Interview
インタビュー

得意なことを掛け合わせてフリーランスになるライター志望必読。好きを掛け合わせて自分だけの仕事をする方法 吹奏楽作家・オザワ部長インタビュー第1話

書くことを仕事にしたいすべての人へ。フリーランス歴26年。フリーライターから吹奏楽作家に転身したオザワ部長が伝える「書く」を仕事にするということ。

プロフィール

吹奏楽作家オザワ部長

世界にただ一人の吹奏楽作家。早稲田大学第一文学部在学中に小説家を目指す。フリーランス歴は26年。初めはフリーライターとして活動。中学時代吹奏楽部だったことから、オザワ部長のペンネームを起用して『みんなのあるある吹奏楽部 』を出版。吹奏楽作家に。最新刊『旭川商業高校吹奏楽部のキセキ』好評発売中。

近年増えているWEBライター。副業ではじめたいという人も少なくありませんが、フリーランスのライターって一体どうやって仕事を得て活動しているのでしょうか。今回は、吹奏楽作家のオザワ部長さんに、ライターという道に、個性をプラスして自分だけの仕事のスタイルを確立した方法をうかがいました。

オザワ部長流「得意なことでフリーランスになる」3つの方法
・得意があるなら未経験からのフリーランスも有効
・「好きになろう」と努めてみる
・自分だけのジャンルを見つける

全3話、第2話はこちらからどうぞ

得意があるなら未経験からのフリーランスも可能?

ライター顔写真

日本で唯一の吹奏楽作家として活躍されていますが、元々はフリーライターとして活動されていたそうですね。

インタビュアー顔写真

はい。大学を卒業してから42歳まで、フリーライターとして、雑誌をメインに、情報誌やエンタメ誌などさまざまなジャンルで取材して記事にするという仕事をしていました。

ライター顔写真

ちなみに吹奏楽作家って具体的にはどんな仕事なんですか?

インタビュアー顔写真

全国の吹奏楽部の取材に基づいた書籍の執筆、事実に基づいたノンフィクション小説の執筆、取材記事の執筆などでしょうか。書籍は、共著も含めると20冊以上出版しています。他にも、CDライナーノーツの執筆やメディア出演、コンサートの司会もしていますよ。

ライター顔写真

かなり多岐にわたるんですね!ライターになったきっかけは何ですか?

インタビュアー顔写真

元々文章を書くのが大好きで、大学が文学部で小説家志望だったこともあり、卒業後は出版やそういうジャンルで生きていきたいなと思っていました。

ライター顔写真

いきなりフリーになれるものですか?

インタビュアー顔写真

就職活動もせず、卒業後に出版社でアルバイトをはじめたのですが、なんだかしっくりこなくて。知り合ったフリーのライターに「やってみない?」と声をかけてもらい、仕事をいただいたのがきっかけです。

ライター顔写真

突然フリーランスになって、仕事は順調にもらえましたか?

インタビュアー顔写真

お仕事をはじめたら、いろんなところから仕事は自然に入ってきました。

ライター顔写真

営業せずに仕事が入ってきたということですね。

インタビュアー顔写真

この業界は一度つながると、横のつながりでお仕事をいただけることが多いです。同じ編集部の別の人からとか、一緒にお仕事をしたフォトグラファーさんが別の編集部を紹介してくれたりしました。

ライター顔写真

当時は雑誌の全盛期だったから活動しやすかった?

インタビュアー顔写真

確かに、当時はWEBマガジンよりも、雑誌の全盛期だったので、仕事がないということはありませんでした。

ライター顔写真

ライターになってからどんな記事を書かれていましたか?

インタビュアー顔写真

転職情報誌やエンタメ系の雑誌までさまざまですね。

ライター顔写真

オザワ部長のように、ほとんど未経験からのフリーライターになることは、可能でしょうか。

インタビュアー顔写真

可能だと思います。書くことが何よりも好きという人で、小説でもブログでも、自分なりに書いてきた経験があれば、未経験でも不可能ではないと思います。

ライター顔写真

出版社にツテがないと仕事をもらうのは難しそうですが。

インタビュアー顔写真

確かにそれはあるかもしれません。ただ、現在は雑誌などの紙媒体の数が減っていますし、月刊が季刊誌になっていることなどからも、WEB媒体などが良いかもしれませんね。

ライター顔写真

WEBライター募集に応募してみるのも良いですね。

インタビュアー顔写真

そうですね。「ライターになりたい」と思うならまずは、ネット上などで書いてみて、書いたものを見せられるようにしておくと良い気がします。

ライター顔写真

ブログなどで書いている文章がそのまま宣材になるってことですね。

インタビュアー顔写真

何が書けるのか、どんなことが書けるのかがわからないと仕事を振る側も判断がつかないと思うので。

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ライター顔写真

お仕事の中には興味が湧く仕事とそうでない仕事とある気がしますが、どうでしたか?

