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定年後の不安は「お金」。でも女性のセカンドキャリアに欠かせないものは「交流」?

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長年一つの職場で働いてきて、定年まで働くか、それともセカンドキャリアの道を進むか? 50代になると多くの女性が悩む、キャリアの道筋に専門家が回答。

プロフィール

女性起業家西村美奈子

昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。働く女性向けのセカンドキャリア研修事業を行うNext Storyを創業。その後、法政大学大学院で田中研之輔教授に師事し、プロティアン・キャリア協会の認定ファシリテーターになる。

定年まで、あるいは定年後も働く女性は増えています。それとともに、セカンドキャリアを考える女性も珍しくなくなりました。

ですが、周囲にお手本となるロールモデルが少なく、具体的にどうするかで悩む人が多いのも事実です。

そこで今回は、一般社団法人プロティアン・キャリア協会の認定ファシリテーター、(株)Next Storyの代表取締役・西村美奈子さんに、女性のセカンドキャリアのヒントを教えていただきました。

セカンドキャリアを目指すのにお金以上に重要なこと

西村さんは、主に50代の女性を中心に     セカンドキャリアの研修を行っています。

そこで参加者からよく聞く声に、将来のお金の不安があります。貯金はあって、退職金や年金も期待できるのに、不安がぬぐえない人は多いそうです。

大事なのは、「今後自分にとって必要な金額を、きちんと考える」ことだと、西村さんは答えます。それだけでも、漠然とした不安感は軽減されるそうです。

もっとも、セカンドキャリアはお金がすべてではないとも。

むしろ、それ以上に重要なポイントは 何がしたいのかを見極め、それに応じた行動を起こすこと。そのための計画を練ることだと、西村さんは力説します。

女性同士の交流でセカンドキャリアへの道が開ける

西村さんが、もう1つ挙げる大事なポイントは、同じ悩みを抱える女性同士の交流を増やすことです。

仕事中心の人生を送ってきた女性は特に、職場以外でそうした仲間を探すことが重要だとも。

悩みを打ち明け合うことで、共感や解決の糸口を得られ、そこから展望が開けることがあるからです。

定年前後の生き方や働き方は、万人に共通する唯一の正解というものはありません。そのため、「こういう考え方もあるんだな」と参考にしつつ、最終的に自分が「これだ」と思う道へ踏み出すよう、西村さんはアドバイスします。

セカンドキャリアのための経験・人脈を得るための副業のすすめ

西村さんは、副業や兼業を大いにすすめています。

今までの仕事と異なる経験が積め、人脈も作れるため、将来のセカンドキャリアにも役立つからです。

それに副業・兼業が、そのままセカンドキャリアにシフトできる可能性も見逃せません。

西村さんは、セカンドキャリア研修の参加者の実例を挙げます。その方は、大病を患って、健康の大切さを痛感。ウエルネスの分野に関心を持ち、何かできないかと模索したそうです。そして今は、ショッピングモールで開催される相談会でウエルネスコーチをしています。さらに、勤務先でウエルネスに関連した業務につけないかと考えてもいます。独立起業とはまた違った、セカンドキャリアの道筋もあるのです。

「やりたいこと」はやってみるのがセカンドキャリア成功の秘訣

西村さんは、「本当にやりたいこと呪縛」にとらわれないよう注意を促します。

「呪縛」とは、「本当にこれが私のやりたいことか」と迷って、先に進めないこと。

こうした悩みを相談されたら、西村さんは、「それが本当にやりたいことかどうか、最初はわからないから、やってみたら」と返すそうです。

やってみて、「なんか違う」と感じたら軌道修正すればよく、ともかく行動してみるのが先決。そのうち、興味が持てて、続けられそうなものが見つかるはず。仮になかなか見つからなくても、人生に違う景色が見えてきて、変化のきっかけになることもあるそうです。

この記事を書いた人

鈴木 拓也
鈴木 拓也
都内出版社などでの勤務を経て、北海道の老舗翻訳会社で15年間役員を務める。次期社長になるのが嫌だったのと、寒い土地が苦手で、スピンオフしてフリーランスライターに転向。最近は写真撮影に目覚め、そちらの道も模索する日々を送る。

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