Interview
インタビュー

落ち込んだときに思い出すのは「置かれた場所で咲きなさい」という言葉。「見聞きして感じたすべてが演技につながっている」という坂井真紀の仕事論。

ログインすると、この記事をストックできます。

NHKプレミアムドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、 愛したのが家族だった」で、河合優実さんが演じる主人公岸本七実の母親を演じている俳優・坂井真紀さんの仕事論。

プロフィール

俳優坂井真紀

(さかい・まき)1970年5月17日生まれ。東京都出身。92年にドラマ『90日間トテナム・パブ』の主演で女優デビュー。その後は、CM、ドラマ、映画、舞台で幅広く活躍。2009年、映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』で第18回日本映画批評家大賞助演女優賞し、第23回高崎映画祭特別賞を受賞。

40代になって出産し、子育てを通じて、もう1回人生を歩ませてもらっているという坂井真紀さん。落ち込んだときやうまくいかないときに思い出す言葉など、好きなことを仕事にしたい人へのメッセージを伺いました。

大切にしている言葉は、渡辺和子さんの「置かれた場所で咲きなさい」

「家族だから愛したんじゃなくて、 愛したのが家族だった」で演じている主人公の母親ひとみもそうですが、うまくいかない時に、人と自分を比べてしまい、さらに落ち込むこと、私もよくあるんです。そんなときに心に思い浮かべるのが「置かれた場所で咲きなさい」(ノートルダム清心女子大学のシスター、渡辺和子氏の言葉)という言葉。でも、ただじゃ咲けないんですよね。咲くために必要なのは「努力」。(ホームラン王の)王貞治さんも「努力は必ず報われる。報われない努力があるとすれば、それはまだ努力とは言えない」とおっしゃっています。人と比べず、努力を怠らずに生きていきたいです。

五感を研ぎ澄ましながら日常を丁寧に生きること

役者として活動を始めて31年目を迎えました。日常を丁寧に生きることも役者として大切なこと。スーパーで野菜の値段を見たり、電車で移動をしたり。見聞きして感じたすべてが演技につながっていると考えています。いただく役ごとに必要な技術(方言や所作など)は、新しく身に付けることが必要ですが、役を演じるのではなく、役と一緒に生きられるように感覚を研ぎ澄ませて生きていたいです。

思い通りにいかないときは「好きの虫」を探してみる

ものごとがうまくいかないときは、「好きの虫」を探すことをおススメしたいです。これは(噺家の)立川談志さんの言葉。私、偉人の言葉たちに支えられていますね(笑)。思うとおりに行かないときでも、そこにちょっとでいいからでも「好き」を見つけること。そして見つけた好きをふくらませれば、勝利だって。

出産して母親になったことでもう1回人生を歩ませてもらっている

40代で子どもを出産して、子育てから日々たくさん気付かされることがあります。子どもに伝える言葉を通じて、私はどうだ?と考えるきっかけになっています。「子どもに偉そうに言っているけど、あの時のわたしこそ思いやりがなかったな」など、過去の自分を反省することもあります。子どもと一緒にもう1回人生を歩ませてもらっているように感じています。もちろん子育てに悩みはつきものですが、子どもを見ていると、無敵の力がわいてくるんです。

美肌の秘訣は水

乾燥などから肌を守るため、1日2リットル以上お水を飲むようにしています。人の体に近いph値7.4くらいのお水を、常温で飲んでいます。

「ものごとがうまくいかないときは、『好きの虫』を探すことをおススメしたい」

取材・文・写真/翡翠
ヘアメイク/ナライユミ 
スタイリスト/梅山弘子(KiKi inc.)
編集/MARU

ドラマ情報

プレミアムドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」
【放送】
5月14日(日)スタート<全10話>
毎週日曜 夜10:00~10:50(BSプレミアム・BS4K)
NHKBSプレミアムおよびBS4Kにて放送(全10話) 
【原作】
岸田奈美
【脚本】
市之瀬浩子、鈴木史子
【音楽】
髙野正樹
【脚本・演出】
大九明子
【出演】
河合優実、坂井真紀、吉田葵、錦戸亮、美保純 ほか
【制作統括】
坂部康二(NHKエンタープライズ) 伊藤太一(AOI Pro.) 訓覇圭(NHK)
【公式サイト】はこちら

ログインすると、この記事をストックできます。

この記事をシェアする
  • LINEアイコン
  • Twitterアイコン
  • Facebookアイコン