インタビュアー顔写真

書くのが好きとはいえ、得意なこととそうでないことは確かにあります。

ライター顔写真

得意ではない分野の仕事も受けるのですか?

インタビュアー顔写真

基本は受けていました。

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どういうお仕事を受けてましたか?

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たとえば私の場合は、エコロジー関係の取材記事だったり、ローカルアイドルの記事だったり、フリーペーパーの企業タイアップ記事だったりしました。

ライター顔写真

自分の得意ではないジャンルにどう関心を向けるのですか?

インタビュアー顔写真

「好きになろう」「面白いところを見つけよう」という思いで努めていると、実際にそのものの良さがわかり、本当に「好きになる」という感じでしょうか。

ライター顔写真

好き嫌いで仕事を断らないほうがいい、と。

インタビュアー顔写真

はい。対象に興味を持とうと心がけた結果、知らない世界を知ることができて、得たものはたくさんありました。

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いただいた仕事はとにかく丁寧に頑張ってみると世界が広がるということですね。

インタビュアー顔写真

それがその後の力になり、自分の知識になり、スキルにもなって、今の仕事にも生きています。どんなものからでも「学ぼう」という姿勢が、自分のスキルを延ばし、仕事の幅や可能性を広げることになると思います。

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ライター顔写真

フリーライターから吹奏楽作家になったきっかけは何ですか?

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実は、あれだけやりたかった「書く」という仕事ができるようになっても、自分の中に、満たされない感じがあったんです。

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好きなことを仕事にしてもフラストレーションが湧くんですね。

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様々な媒体に向けていろいろなジャンルの記事を書いてきましたが、「自分にとってはこれだ」という仕事の柱はありませんでした。「このままでいいのかな」という思いを常に抱えていました。

ライター顔写真

やりたいことを仕事にした上で湧いてくるフラストレーションはどう乗り越えればいいのでしょう。

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自分の中で意識が変わったのが、11年前の東日本大震災でした。ライターとして現場を見ておきたいと思って、数ヶ月後に被災地に行きました。そこでは想像を絶する光景を目にしました。言葉を仕事にしているのに「言葉が出ない」とはこのこと。自分にできること、日本が元気になるような仕事って何だろうと考えるようになりました。

ライター顔写真

社会貢献に意識が向いたのですね。

インタビュアー顔写真

何かを自分でやり始めると人って自然と「社会のために」と思い始めるのかもしれません。震災後、お会いした編集者の方から「吹奏楽部の『あるある本』を作ろうと思うので、吹奏楽部経験者のライターさんがいたら紹介して欲しい」と言われて、思わず、「私、吹奏楽やってましたよ!」と言ったのがきっかけです。

ライター顔写真

ライターを続けていたから出会えたんですね。

インタビュアー顔写真

はい。突然ではありましたが、流れがちゃんとできていたようにも思います。「書きたい」と思っていた自分が、書くことにちゃんと向き合って、取材対象に真摯に向き合ってきたからこそ出合えたという感じでしょうか。

ライター顔写真

書くことに真剣に向き合ってきたから、自分だけにできる仕事にたどり着いた?

インタビュアー顔写真

とはいえ、私が吹奏楽部にいたのは中学校の3年間という短い期間で、しかも強豪校にいたわけでもなかったので、自分が手掛けていいのかという不安はありました。

ライター顔写真

新しいことに挑戦する不安をどう乗り越えたんですか?

インタビュアー顔写真

とにかく、「日本を少しでも元気にしたい」という気持ちですね。「あるある本」というユーモアのある本を出すことによって、少しでも震災後の日本の重苦しい状況がゆるんだらいいなという気持ちのほうが強かったんです。

ライター顔写真

ペンネームの「オザワ部長」はいつ生まれたんですか?

インタビュアー顔写真

書籍が『あるある吹奏楽部』というタイトルだったこともあり、オザワ部長を著者名にしました。キャラクターっぽい名前にすることで中高生の皆さんにも親しみを持ってもらえるかなって。

ライター顔写真

吹奏楽作家としての活動はすぐにうまくいきましたか?

インタビュアー顔写真

中高生が吹奏楽部での活動を通じて成長し、輝く姿、思いを少しでも多くの人に知ってもらいたいという思いが溢れてきて、続けてこれたという感じでしょうか。すっかり、吹奏楽の魅力の虜です。

全3話、第2話はこちらからどうぞ。第3話はこちらからどうぞ

オザワ部長新刊絶賛発売中!

●書名

旭川商業高校吹奏楽部のキセキ 熱血先生と部員たちの「夜明け」

●出版社

学研プラス

●著者

オザワ部長

●Amazonリンク

取材/I am 編集部
文/MARU
写真/田尻陽子

この記事を書いた人

MARU
MARU取材・ライティング
猫を愛する物書き。独立して20年。文章で大事にしているのはリズム感。人生の選択の基準は、楽しいか、面白いかどうか。強み:ノンジャンルで媒体を問わずに書けること、編集もできること。弱み:大雑把で細かい作業が苦手。
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