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タニタ研究員の「ダイエットで人生変える」授業ダイエット中でもカレーが食べたい! タニタ研究員が教える、カレーにちょい足しヘルシー食材

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タニタ カレー メイン

カレーにはたくさんのスパイスが使われています。これらのスパイスは、消化を助け、抗酸化作用があり、疲れたからだを元気にしてくれます。一方、カレーは糖質+脂質の合わせ技でハイカロリーなのが悩みどころ。そんなダイエット中でもカレーが食べたい方へ、タニタ研究員の西澤美幸さんにカレーをおいしく、そしてヘルシーに食べるコツを教えてもらいました。

9月に入り朝晩は過ごしやすくなりましたが、日中は暑さが長引いていましたね。この時期は暑さで蓄積した疲れから体調不良を感じる方も多いのですが、そんなときにおすすめなのが「カレー」です。

疲れたからだを癒し、元気を取り戻すためには、カレーのスパイスと栄養が効果的!……なのですが、カレーは糖質+脂質の合わせ技でハイカロリーなところがスリムになりたい私には気になるところ。

そこで、今回は「糖質・脂質を抑えて、元気UP栄養成分をプラス!しかもおいしさもプラス!」という「一粒で三度おいしい」という、カレーの食べ方の工夫をご紹介します。

そして、せっかくのいい工夫でも面倒なのはNGですよね!ご安心ください。「コンビニでそろう食材」「手間なし・簡単」な工夫ですので、ぜひお試しあれ。

カレーで元気が取り戻せる理由

カレーには、ターメリックやクミン、コリアンダーなど、たくさんのスパイスが使われています。これらのスパイスは、消化を助け、抗酸化作用があり、暑さでぐったり疲れたからだを元気にしてくれます。また、香辛料が食欲を刺激し、食欲不振にも効果的です。

カレーに含まれるスパイスは、代謝を促進し、血行をよくする効果があります。特にターメリックに含まれる「クルクミン」は抗炎症作用があり、疲れた体内の組織を回復に導きます。また、カレーに含まれる野菜、肉、魚介類からはビタミン・ミネラル、たんぱく質がしっかり摂れます。これらの栄養素が、体力・抵抗力UPをサポートし、夏の疲れを癒す力になります。

コンビニ食材のちょい足しでカレーを低カロリー&ヘルシーに!

①「高たんぱく低脂肪」ヨーグルトを混ぜて味わい&栄養価UP!

カレーをもっとヘルシーに楽しむために、コンビニでも手に入る「水分が少なめ」「高たんぱく」「低脂質」なギリシャ風ヨーグルト(OICOSなどがメジャーですね)を混ぜてみましょう。

ヨーグルトは腸内環境を整え、消化をサポートします。さらに、たんぱく質が豊富で、脂質が低く、腹持ちもいいため、カロリーが抑えられてダイエット中でも安心して食べられます。

辛めのカレーにヨーグルトを加えることで、マイルドな味わいになり、塩分控えめなやさしいおいしさがアップ!甘口がお好きなら、ブルーベリーやストロベリーなどのフルーツソース入り高たんぱくヨーグルトを混ぜるのもおすすめです。意外なおいしさに驚くはず!

②「切干大根」や「うの花」を混ぜて食物繊維をプラス

次におすすめなのが、「切干大根」や「うの花」です。コンビニには「お惣菜パック」として売っていることが多いのでチェックしてみてください。

カレーに入れることで、豊富な食物繊維を手軽に摂取できます。食物繊維は腸内環境を整え、満腹感を長持ちさせるので、ダイエット中にも最適。ほんのり出汁が効いているので味わいもプラス、切干大根やおからの噛み応えある食感がカレーにアクセントを加えて、満足感も倍増しますよ!塩分をおさえたいなら高たんぱく質ヨーグルトを合わせてもいいです。

