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集客できない人のための「魔法の顧客管理」大切なお客さまを喜ばせるために「やるべきこと」と「やってはいけないこと」

「売上げのためには新規顧客の獲得が必要」は本当か?顧客管理の専門家・室橋健が教える、たった1枚のメモからはじめる「魔法の顧客管理術」。

プロフィール

外資系IT企業のデジタルマーケティングマネージャー室橋健

顧客関係管理の外資系IT企業でマーケティングマネージャー。

前回の記事はこちら

「なぜ大切なのか」を箇条書きする

基本的な項目をメモしたところで、次のステップです。「なぜ、この1人は自分にとって大切なのか」を考えてみましょう。

まずは箇条書きで書き出してみます。例えば下記のようなメモになると思います。

・母親の教育のおかげで、人生が変わった

・この親友の、あのときに一言のおかげで、今の自分がある

・この先生の指導のおかげで、自分の生活が一変した

・この上司のおかげで、仕事ができない自分が変わった

・この師匠のおかげで、自分の趣味が仕事に変わった

箇条書きで書いてみて、改めてその人から受けた恩の大きさに驚かれる方も多いかもしれません。エピソードも含めて、書けるだけで良いのでメモを書き、言語化します。

「最も大切な1人」が喜ぶプレゼントを考えてみる

ご自身でお持ちの携帯電話にある連絡帳に、最も大切な人のメモを書くことができた方は、いまその人への感謝の気持ちと、その人の基本情報がある程度書き起こされている状態です。

ここで最後に考えていただきたいのは、今までメモをした情報を踏まえて、「この人は、どんなプレゼントが欲しいだろうか?」「何を受け取ったら喜ぶだろうか?」ということです。

この時に最も大切なことは、「プレゼントの受け取り手」の視点で考えること。なぜ大切かというと、プレゼントの贈り手は「ウエディングリスト・パラドックス」と呼ばれる問題に陥ることが多いためです。

ウエディングリスト・パラドックスに陥らない方法は?

英国人マシュー・サイド氏の著書『多様性の科学』に記載されている文章を引用してご紹介します。

結婚式を間近に控えたカップルは、招待客に向けて、お祝いにほしいプレゼントのリストを用意することがある。しかし、招待客はリストを無視して、自分が独自に選んだプレゼントを贈って喜んでもらおうとすることが多いという。

つまり人間はプレゼントの貰い手の希望を無視して、自分が選んだプレゼントを送ってしまう傾向が強いということです。

この問題を「ウエディングリスト・パラドックス」と呼びます。大切な人へのプレゼントは、このパラドックスを乗り越えなければいけません。

前回に書いたグローバルで活躍するインドネシア人の彼のように、メモから「この人に何を提供したら一番喜ぶか」を徹底的に考えて提供しないといけないのです。

自分が喜ぶプレゼントのアイデアは捨て、受け取り手の欲しいものを考えることが重要です。

ぜひ、今回ピックアップした「一番大切な人」に対して、「ウエディングリスト・パラドックス」を乗り越えた「喜ばれるプレゼント」を贈ることを考えてみましょう。

ポイントは実際にプレゼントを贈ることではありません。まずはメモを書いて、メモの情報をベースにプレゼントの受け取り手の視点で喜んでもらえることを考える・思考することにあります。

「魔法の顧客管理」まとめ

シンプルな3ステップ

大切な人についてメモで書き出し

そのメモをベースにプレゼントを考えて

喜んでもらえる贈り物をする

次号に続く。

写真/shutterstock

この記事を書いた人

室橋健
室橋健
顧客関係管理の外資系IT企業でマーケティングマネージャー。慶応義塾大学卒業後、リクルートとベンチャー企業でデジタルマーケティングの仕事の従事。2011年から1年間、中国・北京の清華大学に留学。ホテル暮らしで日本全国を移動しながらフルリモート勤務を続けていたが、2022年春より京都の町家に定住。顧客管理のメモ理論を実践している。
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