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「I am コーヒーは売れる? 売れない?」スモールビジネスを始めるときのチェックポイント。投資家にカベウチお願いしてみた

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編集部が始めたビジネス企画「I am コーヒー」。競合の多いコーヒー業界で、どのような戦略なら成長できるのでしょうか。ビジネスの基本の確認とともに、D2C の現状やブランディングについても学びました。

編集部が立ち上げたい 「I am コーヒー」とは?

普通の会社員が好きなことをビジネスにするという視点でやってみたい。チャレンジすることで軌道に乗るまで課題が見えてくるはずだから、それを読者にシェアしたいが発端のビジネス企画。


「会社の裏手の神田川は桜の名所。花見の季節には多くの人でにぎわうのに、コーヒーを飲めるカフェが少ない。ここで挽き立てのおいしいコーヒーが飲めたら、花見客は喜ぶのでは?」という雑談から「I am カフェ」企画がスタートしました。


できることを考えた結果、店舗を持たなくていい、空いた時間にリヤカーを引いて行商するスタイルにたどり着きました。保健所に問い合わせたところ、「リヤカーで販売できるものは限られている。食品以外の雑貨は可能だが、食品は販売できない。コーヒー豆ならセーフ」(自治体によって異なる)と判明。


あきらめきれずコーヒー豆販売へと舵を切り、深煎り焙煎の「かなざわ珈琲」さんとコラボして、I amコーヒーを作ることになったのですが……。

10 年前から始まった D2C は飽和状態という現実

鈴木絵里子さんの解説

投資家・鈴木絵里子さん(I am 主催のセミナーにて)

「ない」理由を考えてみる

市場についてお話した際ふれたように、「ない」のには理由があります。I am コーヒーの場合は保健所の許可が下りないことでした。ビジネスをしていくうえで、「なぜその市場に、今から作ろうとしているサービスやプロダクトがないのか」を考えるのは基本です。

コーヒー豆だけを売ってもダメなワケ

D2C は、オンラインで売ると小売りを通すコストを省けて、利益の高いことが利点でした。でも今は市場が飽和しているため、オンラインで認知してもらうのにすごくコストがかかります。何十万もかけて広告を出さないと、そのウェブサイトに来てもらえないんです。せっかくお金をかけて認知しても、コーヒーしか買えないと頭打ち。そうならずスケールしていくには、I amがどういうブランドなのかを作りこみ、コーヒー以外の商品数を増やしていく必要があります。

掛け合わせで利益がでるが、ブランディングは必須

たとえば、「I am って、品質が良く価格はお手頃なのね」というようにブランド化して、コーヒーでも、文房具でも、I am だからほしいという形に持っていったら効率化できます。これが面白いビジネスの鉄則です。けれども、毎日必死にブランド化することを考えなければならない。このようなことは D2C にいるたくさんの方がやってらっしゃるし、コーヒーは競合も多いです。いい広告代理店と組んで作りこんでいく方法もありますが、初期に 1000 万近くかかることもあるので、大きなビジネスを立ち上げるときでないと簡単ではありません。


スケールしなくても、何十億という売り上げにならなくても、いいビジネスになる可能性は十分あります。スモール企業でも年商 1 億円のところも多いですし、持続可能だというのがすごく大事。赤字の出ない企業を作ることと、スケールすることは動き方が全然違います。「自分たちはどうしたいのか」を考えながら、チャレンジなさってください。

「スケールより目の前のお客さん」

I am 編集部の反省会

I am コーヒーは、ブランディングができればスケールする可能性があるとのことでした。現状ではブランド力も、商品力もありません。ブランド力を高めるという絵に描いた餅のような夢を見ても、失敗する可能性が高い。


まずは商品力をベースにして、目の前の人に売ってみる。一人に売れたら、二人目に売ってみる。それを繰り返してリピートしてくれる人を増やさない限り、レッドオーシャンともいえるコーヒービジネスは難しいのではないかと感じました。「ブランディング以前の一人目のお客様を見つけるところから」始めるのが大事だということに気づきました。

文/村上いろは

この記事を書いた人

I am 編集部
I am 編集部
「好きや得意」を仕事に――新しい働き方、自分らしい働き方を目指すバブル(の香りを少し知ってる)、ミレニアム、Z世代の女性3人の編集部です。これからは仕事の対価として給与をもらうだけでなく「自分の価値をお金に変える」という、「こんなことがあったらいいな!」を実現するためのナレッジを発信していきます。

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