Editors Note
編集後記

人生の転機見逃してない?

I amがスタートして1週間経過しました。
スタート前のバタバタから少し落ち着いた1週間。
新生活がスタートし、新しい環境に身を置いた方にとっては目の前のことでいっぱいいっぱいな1週間だったのではないでしょうか。I am編集部もまさに同じような状況です。

副編集長の井坂です。副編集長…と言っても、いつの間にやら拝命したのか…(笑)
編集者としてのキャリアはこのI amからという「名ばかり副編集長」です。
今までずっと出版営業として書店営業、取次営業、書籍の販売促進・PRに携わってきました。
会社に雇われ、サラリーマンとして営業一筋の私ですが、実は実家はネオン看板屋を営んでいました。

父は日本ではもうほとんどいないネオン看板の職人です。
私が小学生の頃に独立し、以来30年近く一人で細々と続けていました。
朝から晩まで働き、私の記憶が確かなら、土日休日もなく、年間で休みは盆と正月のみ。
まさに馬車馬のように働いていました。

そんな父の働き方を見ていた私ですが、その姿に1ミリも憧れを抱くことなく「会社員」というものに魅かれました。家業あるあるですが、会社員のお父さんなら、休みの日は決まってどこかに遊びに連れて行ってくれるものだと思ってました。(今となっては勝手な妄想でした)
それもあって、とにかく自分は絶対に「会社員」になると決めていましたし、
ネオンそのものにも全く興味ありませんでした。

時代は移り変わり、新しい技術の発展で耐久性とコストパフォーマンスの高いLEDが出てからというもの、次第に事業を続けていくことが難しくなりました。
お得意様からの発注が激減。止む無く廃業となりました。
それを目の当たりにしも、当時の私は「仕方ないよね」と言う他ありませんでした。

昨今、時代はレトロブームが到来。ネオンがプチ再ブレイクしています。
LEDでは表現できないレトロな発色感がネオンにはあると、ニッチではあるものの再評価されています。SNSを見ると映えたネオンが投稿されています。
ネオンで注目されている方もいます。
ユニクロさん等の名だたる企業とコラボし、ご自身でもネオン看板を作られているデザイナーさんがいたり、まるで本物のネオンのような絵を描くアーティストさんがいたり…。
ネオンがかつての看板としての役割だけでなく、表現としてのアートや嗜好品として、希少性高い価値のあるものになりつつあるようです。

そんな現状を知り、現金な私は、今頃になって「ネオンってすごい…かも」とにわかに思い始めています。
子どもの頃から見知っていたあの”ネオン”。自分の中の見方が変わった瞬間でした。
もしかしたら父も数少ない日本のネオン職人として何かできるかもしれない。
父は事業を廃業しても知り合いの看板屋にネオンの発注が入るとアルバイトにいっています。
70を超えますが、まだまだ元気。でもタイムリミットはそんなには長くないです。

身近なこと、自分にとって当たり前なことの価値に気付くのは難しい。
近ければ近いほど、目の前にあればばるほど、見ているようで、見えていない。
それは自分自身のことも同様だと思います。

これもI amが始動していなければ、ネオンに対して、
また父の働き方に対しても向き合うことはなかったかもしれません。

だからこそ、I amは読者が気付いていない、
自分の中にある「何か」を価値転換するきっかけを作りたい。
「人生の転機」とは大げさですが、案外目の前にあることが
人生を大きく動かすものになっていくかもしれません。
私は父には何もしてあげられないかもしれませんが、
そんな気付きを引き出せるようなコンテンツを作っていきたいと思います。

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