Interview
インタビュー

リモートワークの隙間時間を利用して人気インスタグラマー「ベランダ飯」になれた理由〈ベランダ飯・サンツォ/第1話〉

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会社を辞めずに、好きなことを副業にして稼ぎたい! 時間が無い人でもインスタグラマーとして成功する方法をお伝えします。

サンツォ

プロフィール

ブロガー/インスタグラマーサンツォ

1976年生まれ。東京都出身。合同会社田舎暮らし 代表。

会社を辞めずに、好きなことを副業にして稼ぎたい! でも、時間が無いからできない……。

会社員の傍らブログ・アフリエイトで月収100万円超を継続して稼ぎ続け、さらにコロナ禍に始めたインスタグラムが『ベランダ飯』として書籍化されるなど人気を博しているサンツォさん。会社員が隙間時間を活かして稼ぐ方法を伺いました。

全3話。今回の第1話では、時間が無い人でもインスタグラマーとして成功する方法をお伝えします! 何をテーマにすれば良いのか? どうやってマネタイズするのか? 絶対にやってはいけないこととは!?

*第2話はこちら

*第3話 配信日8月12日21時

平日日中は会社員、それ以外は会社経営者という自由な働き方

ブロガー・アフィリエイターとして界隈で名を馳せ、フォロワー10万人超を抱える「ベランダ飯」というキャンプ飯系インスタグラマーとしても活躍。「あさイチ」「ZIP!」「男子ごはん」などのTV番組にも出演されているサンツォさんにそのノウハウを伺います!

サンツォです。本名は吉岡智将です。サンツォに至る前はいろいろな名前を使っていたのですが、今のところブログやYouTube、Twitterなどでは『サンツォ』というハンドルネームで統一しています。ただ、Instagram上では『ベランダ飯』として活動しています。

本名は公開しても大丈夫なのですか?

はい、大丈夫です。『合同会社田舎暮らし』という会社を設立して、そこの代表として会社情報を公開しています。

起業して様々なWebメディアを運営されていますが、かつては会社員だったのですよね。

いえ、今もサラリーマンです。平日の昼間はサラリーマンとしてIT企業で働いています。

えっ、個人で活動している起業家では無いのですか!?  
 
現在お勤めされている会社は、どういった業界なのですか?

ITです。オウンドメディアの担当で、サイト立ち上げから携わっています。

副業で月収100万円以上稼ぐのに会社員は続ける……。会社員と起業を並行しているサンツォさんに「隙間時間を活かして稼ぐ方法」について伺います。

ベランダ飯、お昼休みの1時間を利用してインスタグラマーに

ブログやアフィリエイトで月収100万円以上を稼いでいながら、なぜInstagramで「ベランダ飯」の始めたのですか。また、どうやってフォロワー10万人を超える人気アカウントにできたのか、具体的に教えてください。

きっかけは以前に務めていた会社でコロナ禍で在宅勤務になったことです。最初の緊急事態宣言が出た、2020年3月にInstagramで「ベランダ飯 (@veranda_meshi)」のアカウントを作りました。

コロナで収入が減ったとか? 何か思うところがあったのですか?

コロナで在宅勤務になって、「昼休みの1時間がすごく無駄だなぁ」と思いました。会社に出社しているときは、その辺に食べに行って過ごすじゃないですか。でも家の中にいたら、いつでも食べられるし、昼休みに1時間も要らないな、と。
 
とはいえ、1時間働かなくてもいい時間がある訳です。そこを有効活用しようと始めたのが、ベランダ飯です。

昼休みに撮影していたのですね。土日などにまとめて撮影していると思っていました。

まとめて撮影することもありますが、基本的には昼休みの1時間を使って撮影しています。あと、時間だけでなく、自宅のベランダを活用したいなという考えもありました。何にも使っていなかったので。

こんな見晴らしのいい場所があるのに、有効活用できてきなかったのですか?

スカイツリーが見えて、夏になるとここで花火大会も鑑賞できるので、勢いで選んでしまったんですけど……。よくよく考えてみたら、年間に2、3日しか使っていないなと思って。

隙間時間をお金に変える。その姿勢は見習いたいです。

あと、「自分のコンプレックスをお金に換えたいな」という考えもありました。

コンプレックスをお金に変える

コンプレックスをお金に変える? どうやってお金にしたのですか。

僕は食べることが好きなんですけど、食べることが好きであるゆえに、太ったりとか、ダイエットしなきゃいけないみたいな悩みがあったりして、プラスになることって別に何も無かったわけです。
 
それがコンプレックスだったわけですが、その食べることでマネタイズできたら、めちゃくちゃ一石何鳥にもなるなと思いました。

まさに発想の展開ですね。

そういうこともあり、食をテーマにしたビジネスをやりたいなと考えました。
 
あと、グルメ系の情報発信は、Webでマネタイズが難しいジャンルなんです。何か特別な商品が売れるわけでもないし、アフィリエイト案件もほとんど無い。それをなんとか克服したいと考えました。

サンツォさんは、これまでブログやアフィリエイトで成功されてきましたが、Instagramのベランダ飯ではアフィリエイトはされていないのですか?

はい、ベランダ飯ではアフィリエイトはほとんどやっていません。Instagramでもアフィリエイトをしようと思えばできるのですが、僕はやらないようにしようと思いました。これまでやってきた稼ぎ方とは全然違うことをしたかったんです。

ネットで収益を得る手法として、何が違うのですか?

