得意を仕事実践してわかったことは「受講者の期待にどのくらい応えられたかどうかが、事業の価値を決める」(料理教室主宰&全国通訳案内士/鹿野哲郎さん)
多様な働き方のリアルを聞きました!自分らしい働き方や生き方のために何をしたかを棚卸しすることでわかることとは? メーカーで設計技術者として働きながら、セカンドキャリアを意識して、副業で得意の英会話を生かした外国人旅行者向けツアーガイド者に。さらには、ツアーガイドの一環で寿司にぎり体験講座に携わったことを機に、料理教室まで開講するに至った鹿野哲郎さんに聞きました。
プロフィール
料理教室主宰&全国通訳案内士鹿野哲郎
Do 仕事のために何をしましたか?
自分磨きのためにしていることは?
外国人旅行者を対象としたアクティビティのハンドリングに必要な英語力はあると自負していますが、サービス品質向上を目的として、オンライン英会話は毎日受講しています。
また、メニュー拡大のために、そば打ち教室にも通っています。
「あれがチャンスだった!」という転機は?
全国通訳案内士資格の取得が、すべての始まりです。
2010年以降、インバウンド旅行者数が年々増えていて、2013年に東京2020オリンピックの開催が決まってからは、さらにそれが加速すると容易に予測できるなか、英語を話せることを第2の人生(定年後を意図しています)で生かせると確信した次第です。特に2020年という年は自身が60才。つまり定年になる年であることから、第2の人生元年という、なにか必然的に敷かれたレールの存在すら感じていました。
全国通訳案内士(当時は「全国」はついてませんでした)資格の存在を知ったのは、2014年ごろ。おりしも転勤となり、単身赴任したことで、資格取得のための勉強に集中できました。これまた、レールの一部と思えました。様々な偶然が重なったため、特にこれを選択したということではありません。導かれるままに来たという感じです。
「チャンスを逃した!」と後悔することは?
東京オリンピックでは、語学ボランティアに参加しましたが、日数をしぼりすぎたのは失敗でした。フルに参加したメンバーたちはつながりを持ち続けている一方、さすがにその中には入りにくかったです。
「やらなきゃよかった!」と思うことは?
「挑戦したけど、やらなきゃよかった」ことは思いつきません。
成長に欠かせなかった経験は?
Japan Wonder Guide という団体の築地場外案内の研修です。ガイディング対象の旅行者への適切な情報提供や、楽しい思い出にしてもらうのは当然で、訪問する店に迷惑をかけないようにする。店の人もいっしょにまるっと楽しめるような雰囲気を作り出すべし。これにより、継続的なガイディングを3方よしで継続できるとの話は、目からウロコでした。
失敗談を教えてください。
予約いただいた際、お受けした旨をお伝えするのですが、そのメッセージの冒頭で「〇〇様」と書くべきところ、「様」を書き損じて呼び捨てにしてしまったことがありました。平謝りしかしません。
自分の仕事だから苦しいことは?
苦しみといったほどのものはありませんが、豊洲市場で良いものを手に入れるため、朝早いのが少し負担です。
無力さを感じることはありますか?
とある講座の開催を決め、予約も入ったところで、当日朝になって、食材の注文先である仲卸から悪天候により「入荷がほとんどない」との連絡を受けたときは、リスク見積もりの甘さを思い知らされました。急激な天候変化ではなかったので、もっと前から手が打てたと反省しきりです。そのときは別な仲卸から調達できて事なきを得ましたが。
仕事への責任について教えてください。
「責任」とは、とどのつまりは、受講者の期待に応えること。講座内容の質しかり。アナウンスした時刻通りに開始・終了することなど。このレベルの到達度が、事業の価値を決めると思うようになりました。
自分の仕事に不満はありますか?
ありません。
今、直面している壁は?
目標とする年商は、壁ではありませんが、近いうちに越えたいと思っています。外国人旅行者への講座提供頻度を上げることが鍵と考えます。
結果が出せない時、どうする?
ストリートアカデミーでは、お気に入り登録した人へのメッセージ機能があるので、それを使って営業活動をします。受講歴がある人へのメッセージ機能も活用します。
モチベーションを高める方法は?
倦怠期はありませんでした。コロナ禍、緊急事態宣言されていた期間は、講座開催ができませんでしたが、2か月のことだったので、講座開発を通してモチベーション維持していました。
ストレス対処法は?
講座開催場所へ向かう電車が遅延したり運休したりしたときに、ストレスを感じます。しかし、リスクヘッジするための施策が複数あるため、それほど強いものではありません。
将来への不安はありますか?
特段の事件が無い限り、売り上げは増加すると考えており、その点については不安はありません。「特段の事件」としては、食中毒や火災などがありますが、保険加入することでリスクヘッジしています。
仕事の悩みは誰に相談してる?
通訳案内士仲間と、世間話をすることがあります。これはお互い様で、相談を持ちかけられることもあります。
迷った時の最終決断の方法は?
新しいことを始めようとするとき、準備が十分かどうかで不安になることがありますが、ある程度リスクヘッジした上であれば、踏み出すことは勇気だと思っています。
振り返りの時間を作っていますか?
住まいと仕事場を往復する電車の中で、つらつら考えたりします。
コミュニケーションで気をつけていることは?
受講者の方の緊張をほぐすために、できるだけ笑顔で、優しい話し方をするように心がけています。滑舌は改善したいと思っています。
やろうと思っていること、思っているが⼿がつけられていないことはなんですか?
教室を拡張中で、そば打ち台はほぼ完成していますが、仕上げの時間がとれていません。