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SNS時代の「スマホでプロ級」写真教室ゼリーが美味しそうに撮れません② リネン素材のクロスが残念

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シャインマスカットのゼリー

ゼリー写真の撮影のコツは透明感、爽やかさ、鮮やかさ。爽やかさを引き出す意外な撮影テクニックをお伝えします。

ゼリーの透明な感じは前回の撮影で随分出せたと思います。ただ、まだ爽やかな感じとか可愛さとかが出せてないんですよね。

はい。前回で写真のベースが整ったので、ここからは爽やかさと可愛さを追求してみましょう。

Before 〈ズーム&窓に向かって撮ったゼリー〉

最初の目的である「爽やかさ」と「可愛さ」を、ここから作っていきましょう。

プロの常識1 〈可愛くしたいならポートレートモード〉

雰囲気を出したい、可愛くしたい。そんな時は「ボケ感」を出すためにポートレートモードを使ってみましょう。

プロのテク1 〈メインを決めてサブはぼかす〉

可愛くしたい時には、スマホのカメラアプリの「ポートレート」がおすすめです。

メインのゼリーにピントが合って、後ろのゼリーがぼけていると可愛さアップ。是非積極的に使ってみてください。iPhoneをお使いの方は標準のカメラアプリを開いて、下の図のように「ポートレートモード」を選択してください。

詳しいぼかし方は、『シンプルなドリンク写真は、小物づかいと背景をぼかすとおしゃれになる』を読んでください。

プロの常識2 〈爽やかにしたい時はスタイリングでカバー〉

アースカラーのリネンを使った今の写真はナチュラルな感じがして良いですが、爽やかな感じを追求するのであれば、背景をもっと白くするなど画面全体を明るくしていくのもひとつの手です。

プロのテク2 〈爽やかさは背景から考える〉

写真を撮る時に意外な盲点は「背景」です。

背景をどうするかで、写真全体のトーンが決まってきます。上の写真のようにリネンを使うとナチュラルな印象になりますが、今回は爽やかに行きたいので白いテーブルトップを使ってみようと思います。

テーブルの上に白いアクリル板を置いてみました。

全体を白くしたことで、爽やかさが出てきました。

今回は白いアクリル板を使い、その上に白いお皿を重ねています。アクリルの上に直接ゼリーを置いても良かったのですが、

  • 違う素材を重ねることで画面に厚みを出したかった
  • 2つのゼリーをまとめたかった
  • 画面に丸を3つ作ることでリズムを出したかった

こんな理由で白いお皿を使ってみました。

After 〈白✕白で爽やかに〉

ポートレートモードで2つめのゼリーをぼかし、背景を白✕白にしたことで爽やかな印象にできました。

ポートレートモードのボケ感はやっぱり女子力高めになりますよね。そして、背景が変わるとこんなに雰囲気変わるんだ!と驚きです。

随分爽やかさに近づいてきましたね。後は、ムースの手前が暗くなっているのが気になるので、そこに手を入れていきましょう。次回は編集もして仕上げていきましょう!

おさらい

◎ポートレートモードを使ってボケ感を出す

◎背景を変えることで全体の雰囲気が変わる

この記事を書いた人

田部信子
田部信子料理カメラマン
カメラマン。料理・人物を中心に撮影を行う。ダメアシスタント時代に撮影現場で何をしたら良いのか分からな過ぎて怒られ続けたことから、撮影の流れやコツを必死に言語化することに取り組む。それを元に作った講座が分かりやすいと人気になり、前職では写真教室を立ち上げ3000人に撮り方を教える。写真を撮るのに苦手意識を持つ人に、写真の楽しさを教えることに定評がある。

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