Know
セルフブランディング

セルフブランディングワーママ起業家の家庭と仕事の両立のコツ。秘訣は「時間の使い方」と「夫婦円満」

ログインすると、この記事をストックできます。

ワーママ起業家、そんな言葉をよく耳にする機会が増えました。ワーママに加え起業というハイブリッドなキャリア構築に挑む女性たち。夫婦二人の場合、女性が会社を辞めて起業しても夫の収入というもう一つの軸足があるので、実はチャレンジしやすいスタイルとも言えます。しかし会社員時代のワーママの忙しさと比較し、一番の違いは収入・安定・仕事の不確実さです。

起業して軌道に乗るまでは新しいことへのチャレンジの連続。また自分で興した事業ですから情熱もあり、ついオーバーワークになってしまうことが多いのも事実。家族がいる場合、自分本位な生活を送っていると家庭崩壊の危機に陥ってしまいかねません。起業・子育て・家庭の両立は可能なのでしょうか。

事業も家庭も円満にするためのコツを、出産をきっかけに会社を辞めて起業したバギーランステーション』代表の土屋みなみさんに伺いました。バリキャリだった土屋さんは懐妊の喜びと同時に、自分のキャリアがストップしてしまうのではないか、また本気で取り組んでいたランニングができなくなるのではないかという不安も覚えたと言います。そこで出会ったのがベビーカーでランニングができるバギーラン。走るのが大好きな土屋さんは夢中になりました。2人目の出産後、会社員を辞めて起業。ワーママ起業家としてバギーランの普及に取り組んでいます。

そんな土屋さんのワーママ起業の秘訣はズバリ「時間の使い方」と「夫婦円満」の2つと言います。

時間の使い方ー1日は24時間ではない?

私は、3歳の息子と2歳の娘の子育てをしながら、事業を運営しています。得てして日々の生活に追われそうな時期なので、仕事・子育て・家事を両立するために時間の使い方には気をつかう必要があります。

私が常に意識しているのは、「1日24時間あると思わない」ということです。

仕事に関しては、朝9時から夕方16時までを仕事の時間と決め、「これ以外の時間はあると思うなかれ!」という覚悟で時間内ですべてやり切るようにしています。そうしないと、〆切に追われて夜な夜な仕事をしてしまったり、夢中になっていつまでも仕事にのめり込んだりしてしまうからです。

子どもたちや夫といる時間を楽しく充実させたいと望んでいるのに、家族をおざなりしていては本末転倒ですからね。

また、仕事の時間と家族の時間に線引きがないと、子どもと過ごしているときに「あぁ、仕事をしたいのに……」とイライラしやすくなります。そんなネガティブな気持ちにならないためにも、メリハリは必要不可欠です。

プロダクティビティノートで、仕事の優先順位を明確にする

仕事の時間を効率的に使うため、私はプロダクティビティノートというものも活用しています。

これは、質問家という肩書きを持つマツダミヒロさんが開発した、プロダクティビティ(生産性)をどんどん高めていくためのノートです。

ノートにはいろいろな質問が書かれています。たとえばこんな感じ。

  • 今日の楽しみは何?
  • 今、気になっていることは?
  • 今日の最も重要なタスクは?
  • 今日しなくていいタスクは? など

私は毎朝9時、仕事に取り掛かる前にこれらの質問に答えています。これに取り組むことで、その日にすべきことや優先順位が明確になり、時間をより効率的に使えるようになるのです。

スケジュール帳や To Do リストで管理をする方が多いと思いますが、プロダクティビティノートを活用することで、私自身は雑務や雑念に流されることなく大事ことにより集中できるようになりました。

夫婦円満ー月イチ報告会

また、子育てをしながら事業を運営するにおいて、夫婦関係が良好であることも大事です。良い夫婦関係でいるためには、相手のことをよく知り、お互いがわかり合えている状態でいることが肝心だと私は考えています。そこで私たち夫婦は、月に1度、毎月月末に報告会をおこなっています。

内容は「今月の振り返り」「翌月の目標設定」「収支報告」の3つです。それは仕事に関することだけでなく、以下9項目について目標設定や振り返りをしています。

  1. 健康
  2. 仕事
  3. 家事
  4. 経済
  5. 家族
  6. 関わり合い
  7. 貢献
  8. 学習
  9. 遊び

つまり、お互いに今考えていることをシェアし合うわけです。パートーナーが目指していることや大切にしていることがわかれば、相手を理解しやすくなるし、相手が動きやすいようサポートすることもできます。

夫婦といっても、しっかり話し合いをしていないと、普段頑張っていることや考えていることは案外知らないものです。もし、突然重大なことを告げられると「えっ!?」と怪訝な気持ちになるし、相手の計画を知らないと「なぜ、そんなことをやっているの!」などと不満を募らせたりしがちです。

人生を共にする最も大切な人と常に分かり合えているという安心感は、仕事の上でも家庭の上でも大事なことではないでしょうか。

このとき、マンダラチャートというツールを使うと便利です。マンダラチャートとは、曼荼羅模様のマス目ひとつひとつに言葉を書き込んでいくことで、考えを深めたり、進むべき道を見出したりするためのツールです。私たちは9マスのマンダラチャートを使い、書き込む項目は上記のように自分たちなりにアレンジしています。

大谷翔平選手が高校時代に作成したマンラダチャート

(図/一般社団法人マンダラチャート協会より)

マンダラチャートは、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が高校生1年生の頃から目的達成のために活用していたということでも話題になったので、ご存じの方もいらっしゃるかと思います。気になる方は「大谷翔平 マンダラチャート」でGoogle画像検索してみてください。17歳の頃に書いたマンダラチャートが見られるかと思います。自分をしっかり分析し、何をすべきかを明確にしていたからこそ、大きな目標に到達できたのでしょうね。

仕事も夫婦も子育ても上手くいく

単にタイムパフォーマンスを上げることを目指すだけではなく、パートナーシップを高めながら相乗効果で生活全般を豊かにすることにつながっていくのがわかるかと思います。

人生をかける仕事や事業に取り組んでも「家庭がある方は「仕事の時間を決める」「夫婦の理解を深める」に取り組んでほしい」と土屋さんは笑顔で話します。

ただ走るというだけでなく、家族を含んだライフスタイルとして提案すべく、バギーランを推して各地のイベントに出かけています。

取材/執筆:北野啓太郎

ログインすると、この記事をストックできます。

この記事をシェアする
  • LINEアイコン
  • Twitterアイコン
  • Facebookアイコン