Interview
インタビュー

間借りカレー屋スタートからたった1年半で実店舗にビジネスの盲点はココ!「うまくいった」 時の準備もしないと失敗する?彼女のカレ―店主・彼女さんインタビュー第2話

失恋をきっかけに間借りカレー屋を開始し、1年半後には実店舗を開業した「彼女のカレー」さんに、「お金がない」「人脈もない」「土地もない」状態から、自分のお店を開く方法を伺いました。

プロフィール

彼女のカレー店主彼女

失恋を契機に一念発起し、間借りカレー屋さんとしての活動を開始。1年半の活動を経て、実店舗OPENに向けたクラウドファンディングで1,118,500円を達成し、2021年4月に経堂に実店舗を開業する。 「大切なあなたへ 心を込めた一杯を――。」専門店と家庭的の間を行く、ちょっと本格的でどこか馴染みを感じる創作カレーを届けている。

たった1年半で間借りカレー屋さんから実店舗オープンした彼女さん。SNSでの発信や、クラウドファンディングの利用は全て行動と課題解決の結果。課題を見つけるためにも、とにかくできることからやってみるのが大事だと語ります。でも、失敗しないように準備していると、思わぬ盲点も……?

全3話、第1話はこちらからどうぞ。第3話は6月21日公開。

悩んでても仕方ない!まずは行動することで、次の課題が見えてくる

写真/本人提供
ライター顔写真

実際のお店を開くにあたって、人より努力したなと思う部分はありますか?

インタビュアー顔写真

今までの経験が、今のお店に繋がっているとは思います。日々の積み重ねっていうのかな?
小さいことの積み重ねを続けていって、それが全て自分の経験として、現在の結果として生かせている気がします。

ライター顔写真

お店を始める前と始めた後では、どちらが大変でしたか?

インタビュアー顔写真

どちらもそれぞれの大変さがあります。
はじめる前は事務手続きや準備をしなくてはいけないし、お店をはじめてからは、運営していくにはただおいしい料理を作ればいいというわけじゃないんだなと日々実感しています。

ライター顔写真

オープン前は事務作業が大変なんですね。てっきり仕込みが大変なのかと……。

インタビュアー顔写真

そうですね。書類や資金繰りといった表に見えない作業があります。間借りとはまた違った準備が必要になります。
日々の発信も途絶えさせないようにしていました。

ライター顔写真

お店を持つということは、間借りと違って毎月家賃が発生すると思います。プレッシャーになりそうです。お店を持つということは、間借りと違って毎月家賃が発生すると思います。プレッシャーになりそうです。

インタビュアー顔写真

家賃は決まっているものなので、逆算して、その他をどう抑えていくかを考えて経営しています。
また、始める前だけじゃなくて、お店を始めてからもやはり発信は大切だと思いました。

写真/本人提供
ライター顔写真

SNSでの発信って、「フォロワーが少なくて誰も見ていない」と落ち込んでしまいがちで苦手意識が……。なにか気をつけていることはありますか?

インタビュアー顔写真

みんな、最初はそうですよ!(笑)

ライター顔写真

やっぱりそうなんですね!(笑)

インタビュアー顔写真

私もSNSでの発信をはじめた頃は自分の気持ちの整理と、記録に残すために書いていたので、フォロワーは少なかったです。でも、まず踏み出さないことには1000とか10000とかには近づけない。何かやりたいことがある人、発信したいことがある人は、まずはアカウントを作って何かつぶやいてみたらいいと思います。

ライター顔写真

なるほど、まずアカウントを作ってみる! 最初の一歩が大事ということですね。

インタビュアー顔写真

何事も考えているだけでは進みません。考えてるだけって、つまり想像に過ぎないんですよ。でも、一歩踏み出すことで、こういうツイートだと反応なかったなとか、工夫すべきポイントが見えてきます。やってみてないと反応って本当にわからないんです。カレーと全然関係ないツイートが「いいね」が多かったりもするので、私も今も試行錯誤しています(笑)。

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見ている人に共感してもらうことが大事ということでしょうか。SNSやブログで意識していたことはありますか?

インタビュアー顔写真

当初からかっこ悪い、ありのままの自分をさらけ出すことをモットーにしていました。成功したこととかきれいなことって世の中にあふれているんですよね。

ライター顔写真

ありのままの自分をさらけ出す、ですか。簡単なようでなんだか恥ずかしいですね。

インタビュアー顔写真

いいとこばかり見せても、見ている方は「自分にはできないや」ってなっちゃうと思うんですね。でも、私は失敗したことも包み隠さずブログに書いていたので、次にはじめた人が「自分だけじゃないんだ。この人もここで失敗したんだ」って思えるかなと。自分の弱みをさらけ出すことで挑戦することへのハードルが低くなればいいなと思っています。

実はうまくいった時の心配をしておくことも超大事!

https://twitter.com/kanojyo_Curry/status/1534389475862020096
ライター顔写真

間借りからお店オープンまでで、一番印象に残っている失敗ってなんですか?

