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SNS時代の「スマホでプロ級」写真教室

SNS時代の「スマホでプロ級」写真教室具だくさんスープが美味しそうに撮れません① 具をしっかり見せるには大根が必須

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スープ写真の難しさは「具」が沈んでしまうこと

先生、どうしよう。先週取材に行ったスープ専門店のスープの写真、「これじゃスープの魅力が伝わらない」って編集長に却下されちゃったんです。

編集長にどこがいけないのか聞いてみた?

具だくさんのスープが売りなのに、具だくさんに見えないって。

汁ものの具は沈んじゃうのよね。じゃ、今日は具だくさんに見えるようなスープの撮り方を教えましょう。まずは同じように撮ってみてくれる?

はい。こんな感じで撮りました。うーん、具だくさんには見えないですよね?

Before 〈寂しいスープ〉

プロの常識 〈料理にポーズを取らせる〉

私もカメラマンになる前は、写真というのは「ありのまま」を撮るものだと思いこんでいました。カメラ側の設定だけで良い写真が撮れるようになると思っていたんです。

でも料理写真では、イメージ通りの写真を撮れるように「お料理にポーズを取らせる」ことは大切なんです。

今回のように、具沢山のスープを写真で表現したい場合、そのまま撮ると具は沈んで写真には写りません。実際に食べる場合は、スプーンで掬うことで具沢山を実感できるのですが、写真だけで表現する場合はそのままだと伝わらないんです。

そこでちょっとした工夫が必要になります。

プロのテク 〈大根で具を持ち上げる〉

具体的には、何かで底上げして具を持ち上げます。私がよく使うのは大根です。

大根を輪切りにしてスープボウルの下に敷き、その上に具を盛り付けます。そうすることで、具が沈まないように工夫するんですね。大根を使う理由は、撮影後に洗えば別の料理に使えるから。エコですよね。

では、一緒にやり方を見てみましょう。

輪切りの大根をボウルの下に敷く

まず、ボウルの下に輪切りにした大根を敷きます。

大根の高さですが、この上に具材が乗るので厚過ぎると全体のスープ量が増えすぎてしまいます。様子を見ながら大根の高さは決めてください。

今回は大根を幅1.8cmに切ってみました。

大根の上に具をのせる

この大根の上に具を乗せていきます。

この時に、見せたい具材は全部乗せるようにしましょう。レシピ名に載っている具材が写真に写っていないと違和感が出ることもあります。ここは要注意ポイントですね。

最後にスープを注ぐ

最後にスープをそーっと脇に注いでいきます。

はい。これで完成です。

After 〈具だくさんスープに〉

お料理に手を加えるなんて考えもしなかったです!確かにこうやれば具が見えますね。じゃ、撮ってみます。

あれ?具は見えるけど、色がくすんでしまって美味しそうに見えないです。

それは撮影場所がいけないのかもしれないわね。次回は撮影場所について説明しましょう。

おさらい

◎料理に「ポーズを取らせる」

◎大根で具を持ち上げる

次回に続く

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