《高良健吾の仕事論》自分を見失わないために毎日「精一杯自分を愛する」
映画「罪と悪」に主演する高良健吾さんが語る、大人が好きなことを仕事にするために必要なこととは。
俳優としてさまざまな役を演じている高良健吾さん。情報過多の社会の中で自分を見失わないように。「自分を愛することが大切」と教えてくれました。
役に影響されすぎない精神バランスの保ち方
役者は作品の中で、さまざまな人間を演じます。役が抱えるトラウマや痛みなどを、自分ごととして考えることは大切と思いますが、自分の問題にしすぎて精神が壊れちゃうのは違いますよね。人間力を高めるのと同じくらい、役者にとっては、精神バランスを保ち続けることが大切だと感じています。
社会の問題を自分の問題として見ることができるか?
表現のタネの源は、日々の生活の中にある。社会の問題を自分の問題として見ることができるのか、全く別の世界の話と蓋をするのか。僕自身が社会に対して感じている思いを役に重ねることは必要ないけれど、役という他者を理解する上では、感情の引き出しをたくさん持っておくことが必要だと思っています。
人生は自分を知ること
共生とは言うけれど、なかなか難しいのが現実。僕自身は分からないこと、疑問を感じたことについて、まず「どうしてそう感じたのか?」と自己分析をします。人生は自分のことを知ること。僕も探し続けています。自分のことを知れば、「今日はサウナ行っておこうかな」「呼吸を深めた方が良いな」とか自分で自分を癒やすこともできる。自分はこんな人間だと決めつけず、自分をどう愛するかを考えてみることをしてほしいです。
人間にはグレーゾーンも必要
人生の先輩や、書籍、映画など。学ぶ機会はたくさんありますが、10教えてもらって、10が自分に合うわけじゃないですよね。耳を傾けたうち、2つか3つくらい「これは自分でもできるかも」と思うくらいで十分だと思います。0か100かではなくて、人間にはグレーゾーンも必要。僕は白黒はっきりさせないと気が済まない、0か100かの人間なので、意識をしてそう考えるようにしています。
自分を見失わないために精一杯自分を愛する
仕事をする上で大切にしているのは、日々この瞬間、精一杯自分を愛するということ。役者は僕ではない他人を演じる仕事なので、自分を見失わないように。SNSなど情報過多の今、幸せも見失いがちだと感じるのですが、自分を抱きしめて、自分という人間をしっかり把握しながら生きていたいです。
関連記事
この記事を書いた人
- 音楽や映画、舞台などを中心にインタビュー取材や、レポート執筆をしています。強み:相手の良いところをみつけることができる。弱み:ネガティブなところ。