インタビュアー顔写真

失敗はいっぱいありすぎて! 
一番は、間借りカレーを始めた時のことです。当時ありがたいことに予約がいっぱい入ったんですが、こんなに反響いただけると想像していなかったので、管理ができなくて。お客様を長く待たせてしまい、結局帰られてしまったことがあったんです。せっかく来ていただいたのにお料理の提供や席のご案内ができなかった。それは自分の力量不足でした。色んなことを想定しなきゃいけないんだなという学びになりました。

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確かに「うまくいったら」の想定はあまりしないかもです。失敗ばかり想像してしまいそう。

インタビュアー顔写真

自分なんて誰も見てないと思いがちな、ネガティブなタイプなので、もし予約がいっぱい入ったらどうするんだという想像ができていなかったんです。とても申し訳ない気持ちになりました。それがきっかけで次からは時間の枠を決めよう、とか新たな課題ができました。失敗しないままだったら、そういう課題も見えてこなかった。お客様には申し訳なかったけど、勉強になりました。

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間借りの時も最初から満席だったんですか?

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徐々にです。最初は、夜は誰も来ないということもありました。だんだんSNSで認知していただいて、来てくださった方の口コミも広がっていきました。

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最初はやはり友人などが多かったんでしょうか?

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1回目、2回目は知り合いや友だちが「おめでとう」って来てくださるんですけど、知り合いは2回目までかなという肌感はあります。

ライター顔写真

知人・友人は2回しか来てくれないってリアルな数字ですね……。そしたら友達が多いほうが有利なんでしょうか?

インタビュアー顔写真

私、友だちが少ないので(笑)。そこからは「カレーがおいしい」や「接客がいい」と感じてくれるお客さまかなと思います。「カレーを食べにきてくれる」リピートしてくださるお客さまはありがたいし、うれしいですね。

課題を解決するためのクラウドファンディング

https://twitter.com/kanojyo_Curry/status/1525792671595626496
ライター顔写真

間借りから実店舗にした理由はなんだったんですか。

インタビュアー顔写真

回数を重ねるごとに、ありがたいことに沢山ご予約を頂くようになったんですが、それと同時に間借りでできることの限界を感じたんです。もっとメニューを増やしたかったし、間借りの限られた日数じゃ行きたくても行けないという声もいただいて。また1年同じことを繰り返していくのかと考えた時に、今のままでは成長がないなと思ったんです。

その課題をクリアするためにはどうすればいいかなと考えた時に「実店舗にする」というのが、次のステップだなと考えました。

ライター顔写真

2つの仕事をかけもちしながら、さらに間借りカレーを1年半も続けていたんですよね?

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1年半といっても、コロナで5ヶ月くらい休んでいるし、月に1回の開店なので、13回ですね。
月に1回だったので、他の仕事もなんとか続けられました。自分の夢を叶えるためだったのでできたんだと思いますが、さすがに間借りと3つの仕事の両立が難しくなってきたっていうのも、実店舗オープンのきっかけのひとつかもしれないです。
開店に向けて、クラウドファンディングも利用しました。

ライター顔写真

カレーの実店舗1本でやっていけるという実感はあったんですか? お仕事を辞めるということで収入が途絶える恐怖などがあると思いますが……。

インタビュアー顔写真

やっていける実感は、全くなかったです。だからこそ、退路を断った方が甘えがなくなると思ったんです。

私は独り身なので、ある意味、失うものも守るものもなかった。資金がない、収入が途絶えるとなった時にどうするかって考えた時に思い浮かんだのがクラウドファンディングだったんですね。

ライター顔写真

とはいえ、開業のためのクラウドファンディングは1度しかできないわけですよね。

インタビュアー顔写真

そうですね。最初は自転車操業になっても、とにかくオープンだけはして家賃分だけはなんとかしよう!と考えていました。スタートだけはみなさんに応援してもらって、あとは自分は草を食べてでも生きていくつもりでした。

全3話、第1話はこちらからどうぞ。第3話は6月21日公開。

取材/I am 編集部
文/竹本よみを
写真/本人提供

この記事を書いた人

竹本よみを
竹本よみをライティング
雑誌編集者を経て、現在はライター時々編集者。動物はなんでも好きで、犬と鼬と暮らしている。趣味の献血は先日ようやく100回を記録。座右の銘は「実るほど頭を垂れる稲穂かな」。強み:書き始めるとめちゃくちゃ早い。弱み:書き始めるまでがめちゃくちゃ遅い。
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