Interview
インタビュー

大阪人・愛之助が愛を持って滋賀と奈良をディスる⁉︎ ここでは言えないぶっ飛んだ演出とは?

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大ヒット映画の続編『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』で、関西を牛耳る冷酷無慈悲な大阪府知事・嘉祥寺晃として、振り切った演技を見せた片岡愛之助さん。間違いなく「名作」になったと自信を見せています。

映画の中では親しくしている日舞の先生が考案した舞も披露している片岡愛之助さん。毎日がパーティーのようだったと語る撮影について聞きました。

――2019年に公開された映画『翔んで埼玉』は興行収入37.6億円の大ヒット作でした。今回はその続編です。

愛之助 :実は亡くなった父の片岡秀太郎が魔夜峰央先生のマンガ『パタリロ!』が好きで、「読んでみたら良いよ」と勧められていたんです。マンガもアニメも大好きな世界観でした。『翔んで埼玉』はGACKTさんを筆頭に出演するみなさんがとても美しくて、歌舞伎の世界に身を置いている僕としては、雅な部分に親近感がありました。

©︎2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

――愛之助さんは、日本全土を巻き込む恐ろしい計画を企てる、大阪府知事・嘉祥寺晃を演じています。

愛之助 :知事の役と聞いたときは「意外に普通だな」と思ったのですが、台本に書かれていたセリフが物凄く柄が悪いので驚きました。「これで良いんですよね?」と何度も聞いたぐらい。大阪人として滋賀、和歌山、奈良のみなさんのことを、愛をもってディスっています。池乃めだかさんのスーツを模した衣装など、各所に溢れる大阪愛を感じてほしいです。

――前作は魔夜先生の原作がありましたが、続編は原作の世界観はそのままに、オリジナルストーリーで描かれています。役作りなどはどのように進められたのでしょうか。

愛之助 :日本最大級の茶番劇を演じるにあたってどうしようかと、まず映画『翔んで埼玉』を見返して、現場に入ってから「こんな感じで進めようかな」と考えて行きました。撮影現場は毎日がパーティーのような感じで、あまりに楽しいので働いている気分ではなかったです。実は、吉村(洋文)知事にもお会いしたんですよ。「今度僕、大阪府知事役をやるんです」と伝えたら、「僕の役ですか!」って笑ってくれたんですけど、役柄について細かいことは言えなくて(笑)。間違いなく“名作”になっているので、映画を観たら驚くんじゃないかと思います。

――映画には、神戸市長役で奥さまの藤原紀香さんも出演されました。結婚後では夫婦初共演ですね。

愛之助 :2人とも前作を知っていたので、出演が決まったときはうれしかったです。夫婦役と聞いたときは、『いちゃいちゃするような役ならやめておこう』と話しました。でも敵対して、バチバチやっている関係性だったので、やってみようかと。現場では並んで、メークをしてもらう時間もあって不思議な感じでした。映画を観た人は、衝撃だと思います。ただ一緒に出ているだけではないので。

――大阪府知事は、終盤にある計画をします。ここで愛之助さんが見せる舞がとても美しかったです。

愛之助 :父・秀太郎の代から交流のある日舞の花柳双子先生に振り付けを付けていただきました。扇子を持って和と洋の融合の場面なのですが、撮影現場で(武内英樹)監督が「ここはこういう雰囲気にしてほしい」とリクエストがあって…。監督からニュアンスを聞いて、すぐ撮影することになったので、当たって砕けろ的な気持ちで臨みました。歌舞伎の舞台では音が生三味線ですが、撮影は違うものだったので、いつもと感覚が違ってとても難しかったのですが、監督が「最高です!!!」と喜んでいたので、みなさんにも楽しんでいただきたいです。

『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』

11月23日全国ロードショー

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