YouTube公式ビデオコントリビュータが教えるYouTubeで売り上げを伸ばせる業種・伸ばせない業種。プロが教える裏事情
YouTube公式ビデオコントリビュータ・酒井祥正さんが解説。ユーチューブで売り上げを伸ばしたい人のための、絶対に知っておくべきYouTubeの絶対法則とは?
YouTubeを活用して売上・受注アップにつなげたい! でも、自分の仕事にYouTubeが効果的なのかどうかが不安。時間や労力を掛けて取り組むべきなのだろうか……
そんなモヤモヤを解決すべく、YouTube公式ビデオコントリビュータで、中小企業・個人事業に特化したYouTubeチャンネル「動画集客チャンネル」が人気の酒井祥正さんにお話をうかがいました。
目次
YouTubeが向いているのは、どんな人?
YouTubeが向いているのは、「自分の名前の認知度を高めたい」と考えている方です。会社を有名にしたいというより、自分の名前が大きくなることでビジネスにつながる方。フリーランサーや個人でビジネスをされている方など、自分の名前を有名にしたい方にはもってこいです。
I amでは、個人で活動されている大勢の方が登場されていますよね。たとえば、バタートーストが好きでバタートースト評論家になった方、猫が好きで猫専門の写真家になった方、時短にこだわったオンライン料理教室をされている方など。彼らのように、自分の仕事にプライドやこだわりがあり、自分の道を進んでいる方には、YouTubeはぴったりかなと思います。
つまり、自分なりの強みを持ってお仕事をされていて、そのこだわりを発信できる方には、YouTubeはすごく向いています。
YouTubeが向いている業種・職種は?
ただし、YouTubeには人気のテーマがあります。
たとえば、あなたがネイリストでネイルサロンをやっていたとします。まずは、YouTubeで「ネイルサロン」や「ネイリスト」で検索してみてください。そこでチャンネル登録者数が1万人とか2万人とかいて、再生数もそれなりにあるのであれば、自分のビジネスに興味を持っている視聴者、つまり見込み客が既にYouTubeにいるということです。
そこで、その同業者と近いテーマの動画を投稿することで、自分の動画を視聴してもらうことができるチャンスがでてきます。
逆に、検索をしても同業者がほとんどいなかったり、同業者はいるけど再生数が伸びていなかったりしたら、そもそもYouTubeに見込み客がいないということになります。そこを強引にこじ開けていくのは、まず無理です。
YouTubeで発信を始める前に、YouTube内の動向をチェックすることで、向いている業種・職種を知ることができるのです。
このとき、もしYouTubeにはいないけどInstagramには見込み客となるユーザーが多くいるのであれば、まずはInstagramで発信してアカウントを育てましょう。フォロワーが集まって上手くやれるようになれば、Instagramでは伝えきれない情報をYouTubeで補完するように進めていきます。「詳しくはYouTubeに載っていますよ」とお知らせすることで、InstagramのフォロワーがYouTubeで動画を見てくれて、「なるほど、こういうサービスか。お願いしようかな」「良さそうな商品だな、買おうかな」などと検討してもらえるようになります。
あなたが集客したい対象者、つまり見込み客がどこにいるのかの事前リサーチは必須です。Instagramなのか、YouTubeなのか、X(旧Twitter)なのか……。集客は、人が多いところでしないといけません。
このとき、YouTubeで既に上手く行っている同業者いるとわかったのなら、サッと始めてしまいましょう。
YouTube初心者のやりがちな失敗
このとき注意すべきなのは、「ライバルと同じ動画をつくらない」ということです。なぜなら、同じ動画であれば、視聴者はライバルの動画を見てしまうからです。
そこで、ライバルの動画で視聴者が満足できていないポイントを攻めるのです。
たとえば、「ライバルの動画が15分以上長いものがメインであれば、こちらは5分程度のものをつくって視聴者が隙間時間で見られるようにする」「ライバルの動画が広く浅く紹介している傾向だったら、こちらは狭く深く紹介する」など。
ライバルの真似しても勝てないので、差別化できるポイントを見つけることが最優先となります。
でも、多くの方がここで失敗してしまいがち。既にそのテーマで有名なYouTuberがいるのに真似をしてしまうのです。
だから、ライバルがカバーしきれていないところをやるかしかない。そうしないと、やはり知名度は上がらないのです。
YouTubeは同じ内容の動画は伸びない
YouTubeは、思い立ったらすぐに始めるのがおすすめです。
なぜなら、ライバルがカバーしきれていないポジションを、他の人に狙われてしまうからです。待っているうちにパイはどんどん減ってしまいます。
ある特定のテーマの人気チャンネルを眺めてみると、「あぁ、このテーマの情報はもう全部網羅されているな」と思い込んでしまいがちです。でも、ひとりでビジネスをされている方は結構こだわりがあるので、意外と空いているポジションがあったりします。そういうところをしっかりと狙いましょう。
YouTubeはこだわりが受け入れられる
とにかく、尖れば尖るほど伸びます。みんなと一緒だと絶対に伸びない。
I amを見てみると、予約制のお弁当屋さんとか、コーヒーの移動販売とか、間借りカレー屋さんとか、とても面白いビジネスをされていますよね。どんな想いでお弁当を作っているのか、コーヒーを淹れているのか、カレーを作っているのか。そこでのこだわりが人の心を響かせるのです。
また、動画を発信していくうちに新しいニーズも生まれてきます。「こういうのをやって欲しい」とリクエストを受けたり、「こういう場合はどうすればいいのか?」と質問を受けたりなど、視聴者からのコメントで自分の魅力に気づくこともあります。
こだわりを発信していくことでニーズが得られ、ますます人の心を打つ動画がつくれるようになるでしょう。
YouTubeだけでは売り上げは伸びないから「掛け合わせ」が必要
最後に、もうひとつアドバイス。
残念なお知らせですが、自分のビジネスの集客・売上につなげたい場合は、YouTubeだけでは厳しいです。先ほどInstagramについて少し触れましたが、他のSNSとも組み合わせていくのも重要です。
YouTubeはSNSとはいえ、ブログのような蓄積型のメディアです。蓄積型のメディアはコンテンツをたくさんつくらないといけないので、育つのにすごく時間が掛かるのです。一方、InstagramやX(旧Twitter)は、ハッシュタグを活用したり、うまくリポストされたりなどで、始めたばかりでもフォロワー数・インプレッション数を増やしやすい特徴があります。
そこで、特に自分の名前でビジネスをされている方にとっては、日々発信していくSNSときちんと蓄積していくYouTubeの両方を並行して使っていくのが重要になってきます。
たとえば、「ライブ配信はInstagramで行い、しっかりとした動画を見てもらいたい方はYouTubeへ誘導する」など。YouTubeでしかできないこと、Instagramでしかできないこと、X(旧Twitter)でしかできないこと、そこを意識してうまく使い分けていくのがいいですね。
まとめ
- 知名度アップが仕事につながる方はYouTubeを始めよう
- 見込み客がYouTube内に居るかの事前リサーチを忘れずに
- ライバルと同じ動画はNG
- 自分のこだわりを発信
- 他のSNSも併用して、集客・売上につなげよう!
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この記事を書いた人
- 文章、写真、動画を駆使したWebコンテンツ制作が得意なフリーランサー。会社員時代に始めたブログがきっかけでヘッドハンティング。レゲエ専門メディアの編集長を経て、独立しました。強み:初対面の方と何時間でも話せる。インタビューも好き。弱み:打たれ弱い。