アフィリエイト(*1)は、ユーザーに対して物やサービスを買ってもらう仕組みなのですが、ベランダ飯は基本的に企業からのPR案件(タイアップ)なので、ユーザーに対して無理矢理に売り込まなくても良いんです。

*1. アフィエイリトとは、商品・サービスの広告(ピクチャーバナーやテキストリンク)をあなたのブログに設置し、その広告をクリックした読者が商品・サービスを購入することで、成果に応じた報酬が支払われるマネタイズのしくみです。

マクリン&サンツォ著「マクサン式Webライティング実践スキル大全」(大和書房)P.305より引用

アフィリエイトに依存しない収入源

とにかくInstagramの投稿を楽しんでもらえばいいんですね。

そうです。もちろん企業さんは、自社製品をPRしたいからベランダ飯に案件をくださっているので、買ってもらいたいというのは含まれているのですが、まずは知ってもらえるだけでも良い。個々のユーザーに直接お金を使ってもらわなくてもいいビジネスモデルを作りたかったんです。ブログやアフィリエイトに依存しない収入源を。

ネットで稼ぐといっても、お客様への取り組み方が全然違うのですね。ベランダ飯として、Instagramでフォローしてくださっている方の満足度さえ保てれば良いという。

美味しい食べ物を、美味しそうに撮って、楽しんでもらって、それで企業さんからお金貰えるってベストじゃないですか。

ベランダ飯の企業案件はPRっぽさが全く感じませんね。

「レシピのアカウントなので、料理を主役にさせて欲しい」というわがままは、どこの企業と話すときも言っています。

ちなみに、どの部分が企業案件なのですか。道具ですか?

道具の場合もあるし、調味料の場合もあるし、食材の場合もありますね。たとえば、国産黒毛和牛のお店から提供を受けた牛肉だったら、『黒毛和牛の〇〇〇』というレシピを作って、その説明をキャプションに書いています。「この牛肉は△△さんから頂いたもので、こういう特徴があるんですよ」って。

ブロガーだからできた! 「Instagramは稼げない」を覆す戦略

ベランダ飯のお話を伺い、「私たちもお昼休みなどの時間を活用すれば、何か新しい全く違うとできるんだな」と思えたのは発見でした!

そうですね。だから何だろう。いろいろなことで稼ごうとすると、時間をどう使うかが勝負になってくると思うんです。
 
組織化してフル外注化して自分の時間を作り出す人もいますが、僕は他人に依頼せず何でも自分でやっちゃいたくなるタイプなんです。
 
その場合は、空いている時間に何かねじ込むしか無いですよね。「昼休みの1時間という限られた時間を使って、どんなコンテンツが作れるのか?」と考えた時に、レシピが良いんじゃないかと考えました。

ブロガーが使うSNSはTwitterが多いですが、なぜInstagramだったのですか?

「Instagramは稼げない」って昔から言われていたんです。なぜなら、10代などの若い女性ユーザーが大半なので、あまりお金を使えない人が多い、みたいな。
 
ただ「Instagramで月に100万円稼ぎました」みたいな人がポツポツとでてきたのも事実で、ハマればマネタイズも上手くいくんだろうなとは思っていました。
 
あと、Twitterでお金を稼ぐというと情報商材みたいで嫌だったので、そうではなく映像や画像などのコンテンツで楽しんでもらって、結果的に収益が発生するのが美しいかなと思ってInstagramにした感じです。

マネタイズが難しいInstagramでどのような戦略があったのでしょうか?

はじめから企業案件を狙ったのと、あとはレシピ本の出版です。レシピをやるって決めた時点でレシピ本は狙っていました。

もともとお料理するのは、お好きだったのですか?

料理はそんなに頻繁にやらなかったですけど、得意ではありました。その辺のお店で食べるパスタよりも自分で作った方が美味しいと思っていましたから。

では、結構な腕前ですね。

毎週土日の朝は、妻ではなく、僕が家族のためにパスタを作って食べてもらうみたなことをやっていました。あと、再現料理が好きでしたね。居酒屋などへ行って「これ、旨いな」みたいなのあるじゃないですか。あれを自宅でも作りたくなっちゃうんです。お店だと限られた量しか出てこないじゃないですか。

モリモリ食べたいなって?

そう、モリモリ自由に食べたいなって(笑)。それを実現しようとすると自分で作るしかない。妻とふたりで「これは何が入っているんだろうね?」「醤油かなぁ、ナンプラーっぽい感じもするよな」みたいなのをやっていました。そういう能力が、今、活かされているのかもしれませんね。

やっぱり食が好きだったから、食への飽くなき探求というか……。

そうですね。食が好きであることを無駄にしたくなかったっていうのが一番ですよね!

全3話、第2話は8月11日21時配信

取材/I am 編集部、北野啓太郎
文/北野啓太郎
写真/田尻陽子

この記事を書いた人

北野 啓太郎
北野 啓太郎ライター
文章、写真、動画を駆使したWebコンテンツ制作が得意なフリーランサー。会社員時代に始めたブログがきっかけでヘッドハンティング。レゲエ専門メディアの編集長を経て、独立しました。強み:初対面の方と何時間でも話せる。インタビューも好き。弱み:打たれ弱い。

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