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フリーランス現場のリアルをリポート編集者5人が教える「稼げるライター」の見落としがちな共通点

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編集者5人にヒアリングしてみた「一緒に仕事をするならどんなライターさんがいい?」

「書くことが好き」だからライターを目指す、ライターになった人にずばり「稼げるライター」の極意についてリアル情報を。

ライターにとってクライアントになる、webメディア、書籍編集者、編集プロダクションの編集者5人にヒアリングして「どんなライターさんと一緒に仕事がしたいか?」をまとめました。

編集者が考える「仕事を発注したい人、したくない人」

こんにちわ!  I am 編集部です。

「おすすめの副業ランキング」や「おすすめの在宅ワークランキング」で上位に顔を出すのがライターです。フリーランスの中でも非常に人気が高く、参入しやすいだけあって、競合も多いという現実も。

加えて、webライティングにおいては「1円ライター」が未だにまかり通っているという状況。一方でライティング業でしっかり生計を立てている人もたくさんいます。

どこに違いがあるのかを、ライターさんとセットで動くことの多い編集者5人にヒアリングしてみました。見えてきたのは、「書ける」「わかりやすい」「伝わる」文章テクニック以前の意外な共通点でした。

稼げるライターは編集者が知っている

稼げるライターを一番知っているのは誰かというと、クライアントや編集者ではないでしょうか。ということで編集者5人に聞き取り調査を行いました。

  • webメディアの編集者2人
  • 書籍編集者2人
  • オウンドメディア運営者1人

Webメディア、書籍、オウンドメディアではコンテンツの性質も異なるため、一概に同一のクオリティを求めているわけではありませんが、

  • 有用であること
  • 間違いがないこと
  • 根拠があること

を前提にしているという点では同じですので、あえてジャンルの異なる編集者を選びました。

稼げるライターの意外な条件

ライティングにおいて「外せない条件」は以下の3つです。

専門性があるジャンルに詳しい、執筆経験があるなど
信頼性がある一次情報にあたる、ニュースソースにあたる
信用性がある締め切るを守る、最後まで書く

実は本当に大事なのは

・コミュニケーション力
・傾聴力
・理解力
・質問力

という人間としての総合力の高さです。

特に、インタビュー、取材など対象者がいる場合のライティングは、資料から原稿を作成するわけではなく、相手の頭の中、心の中から、読者に伝えるべきことを引き出して、言葉にして話させるというかなり高等なテクニックが必要とされます。

これは単に、いろんな資料に散らばった情報を整理してまとめて一つの記事に収めるというテクニックとは異なる、生身な人間同士のコミュニケーションになるからです。

その上で安心して発注できるライターさんというのは、「人として信頼できる」の一言につきます。

では具体的にはどういうことか

事前準備を120%できる人(できればもっと)
礼節をわきまえている人
相手の話を聞いて、理解できる人
自分勝手な解釈をしない人(自分の考えを加えない)
プロ意識がある

逆に、こういう人には発注したくないのが以下です。

事前準備をしていない(著書やネット記事を読まない、SNSもチェックしない)
なれなれしい、うやうやしすぎるなど
質問の深掘りをせずに、雑談に終わる人
目的がわからない原稿を書く人
プロ意識がない

事前準備が200%なワケ

事前準備ができているライターさんへの信頼感はとても高いです。

取材やインタビューが煮詰まったときに「ふっ」と緊張感を緩める、相手の心のガードを解く、話を掘り下げるきっかけになる、様々な特効薬になります。逆に事前準備をしていない人に、普通、人は自分のことや大事なことを話さないものです。

どの編集者も、自分が事前にリサーチしている以上にライターさんがリサーチしてくれていると「それだけで安心感。仕事ができると感じる」と言います。

事前準備に必要なものは特にないので、最も簡単で確実なスキルアップと底上げになると言えます。

一を知るのに十を聞く力

「質問力」の前に「聞く力」を気にする編集者はとても多い。ライティングにおいては話を聞きながら、頭の中では文章を組み立てつつ、構成案を考えながら取材やインタビューを進めます。これはライターも編集者も同じだと思います。

