10年以上主婦だった私に起業を決意させた、一言とは?
「主婦を雇う余裕はない」に起業家DNAが発動 現在セラピストとして自身のサロン持ち、並行してカウンセラーとしても活躍している伊藤ひろみさん。彼女のキャリアのスタートはやむにやまれぬ理由からでした。 高校卒業後、進学や東京 […]
プロフィール
セラピスト・カウンセラー伊藤ひろみ
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「主婦を雇う余裕はない」に起業家DNAが発動
現在セラピストとして自身のサロン持ち、並行してカウンセラーとしても活躍している伊藤ひろみさん。彼女のキャリアのスタートはやむにやまれぬ理由からでした。
高校卒業後、進学や東京で就職するチャンスもありました。しかし自分には出来るはずがないとどちらも選ばず、地元の旅館にそのまま就職。当時、自己肯定感がとにかく低い状態だったと振り返ります。
20歳の若さで結婚、3人の子宝に恵まれます。自分は家族のために尽くしたいと考え、以来10年専業主婦でした。しかし夫のDVとモラハラに悩まされた末、夫が会社でリストラされ無収入の状態に陥ります。
夫の再就職がうまくいかず、伊藤さんも就職活動をします。しかし社会人経験も浅く、専業主婦だったためか、雇ってもらえる会社はありませんでした。
やむにやまれず、自宅の一部をサロンとして開業します。
当時、夫のDVとモラハラに鬱も経験した伊藤さんは自分を癒すためにアロマテラピーにハマり、もっと学びたいと海外まで勉強に行くほど熱中していました。
会社に雇ってもらえないなら、自分の持てるスキルを活かして稼ぐほかない、生活のため、子どものため、選択肢はありませんでした。
「忘れたい過去」が自分を肯定する力に転換
自宅サロンを開業してまもなく、知り合いからの紹介でサロンを経営始めようとしていたオーナーに店長として採用されます。半年は給料制、その後は出来高という形の雇用形態です。
オーナーとの意見が合わず、なかなか思うような経営が出来ませんでした。
次第に売上も低迷していく中で伊藤さんは行動を起こします。自己資金をかき集め店を買い取り、自分がオーナーとして経営を始めます。
スタッフ、マネジメント、店舗のコンセプトも、今までのやり方を一新し、今まで自分がやりたかったことを全て形にします。すると以前よりも客足が伸び、売上も飛躍的に向上。スタッフとの関係も築けてとてもいい循環が生まれていったといいます。
順調に回りだした2011年、東日本大震災が起こります。予定していた計画や売上が崩れていきます。サロンオーナーとして走り続けた日々の中で離婚と再婚を経験。
自分自身を見つめ直したいと考えるようになりました。新しいパートナーとの時間を大切にしたい。無理してやって、家族を犠牲にして、何になるのか、自問自答を続けた結果、セラピストとしては身一つでも活動はできる、と閉店を決意します。
無理なことは続かないモチベーションはボーナスステージ
現在は自宅を改装してサロンを継続していますが、店にこだわることなく、出張サービスやオンラインでのカウンセリングに力を入れています。
女性はホルモンバランスで体調が思うようにいかない時、また災害や震災など予期せぬこともあり、いつもベストな状態とは限りません。
そんな自分を責めたり、自信を無くしたりしないで欲しいと言います。
「モチベーションが高い時、身体が動ける時はボーナスステージ」と捉え、波のあるリズムに合わせて動けばいい。
伊藤さん自身もセラピストとして長年大勢の女性たちの不調や悩みと向き合い、また自身も鬱や体調の変化に悩んだ経験から、無理は続かない、持続可能な働き方をしていきたいと語ってくれました。
取材・文/I am編集部
写真/本人提供
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この記事を書いた人
- 「好きや得意」を仕事に――新しい働き方、自分らしい働き方を目指すバブル(の香りを少し知ってる)、ミレニアム、Z世代の女性3人の編集部です。これからは仕事の対価として給与をもらうだけでなく「自分の価値をお金に変える」という、「こんなことがあったらいいな!」を実現するためのナレッジを発信していきます。