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SNS時代の「スマホでプロ級」写真教室

SNS時代の「スマホでプロ級」写真教室買いたくなる商品写真の撮り方② 和菓子の質感を見せるには?

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では、まず大福をお皿に出して撮ってみましょうか?

はい!そっと出してお皿に盛って…あれ?なんだか美味しそうじゃない!?

Before 〈大福の柔らかさが出ない〉

プロの常識 〈どこから光を当てるかが一番大事〉

今回は料理写真で一番大切な光の話をします。

料理写真で一番大切なのは「光をどこから当てるか」です。

この写真の大福が硬そうに見えるのは、光の当て方が間違っているからなんです。

プロのテク 〈正面からの光は使わない〉

今回 kikkoさんが撮ったこの写真をもう一度見てみましょう。カメラから見て影がお皿の後方に伸びているのを見ると、窓を背にして撮っていることが分かります。

つまり、大福の正面から光が当たっているということです。

正面からの光は、大福の表面の凹凸を消してしまう

この正面からの光を使うと、大福の表面に陰影がつかず平面的に見えてしまうため、大福の細かい粉の質感が消えてしまいます。

横、もしくは斜め後ろからの光で撮る

お料理は基本的に、料理の横からか斜め後ろから光が来るような場所で撮ります。

横からの光で撮る、というのは下の図のように窓を横に見て立って撮る形になります。

このように窓に平行に立って撮ると、大福の表面に明暗差が出てくるため粉の凹凸感を綺麗に写すことができます。

After 〈横から光を当てて大福の質感を出す〉

同じ窓際で撮っていても、どこから撮るかでこんなに変わってしまうんですね。

前回よりは、少し味が見えてきた気がします。でも、なんかまだ魅力的ではない気がするんですよね。なんだろう・・・。

これはうぐいす大福ですよね?中身は何の餡が入っているんですか?

そういえば分からないです。確かにこのままだと中身が見えないので、うぐいす餡なのかこし餡なのか分からないですね。

次回は、中身も見せてもっと味が見えるような工夫をしていきましょう。

おさらい

◎正面からの光は使わない

◎横もしくは斜め後ろからの光で撮る

次回に続く

プロフィール

カメラマン・撮り方コンサルタント田部信子

カメラマン。料理・人物を中心に撮影を行う。ダメアシスタント時代に撮影現場で何をしたら良いのか分からな過ぎて怒られ続けたことから、撮影の流れやコツを必死に言語化することに取り組む。それを元に作った講座が分かりやすいと人気になり、前職では写真教室を立ち上げ3000人に撮り方を教える。写真を撮るのに苦手意識を持つ人に、写真の楽しさを教えることに定評がある。

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