そもそも書く目的が決まっているので、書きたいこともあらかじめ決まっていることはよくあります。話が多岐にわたって収集が付かなくなる場合はある程度、道筋をつくることは必要です。

しかしライティングは「一から十を知る」というよりは「十を聞いて一を知る」のが真髄でしょう。

今回のヒアリングで皆、口をそろえて言うのが「捨てることができるライターさんの原稿は面白い」。つまり、たくさん聞いて、たくさん調べて、たくさん集めて、面白いところだけを残したものがおもしろい文章であり、それができるライターさんがいい文章を書けるということになります。

深掘りできる質問力

「質問力」についてはテクニックと思われがちですが、実は質問力を補ってくれるのも事前準備です。熟練のインタビュアーのような質問ができなくても、事前準備をしていれば「質問したいこと」や「質問すべきこと」はおのずと出てきます。

取材やインタビューでは、目的に向かって深掘りしていくことが大事なので、事前の準備と取材の目的が明確でないと、会話術に長けた人でもただの雑談になってしまいます。

よく会話術や質問力を磨くためのセミナーがありますが、小手先のスキルを磨くより、実直に事前準備をして聞くべきこと、調べることをきちんと頭の中に入れておくことで、お金や時間をかけずにすぐに改善できます。

ロジカルな原稿が書ける人

ロジカルな原稿とは、筋道が通った「伝わりやすい」ということです。

編集者が求める一番のことは「わかりやすさ」「伝わりやすさ」です。「誰に」向けた、どんな「目的」を持った文章か、ということを常に考えています。つまりライターの仕事は「伝わりやすい文章」「わかりやすい文章」を書くことだと思います。

*「てにをは」や「用語統一」「主語述語」「誤字脱字」については、ここでは割愛

簡単な事を難しく書いたり、難しいことを難しいまま書くのはライティングとしてはよろしくない。簡単な事はより伝わりやすく。難しいことはわかりやすく。が大原則です。

かの井上ひさし先生の名言「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく……」はあまりにも有名。

具体的な方法論として、以下の文章術について最後に簡単にまとめてみました。

  • ニュース記事の基本ー5W1
  • ドラマティックな展開-起承転結
  • 結論から入る―PREP法
  • 要約を連続させる―パラグラフライティング

少し前に、Twitterで話題になっていましたが「起承転結」は情報過多の現代には、情緒的すぎて向かないとも言われています。

結論! 稼げるライターは「また一緒に仕事をしたい人」

「稼げるライターの条件」ということで、ミラクルなテクニックを期待されたかもしれませんが、実はそんなウルトラCはありません。

ダイレクトな関係であれ、クラウドソーシングを介した関係であれ、人と人との営みですので、最後は

「この人と一緒に仕事がしたい」

「またこの人にお願いしたい」

「この人ならちゃんと仕事してくれる」

という人を選ぶのではないでしょうか?

ただwebライティングについては、アルゴリズムに則ったSEO対策を地道に行うのみ。webライティングについてはまたの機会にお届けします。講座があったら参加したい方はこちらからお知らせを受け取ってください。

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ニュース記事の基本ー5W1H

ニュース記事の基本となる文章構成法です。おまぬけな窃盗事件の記事を例に解説します。

Whenいつ2022年7月1日、未明
Whereどこで東京都世田谷で
Whoだれが40代、無職の男性が
Whatなにを重さ200キロの空っぽの金庫を
Whyなぜ金品欲しさに
Howどのように家族旅行中を狙って侵入、運ぶ途中で重すぎて道に放置した

When:いつ/Where:どこで/Who:だれが/What:何を/Why:なぜ/How:どのように。

これは文章の基本中の基本なので、ニュース記事以外でも、汎用性の高いフレームワークといえます。具体的な例文で解説していきます。

「激辛のカレーを作りました! 辛くてホットでうまい!」

より

「山開き初日に、まだ雪の残る富士山頂で、鍋を使わずほっかほかの激辛カレーを作りました! 体の中から温まって激うま!」

の方がより鮮明に多くの情報を伝える文章といえます。

・山開き初日=気合入ってる人(に違いない)

・雪の残る富士山山頂=すごい状況

・鍋を使わずカレー作った=マニア(に違いない)

