リストラから自立までの道のり今こそ聞きたい!リーマンショックで夫婦同時リストラを経験。どん底から自立の道を選んで、スキルをお金に変える方法とは?〈シンガポール在住FP花輪陽子さん〉
2008年のリーマンショックで夫婦同時リストラを体験。自立を目指してCFP認定、1級FPの資格を取得した花輪陽子さんに「スキルで生きていく方法」を聞きました。
GAFAなどグローバル企業が次々と人員削減を打ち出すニュースが流れて、会社員として働くことはかつてのように「安心」ではありません。あのリーマンショックである日突然のリストラされた経験を持つ、FPの花輪陽子さんが考える「スキルをお金に変える」働き方とは?
リーマンショック・リストラ経験者のリアル
世界の富豪が集まるシンガポールにお住まいなんですね?
私は今、シンガポールに住んでるファイナンシャルプランナーの花輪陽子です。シンガポールの会社のファウンダーをやっています。シンガポールに住んで7年で永住権も取得して、仕事しています。
もともとは日本で活動をしていまして、著書も20冊以上あり、講演やテレビ出演をしていました。
スペックが高いんですね
こんな私なんですが、20代の時は会社員で事務をやっていたんですが、褒められた社員ではなかったです。好きではない仕事をやっていたこともあって、消費生活をエンジョイしていました。外資にいたので収入は高かったんですが貯金もなく、リボ払いで借金まであったんです。
そんな時の2008年のリーマンショックで会社が危機的状況になって、2009年にリストラされました。ランチの後にオフィスに行ったら上司に呼び出されて、その場でリストラを告げられました。同僚にも挨拶もできずに手荷物だけ持って、コーヒーも飲みかけのままマグカップも置いていく感じで。
その日のうちにリストラ。生々しい話ですね
さらに夫もベンチャーで働いていたのですが、会社が銀行からお金が借りられずに黒字倒産ということになりました。夫も仕事が週2で残務処理ということになり、ふたりとも同時期に失業したという経験をしました。
そこから勉強してファイナンシャルプランナーの資格を取って、最上位級資格の一級のFPのファイナンシャルプランニング技能士とCFPという国際資格を取ったのと、この時期に1000冊ぐらいお金の本を読みました。
一生分ぐらい、マネーに関する分野の本を読んで独立して、本を出しました。その本が5万部くらい売れて、講演やテレビの話がきて今がある感じです。
資格を取るだけで、人生好転するんですか?
私も最初からできたわけでなくてダメダメでしたし、夫のきっかけでシンガポールに来た最初はまた消費生活に戻ってしまいました。
せっかく使ったお金をまた使ってしまって、ふりだしに戻るという感じでした。
そんなに消費が好きなんですか?
仕事や勉強に意識が向いている時はお金をぜんぜん使わないんです。自分の情熱が仕事や勉強にある時は、時間もないのでお金を使わないんですね。
でも、それがない時は、日本と違うものがあるから全部試すというサイクルで。でも、ショッピングも飽きちゃったので、今は仕事や勉強に気が入っています。コロナ前だとパーティーばっかり行っていました。
人生の軌道修正の仕方について教えてください
シンガポールだと働ける働けないなどのビザの問題があります。そういうところで、働きたいけれど働けないというジレンマを解消するために、シンガポールで会社を建てたり、永住権を取ったというのも、「働けない」というハードルを一切取り外したかったので、危機がチャンスになったのかなと思います。
経験がなければ「時間」を差し出す
積極的に企画書を作成しますよね?
フリーランスだと、企画書はハリウッドでいうところのオーデションと同じなので、まずは送るというのが当たり前かなと考えています。
会社経営していると自分も営業を断ることがありますが、、当然断られることもあります。でも、こちらから仕事を取ってこれないんです。
企画書を出して実現しなくてもいいんですか?
原稿まで書いてダメなこともありましたが、自分の運営しているwebサイトやメルマガに使えばといいかなと思ってやっています。
よく人にも会いに行きますよね?
はい。経営者のネットワークにも色々と入っています。なるべく色々な人の話を聞いて学ぶようにしています。
その中で自分のできることを見つけられるものですか?
そうです。NPO法人とかだとボランティアの仕事をふられたりもするので、自分でできることならお金を払ってでもやることがあります。
お金払ってでもやる意味はなんですか?
ファイナンシャルプランナーになって独立したばかりの頃は経験がなくて、何ができるかというと「時間を差し出す」ということだけでした。なのでボランティアをとにかくたくさんやりました。
お金にならない焦りはなかったんですか?
経験が貯まるので、焦りはなかったです。そこを意識して、独立一年目はボランティアばかりやっていました。
会社で仕事を与えられることに慣れていると……
会社員をしながらボランティアもできるので、ぜひやってみてください。
ビジネスの上では情報交換をし続けるというのが大事で、仕事の受注者や会社経営者の方と交流を持つと、プライベートの中から仕事をいただいたりもします。
わらしべ長者で最初は時間を差し出すことで経験を経て、経験が高まるので少し背伸びして次のことにチャレンジするということを繰り返すと、数年かけるとプロフェッショナルになります。 基本は他人目線で他人が喜ぶことを心がけることです。
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この記事を書いた人
- 猫と食べることが大好き。将来は猫カフェを作りたい(本気)。書籍編集者歴が長い。強み:思い付きで行動できる。勝手に人のプロデュースをしたり、コンサルティングをする癖がある。弱み:数字に弱い。おおざっぱなので細かい作業が苦手。