好きなことを仕事にした人が知っておくべきこと「格安ホームページ制作」は本当に低価格? 起業・独立後の「失敗あるある」のひとつは節約
スモールビジネスで独立・起業。「好きなことを仕事にする」を実現させた先輩たちの「失敗」を元に、やっておいた方がいいこと、やるべきこととは?3度目にしてようやく理想のホームページにたどり着いたキャンドルアーティストに聞きました。
個人事業主やフリーランスで個人のネットショップを展開するときに気をつけること、やった方がいいことについて、キャンドルアーティストの鷹美さんに伺いました。
目次
スモールビジネスを立ち上げるときホームページは持つべきか
そもそも、ホームページを作った方がいいのか、SNSだけでいくのがいいのか、悩むところですが、今はSNSだけで活動している人も少なくありませんが、検索の際にサイトを見るという習慣がある人もいます。
ただし、企業とのコラボなどを狙うのであれば、サイトがきちんとあって、プロフィールや仕事内容が明確に伝わる方が好印象ということもあるかもしれません。
フリーランスのクリエイター、小さなお店の経営、クラフト作家としての活動など、個人事業主が起業するときに悩むことの一つが「ホームページ作成」ではないでしょうか。
いざホームページを作ろうと考えたとき、個人事業だからこそぶつかるいくつかの課題があります。
東京で活躍し、神楽坂にアトリエと教室を持つキャンドルアーティストの鷹美さんに、自身のホームページ作成失敗談を伺ったところ、3つの「失敗のもと」が見えてきました。
- 「予算がないから格安で」は失敗のもと
- セミプロでは思ったように仕上がらないこともある
- WEB制作会社に高いお金を払っても理想のサイトにならないことがある
「予算がないから格安で」は失敗のもと
個人でホームページを作ろうと思ったときに、検索しがちなのが「格安」「ホームページ作成」などではないでしょうか。
鷹美さんが会社員からキャンドルアーティストに転身したのは2011年でしたが、当時、ブログを作る感覚でホームページが作れるシステムを使ってサイトを作ってみたという鷹美さん。ソフトのインストールには10万程度を要したと言います。
「テンプレートを選んでブログ感覚で作れるものだったのですが、サイト自体がサポートを終了してしまい、ホームページ自体が更新できなくなってしまいました」
また、インターネットやSNSが進化していく中でサイトがどんどん古めかしくなっていったと言います。
オリジナルのホームページを制作会社に作ってもらう予算はない、という判断で辿り着いた方法でしたが、永続的に更新できなければその先割高になってしまいます。
セミプロでは思ったように仕上がらないこともある
サイトは作り直さなくてはならないが、予算はやはりない。
そのあと、事情を聞いた知人からある小さな企業のインターネットショップの担当をしているという人を紹介してもらった鷹美さんは、「プロではないが形にしてくれそう」と、サイト制作をお願いします。ここでも10万以上の制作費が発生しました。
「プロではないので、イメージに近いサイトをいくつか送ってHTMLで作ってもらったのですが、思ったようにならなかったんです。でも、すでにお支払いをしていたので、ショップサイトのページだけ更新してもらいました」
プロではないが趣味の延長、サイト作りを副業にしているという人にお願いする際は、自分の思ったようなサイトが作れるのか、しっかり確認をしてから発注するようにしたいところです。
「もう一つ、自分自身にも知識がないものをお願いする場合、何を相手に見せれば思った通りのサイトになるのかがわからない。それも思った通りのサイトが出来上がらない大きな原因だと気づきました」
WEB制作会社に高いお金を払っても理想のサイトにならないことがある
そこで鷹美さんはホームページの制作会社に見積もりを依頼しましたが、オリジナルでサイトを構築するには45万ほど必要だとわかり、落胆したと言います。
「個人でショップをやっているクリエイターやアーティストが、オリジナルでサイトを作ってもらうのは予算的に難しいと思いました。また、お願いしたとしても、プロフィール制作や写真については、自分で全て用意しなくてはなりません」
ホームページ作成に必要なのは「編集力」
どういう構成にすればサイトがより輝くのか。信頼のあるプロフィールやプロフィール写真、文章はどう作ればいいのか。商品写真はどのようなものを配置すればいいのか。
「全体をどう作ったらいいのかがわからないので、希望をうまく伝えられない。オリジナルで作ってもらっても、良い素材も集められないし、サイトの構成も難しいと思いました」
すっかり行き詰まった鷹美さんは、雑誌編集者でWEB制作のディレクションも行っている友人に相談。事情を聞いた友人が「一肌脱ぐよ」と、ワードプレスのテンプレートを活用して、プロフィール写真やプロフィール制作、全体の見せ方を考えて、サイトを制作してくれたのだそうです。
「友人は、私の場合はどういう見せ方をし、どういう写真やプロフィールで構成したらいいのかを、編集の視点で一緒に考えてくれました」
この経験を通じて、鷹美さんが後輩アーティスト、クリエイターに伝えたい「ホームページ作成のポイント」が3つあると言います。
- ホームページはテンプレでもOK
- プロフィール写真やプロフィール文など素材にはこだわる
- ホームページ全体を編集してくれる人に頼む
ホームページはテンプレでもOK
「オリジナルでホームページ制作会社に頼まずとも、テンプレートを使ったセミカスタムでも理想のサイトは作れると思いました」
企業のように、ゼロからの構築をせずとも、今はワードプレスなどのサイトのテンプレートが豊富に手に入る時代です。
WEBデザイナーやプログラマーが副業としてサイト制作を安価で請け負っていることもあります。ただし、自分の思い描くサイトが作れるのかどうかを、事前にしっかり相談する必要があります。
プロフィール写真やプロフィール文など素材にはこだわる
「ただ、テンプレートを使ったり、自身でWEBを制作する場合でも、やはり、写真やプロフィール文にはこだわる必要があると思います」
センスの良いテンプレートを使ったとしても、写真が良くなければ全く別もののオシャレではないサイトになってしまうことも少なくないようです。
またプロフィール写真はきちんとプロに撮影してもらいたいところです。
「サイトの印象を決めてしまうメインの写真などは、やはり、どういうものがいいのか的確なアドバイスをくれる人がいるといいと思います」
ホームページ全体を編集してくれる人に頼む
総合して考えていくと、個人事業主が本当に良いホームページを立ち上げるのに必要なのは、予算の範囲内で、センスの良いテンプレートを使いつつも、プロフィール写真や文章、商品写真などのディテールにこだわって、全体を構成することだと言えそうです。
「制作会社に頼むにしろ、個人の人にお願いするにしろ、サイト全体を『編集』してくれる人が必要だと思います」
個人のクリエイターに頼む際も、WEB経験のある編集者であったり、デザインやアート、クリエティブ系のWEBディレクターに相談するのが良いと言えそうですが、ネット検索で最初から良いクリエイターに行き着くのが難しい現実もありそうです。
<キャンドルアーティスト鷹美さんの記事>
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この記事を書いた人
- 猫を愛する物書き。独立して20年。文章で大事にしているのはリズム感。人生の選択の基準は、楽しいか、面白いかどうか。強み:ノンジャンルで媒体を問わずに書けること、編集もできること。弱み:大雑把で細かい作業が苦手。
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