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ネット販売だけに頼るのはリスクかも?!ハンドメイド、クラフト作家の世界観さく裂!30cm四方からはじめるスモールビジネス【第2回】

5月の特集は「棚貸ビジネス」。レンタルボックスを借りて自分の作品を販売する。棚貸をしている雑貨店と、実際に棚を借りて商品を販売するハンドメイド作家に突撃取材。ネット販売にはない魅力に迫る。

委託販売料とレンタルボックス代を払うことで、小さな自分のお店を持つことができる「棚貸し」ビジネス。その魅力はネット販売にはない新しい出会いが生まれること。ネット販売のサービスが充実しているにもかかわらず、棚を借りる作家は後を絶たない。とはいえ、1店舗のみでの委託販売では生計を立てるのは難しそう。もしかして、稼ぐこと以上に棚を借りるメリットがあるのかも?!実際に棚を借りて作品を販売しているハンドメイド作家3名にリアルな話を伺った。

実際に作品を手にとってもらいたい

仮説④
「実際に手に取って確かめたい」という需要は想像以上大きい!

そもそも、作家はなぜ委託販売を選ぶのでしょうか?

売るだけならネット販売だけでいいはず。 その実情を知るため、実際にHATTIFNATTで委託販売を行なっている3人の作家さんに話を伺いました。

まず、委託販売のメリットとしては、

  • 実際に手にとって見てもらえる

「SNSで実際に見てみたかったというメッセージが多くあった」(イチトサントマル。さん)(以下( )内敬称略)という意見を始め、3人とも共通した思いを持っていました。

  • 人の目に止まりやすい

「ネットショップに出したけれどすぐには売れず、埋もれてしまう感じがあった」(niedlich)。実店舗の限られた空間に置くことで、じっくりと商品を見てもらうことができると実感したそうです。

  • SNS頼りはリスクがある

Instagramで2000人ほどのフォロワーがいたものの、急にログインできなくなったというイチトサントマル。さんは、その経験から、「本業としてやるのならSNSに頼った集客だけでなく、想定外のトラブルが起きたときのために、収入源を増やしておくことも大切」と言います。

  • モチベーションが上がる

「実際に自分の作品がお店に並んでいるのを見るともっと頑張ろうと思えるし、憧れの作家さんもできる」(イチトサントマル。)、「自分のお店が小さくても存在するというのはすごくうれしい」(niedlich)、「お店で自分の作品を売ることが作家活動を始めたときからの目標だった」(DOLCE MARTIN)

以上の4点が挙がりました。

イチトサントマル。さんのボックス

ネット上では質感や大きさが伝わりにくいので、実際に手に取る場があることは、ネットでの売り上げにも関係しそうです

実際に行かなければ相性はわからない

仮説②
お気に入りは自分の足で探して見つけたい願望

では、委託先はどうやって決めたらいいのでしょうか?

その質問に対して、3人とも「実際に委託先に足を運ぶべき」と口を揃えます。なかでもDOLCE MARTINさんは地方在住なのにも関わらず、どうしても自分の目で見たくてお店へ行き、「絶対にここで自分の作品を売りたい」と思い、何カ月か待って委託販売を開始したと言います。そこまでしたのは、「お店と作品、双方の “かわいい相乗効果”で、置いた作品がより魅力的になると思っているので」とのこと。

こういう直感を磨くことも、ハンドメイド作家として成功するために必要なスキルなのかも?

DOLCE MARTINさんのボックス

また、「スタッフとの相性もポイント」と、DOLCE MARTINさん。遠方に住んでいるため納品を郵送で行なうので、ディスプレイはスタッフにお任せ。不安はないか聞くと、「私以上に上手に飾ってくださるので安心しています」とのこと。こまめにスタッフと連絡を取り合うなど、いい信頼関係が築けているからなのでしょう。

納品という視点で言うと、アクセスのよさもポイントになりそうです。吉祥寺から中央線で5駅離れた高円寺でも出店をしているniedlichさんは、「一度の納品で行ける範囲内だったから」と、アクセスのよさも考慮に入れたとのこと。納品の目標を月2回にしているイチトサントマル。さんも、「忙しくて月1回ペースでしか納品に行けないので、どれくらい商品を置いたらいいか悩む」と言います。1か月で想定より売れてしまうと、棚がスカスカになってしまいます。頻繁に通いやすい場所を選べば、忙しくてもこまめに納品しやすいかもしれません。

niedlichさんのボックス

長く続けることを考えると、委託先選びは雰囲気だけでなく、スタッフとの関係性や利便性も重要なポイントと言えそうです。

次号に続く。

取材/I am 編集部
写真/元家健吾
文/岡田マキ


この記事を書いた人

岡田 マキ
岡田 マキライティング
ノリで音大を受験、進学して以来、「迷ったら面白い方へ」をモットーに、専門性を持たない行き当たりばったりのライターとして活動。強み:人の行動や言動の分析と対応。とくに世間から奇人と呼ばれる人が好物。弱み:気が乗らないと動けない、動かない。
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