・激辛カレー=(この状況で)美味しそう

読み手は、この1文で、「すごいカレーマニアが、富士山頂でトリッキーなカレーの作り方をした。雪の中で食べる激辛カレー、めちゃくちゃ美味しいに決まってるだろう。そんなカレー食べてみたい! しかも鍋使わずにどうやって作った? 知りたいわ」と興味の広がりを持たせることができるのです。

感情に訴えるには、客観的証拠を織り交ぜることが大事といえます。

ドラマティックな展開-起承転結

国語の時間で習ったので、日本人のほとんどの人が「起承転結」で文章を書く習慣がついているかもしれませんが、もともとは中国の漢詩をもとにした文章構成の様式です。

事実や出来事を述べる
「起」を解説したり、起こりうる問題点、感想、意見を述べたりする
まったく違う事柄を持ち出す
全体を関連づけてしめくくる

事実や出来事を述べる「起」から始まって、「起」を解説したり、起こりうる問題点、感想、意見を述べたりする「承」につづきますが、ここでまったく違う事柄を持ち出す「転」が起こり、最後に全体を関連づけてしめくくる「結」で終わる。というドラマティックな展開です。

事が始まり、物事が進行し、まったく違う事柄で話が展開し、最後きれいに着地する。これはどちらかとうと物語り的な展開です。

例えば、

少年が宝地図を見つけて仲間と宝さがしに出かける
次から次へを現れる敵と戦い、仲間との絆を深めながら、やっとの思いで宝箱を見つける
ここにきてまさかの仲間の裏切り! 宝物を横取りされる
実は裏切った仲間の幼い妹は敵の人質に。みんなで敵の城に乗り込み、兄弟も宝箱も取り戻す

めでたしめでたし、というようなイメージです。

しかしビジネス文章や記事において「起承転結」を用いるのが必ずしも正解とは言えません。ライティングと創作は別ものなので、注意が必要です。

結論から入る―PREP法

最近のwebライティング講座で人気の文章構成法です。

ネット記事では「困りごと」や「解決法」のために記事を読みに来るので、真っ先に答えを知りたい読者の心理に沿った文章法といえます。

Point要点結論、主張
Reason理由結論に至った理由や首長する理由
Example具体例説得材料、データや事例
Point要点結論、主張

結論で、理由とエビデンスをサンドイッチするイメージですが、論文を書いたことがある人ならわかると思いますが、「序論」「本論」「結論」という「論の構図」があります。

序論問題提起やテーマの意義
本論問題提起に対する研究経過
結論問題提起に対する結論

この「論の構図」の結論を頭にくっつけて、「最初に答えを言いますよ!」というのがPREP法です。

「最初に結論」はネットカルチャーならではです。読み手の多くは、困りごと解決のために検索するので「早く答えにたどり着きたい」という心理に対応した文章法です。

要約を連続させる―パラグラフライティング

英語圏でベーシックは文章構成法です。日本人が「起承転結」を学校で学ぶように、アメリカなどでは小学校からこのパラグラフライティングという文章術を学びます。

パラフラフとは段落のことです。通常、段落は同テーマのことをひとまとまりにして書きます。それらが連なって文章が構成されていくのですが、この段落の1文目の「トピック・センテンス」を重要視します。

「トピック・センテンス」にその段落の「要約」を持ってきます。すると段落の最初の1行だけを読み進めると、内容が理解できるという仕組みです。

つまり、段落ごとに「小見出し」を立てる、というイメージです。この「小見出し」だけを追いかけて読んだときに、文章のテーマに沿って、目的に向かって道筋が作られていることが重要です。

現役編集者5名のヒアリングをもとに「稼げるライターの意外な共通点」をリサーチしてみました。今後もさまざまなリサーチを行っていきたいと思います。

この記事を書いた人

長谷川恵子
長谷川恵子編集長
猫と食べることが大好き。将来は猫カフェを作りたい(本気)。書籍編集者歴が長い。強み:思い付きで行動できる。勝手に人のプロデュースをしたり、コンサルティングをする癖がある。弱み:数字に弱い。おおざっぱなので細かい作業が苦手。

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