#01 I am が「リヤカーカフェ」をオープンするまでリヤカーで移動販売したい! コーヒーが飲めるリヤカーカフェなら低予算でオープンできる?【第1回】
WebメディアI am の特集第一弾は編集部が体当たりビジネス企画。「リヤカーを引いてコーヒーを売ったらどうなるか?」。元手も経験もない3人が自力で稼ぐことに挑戦します。
webメディアがスモールビジネスに挑戦。
条件① 初期投資が少ないこと
条件② 誰でも再現できること
条件③ 誰かに喜んでもらえること
条件④ 好きなこと、楽しいこと
条件⑤ 稼げること
導き出されたのは「リヤカーカフェ」でした。
目次
地の利を生かした気づき。毎日見てるからこそ「知っている」こと
好きを仕事に webメディア I am (アイアム)です。
好きを仕事にするためのノウハウを届けるメディアの名に恥じないように、編集部も「好きなことで稼ぐ」ことにチャレンジしようと思います。
でも、いったい何で?
低予算編集部にできるビジネスを考えた結果「リヤカービジネス」にたどり着きました。
店舗も持たなくていい、空いた時間にリヤカーを引いて行商。
リアカーなら行商だから、誰でも始められて、低コストで叶えられるはず!
さらにここ早稲田の神田川沿いは桜のシーズンは多くの花見客が訪れるわりには、カフェや茶屋が全くない。
桜の季節にリヤカーカフェをすれば、コーヒーが飛ぶように売れるのではないか?
リアカーでのコーヒー移動販売にビジネスチャンスを見出した編集部は、さっそく先人に話を聞きにいったのだが……。
第2号はこちらからどうぞ。
仮説①ブルーオーシャンは狙い目
お花見スポットなのにカフェがない
I am編集部がある大和書房の裏手には神田川が流れている。
その向こうは椿山荘がたっぷりの緑をたたえている。東京都文京区関口1丁目。早稲田大学のおひざ元であり(編集部Kの母校)、神田川は有名な桜の名所として春には多くの花見客が訪れる。
私も毎年この季節だけは会社に来るのが楽しくて仕方ない。昼は江戸川橋公園でお弁当を食べながら花見をするのが毎年の習わし。しかし、お花見スポットには大きな弱点があった。近くにカフェがとても少ないのである。毎年桜を見ながら
何故ここでコーヒーを飲めないのか
と、歯がゆい思いを抱えていた。
花冷えという言葉あるように、桜は美しくても案外冷えるのだ。ビールはうまいがこれもまた冷えるのだ。温かい何かが飲みたい!
そんな時、編集長・長谷川は閃いた。
花見スポットでカフェを出店したら、絶対儲かるはず!
春の神田川で、挽きたての美味しいコーヒーを販売すれば、花見客はきっと喜ぶ。あまりの良い香りに行列ができてしまうかもしれない。私達も自分たちの入れたコーヒーを桜の木の下で飲めるだろう。
こんなにもみんなが幸せになるビジネスは他にない!
WebメディアI am は自分でビジネスを作り出すためのメディア。
これはまさに「I am的ビジネス創出」のお告げ?
早稲田が誇るお花見スポットに10年以上も(私だけが)切願してきた「桜の下で美味しいコーヒー」は勝機以外の何物でもないように思えた。
I am のマネタイズにもなるし(ここ超重要)、フランチャイズ展開も可能かもしれない。そう息まいたものの、では、どのようにしてコーヒー販売をしたらよいのか。
まず思いつくのは、カフェの開店、そしてキッチンカーでの移動販売である。
しかし、土地もなければ資金もない弱小メディア編集部の私達には、店舗もキッチンカーもどちらも難しい
そこで思いついたのが「リアカー」である。リアカーによる行商ならば、誰でも低コストで実践可能なのではないか?
思い立ったが吉日。私達は、リアカーによるコーヒー移動販売「I am coffee」実現に向けて、調査を開始した。
SNSより知り合いのツテが最強! 先人たちのリアル
仮説②安いから売れるは間違い
値付けはストーリーで決めた方がいい
実際にリアカーでコーヒーを販売している先人たちはどのようにして開業したのだろうか。
先人に話を聞くべく、流しのリヤカー珈琲屋 Randoneさんに話を伺った。
Randone店主・大山圭介さんの本業は美容師。自分の美容院を経営しながら、副業としてリアカー珈琲屋を開業したそう。
リアカーはDIYで自分で改造。コーヒーもDIYも素人からのスタートとのこと。
大山さんは、公道でリアカーを引きながら販売しているわけではなく、知り合いのツテで、知り合いの所有している駐車場や、お店の前などで開店している。美容師という職業柄、リアルの顔見知りが多いため、協力してくれる知人も多い。
このスタイルのメリットは、開店先の土地の持ち主が、集客をしてくれることである。ランドネSNSのフォロワーがかなり少ないが、それでも集客に問題はないとのこと。
つまり「知り合いというツテ」があれば何とかなるということか?
一筋の光がさしてきたのもつかの間、気になる値段はというと、1杯700円という。カフェでもなく喫茶店でもないことを考えると「高い!」とつい思ってしまった。
強気の値付けができない私は、そもそも商才がないということなのか?
恐る恐る「700円って結構なお値段ですよね? 売れるんでしょうか?」と聞いてみた。この時の私の頭の中は「テーブルもイスもないのだから、もう少し安くしないと買ってくれないんじゃない? だってセブンイレブンでは100円でコーヒー飲めるんですよ?」だった。
しかし大山さんは、その値付けで納得してもらうために何をすべきかが大事だと答えてくれた。豆のセレクト、焙煎、そして淹れ方。きちんと自分の言葉でなぜこのコーヒーが700円なのかを語れることが大事だと。
700円の理由があるか、そして、今ここで700円の価値があるかどうか。
以前、富士山に登ったとき山頂で1000円の缶コーヒーを2本もがぶ飲みしたことを思い出した。「高っ!」って思ったけど8合目から死ぬ思いで登ってきたことを考えると、「このコーヒーだってここまで登ってきたんだ。むしろ1000円なんて安いわ!」と、凍える手でコーヒーのありがたさを味わった。
美容師をしながら、休日に移動コーヒー。さらに次の目標があるということだが、移動コーヒーについては、美容院で培ったマーケティングの実践の場でもあるという。利益を求めるよりも、自分が納得する美味しいコーヒーを淹れ、自分でたてた仮説を証明し、コーヒーのブランディングをするためという。
ただし、これは副業だからできること
本業としてリアカー珈琲店を開くのは難しいだろう。大山さんのカフェビジネスについては、後日詳しく書くことにする。
しかしここで大山さんの口から思わぬ言葉が。リヤカーで移動カフェは難しいと思いますよ。
え? リヤカーカフェはできない?
公道での物販は警察の許可が必要、さらに食品販売においては保健所の審査など、いくつものハードルがあるというのだ。
解決法としては、リアカーを引きながら販売する、というよりは、知り合いのツテを頼りながら場所を見つけること。
神田川沿いの行動でリアカーを引きながら販売をしようとしていた私達は出ばなをくじかれてしまった。
一方で、集客については、SNSよりも知り合いのツテが重要だという話は、SNSフォロワーが少ない編集部員にとっては朗報だった。
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この記事を書いた人
- 猫と食べることが大好き。将来は猫カフェを作りたい(本気)。書籍編集者歴が長い。強み:思い付きで行動できる。勝手に人のプロデュースをしたり、コンサルティングをする癖がある。弱み:数字に弱い。おおざっぱなので細かい作業が苦手。
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