自分でできるマーケティング入門AIを取り入れたらマーケティングが10倍以上楽になる
AIは仕事を奪う脅威という側面だけではなく、ビジネスの効率化と成長を手助けしてくれる優秀な部下にもなる。個人事業主やスモールビジネスにおけるAIの有効活用とマーケティングの重要性について解説します。
目次
AIは秘書と部下を10人ずつ持つのと同じ
マーケティングを活用する個人事業主やスモールビジネスのオーナーの読者の皆さんにとって、必ず理解を深めないといけないトピックがAIです。
米国のゴールドマン・サックスの2023年3月26日のレポートによれば、約3億人の仕事がジェネレーティブAI(生成AI)AIの影響を受ける可能性があると推定し、アメリカとヨーロッパの仕事の約3分の2が「AI自動化」が進み、同仕事の約4分の1が完全にAIに取って代わられる可能性があると予測しています。
しかし、皆さんにとってはAIは驚異ではなく、むしろチャンスになる可能性が高いです。『先読み! IT x ビジネス講座 画像生成AI』の著者、深津貴之氏はこう述べています。「AIが十分に進化したときに何が起きるかというと、すべての人が秘書と部下を10人ずつ持ったのと同じ状況になるんです」と述べています。そのため、社員の人数が限られている皆さんの商いにおいては「AIを活用すれば、生産性を向上できる」ため、AIという名の秘書と仕事をして商いの成長を加速できる人と、AIを利用できずに独力で商いを行う人ではアウトプットの量と質で大きな差が生まれます。
言い換えれば、下記のような棲み分けになるでしょう。
事業主 | AIにできない製品やサービスをつくる |
マーケティング | AIの力を借りてマーケティングの施策を加速 |
マーケティングのお作法は商いの成功に必要
ここまで「マーケティング」という言葉がなぜつかみ所がないのか。そして、前回にお伝えした流山の2本のみりんと千葉県流山市の例でスモールビジネスのオーナー、個人事業主や副業を行う会社員の方の成功するマーケティングの方程式を明らかにしました。また、AIの活用がこれからのマーケティング強化に必要であることを共有いたしました。
最後にマーケティングは商いである、という理解を英語・そしてラテン語の語源の視点からも理解を深めましょう。マーケティング (Marketing) は米国で生まれた英語ですが、分解すると下記になります。
Marketing とは「商いすること」
Market | ラテン語で 「mercari/メルカリ = 商いをする」 「merx/メルクス = 商品」 市場、売買する場所のこと |
ing | 〜すること |
Marketing | 商いすること |
皆さんのビジネスも、市場 (Market) に自分の作り出す製品やサービスを売りに出し、対価としてお金だったり、サービスやリソースと交換する行為です。このマーケットで皆さんが勝つ方程式は上記で述べた「希少性 × 高価格 × 直売 × 一点突破」でした。
日本の茶道では、必要な茶器を揃えて1つ1つの所作を学んでお点前ができるようになります。マーケティングも同じです。茶道と同様に、マーケティングにも基礎のお作法があるのです。1つ1つのマーケティングを構成する要素を学び、所作を学び、どういった要素をどのような形で組み合わせて活かしたら、自身のビジネスが長期的に成長できるマーケティングが実現できるのか。
茶道の稽古では、1つ1つの動作を分割して「割り稽古」という形でそれぞれ繰り返し反復練習することで身につけていきます。これからの記事で複雑怪奇なマーケティングも「割り稽古」をします。基礎理論を分割し、それぞれ学んで実際の皆さんのビジネスで試してみて活用を続けることで理解が深まり、より精度の高いマーケティングが実現できるようになります。
次回以降の記事では、マーケティングの重要な要素について1つ1つ詳細説明や事例を交えて学んでいきましょう。
おさらい「マーケティングを入門書5選」
マーケティングを勉強し始めたい人にオススメの、最初の5冊まとめ
『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』
『ドリルを売るには穴を売れ』
『400年前なのに最先端! 江戸式マーケ』
『マーケティングを学んだけれど、どう使えばいいかわからない人へ』
『流山がすごい』