ライスにもコンビニ食材ちょい足しでカロリーカット

カレーをさらにヘルシーにするために、ライスも簡単にカロリーオフ&栄養価アップの工夫をしてみましょう。

①ライスを半分にして「水切りした豆腐」&「かつお節」を加える

豆腐は低カロリーでたんぱく質が豊富。水切りをすることで食感を楽しめてボリュームも増え、満腹感を得ながらカロリーが抑えられます。さらにカツオ節を加えることでうま味と疲労回復のアミノ酸が追加されます。

※豆腐の超簡単水切り方法:キッチンペーパーで2重でに包み、電子レンジ(500-600w)で2-3分チンするだけ!水分が抜けてプルプルの食べ応えになります。
(キッチンペーパーを外す時、火傷しないようご注意ください)

ライスを半分にして「枝豆」「茹でブロッコリー」など豆・野菜総菜を加える

「枝豆」や「茹でブロッコリー」も栄養価が高く食物繊維が豊富で、満腹感を得やすい食材です。少ないご飯でも満足感が得られ、豆や野菜のうま味が加わります。糖質を控えつつ、栄養価もアップするので、ダイエットにもぴったりです。

③ヘルシー材料がない時でも、「すし酢」をプラス

ライスに「すし酢」(混ぜるだけの簡単すし酢がいろいろ出ていますよね)をちょっとかけて混ぜるだけでも「血糖値の上昇」を抑えられ、脂肪をからだにため込みにくくなります。

お酢の力で血糖上昇を抑えれば、血管のダメージを防ぎアンチエイジング効果やイライラを抑制して精神的な安定も期待できます。甘酸っぱいフルーティな味わいがプラスされておいしいですよ!

工夫次第でカロリーが200kcal近くダウン

さて、実際に上記のような工夫をしてどれくらいカロリーが抑えられて、栄養的な効果が変化するか、計算してみました。

<通常のカレーライス>
・コンビニで手に入る一般的なレトルトカレー
・パックご飯200g(お茶碗1.4杯分くらい)

<通常のカレーに簡単ちょっと工夫>
・レトルトカレーのうち100gをギリシャヨーグルトに
・パックご飯のうち100gを水切りしたお豆腐+かつお節大さじ1杯

 この簡単な工夫をするとカロリーと栄養価がどうなるか、計算結果をご覧ください。

タニタ カレー 1

もう少しイメージしやすくなるようグラフにしてみました。

タニタ カレー 2

ヘルシーにおいしいカレーを楽しんで

このちょっとした工夫によって、通常のカレーライスよりだいぶカロリーや糖質・脂質が減少しているだけでなく、代謝UP効果があり、筋肉や美しい髪や肌に良いたんぱく質が増加していることがよくわかりますよね!

みんな大好き!スパイシーでおいしいカレーは暑さで疲れたからだを元気にしてくれる、栄養満点の食べものです。ただし、そのカロリーの高さや糖質・脂質の高さからダイエット中は避けようと思われていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな方も、今回ご紹介したような簡単な工夫でよりヘルシーに、そして太りにくい食事にすることができることをおわかりいただけたのではないでしょうか。ぜひ今回紹介したアイデアを試してみて、ヘルシーにおいしいカレーを楽しんで、そして季節の変わり目を元気に乗り切ってくださいね!

(執筆/タニタ研究員 西澤美幸)

この記事を書いた人

西澤美幸
西澤美幸株式会社タニタ 開発部主席研究員 栄養士
1968年生まれ。横浜国立大学在学中よりタニタの体脂肪計のプロジェクトチームに参加。入社後は、世界初の乗るだけではかれる体脂肪計や体組成計、活動量計などの開発に携わり、機器の要となる計測の回帰式や判定アルゴリズム作成を担う。
29歳で社内初の技術系女性課長に就任し38歳で出産。栄養士の資格も有し文部科学省の食育有識者会議委員を務めるなど、さまざまな計測データを健康づくりに活かす提案を行い、栄養士と技術者の2つの視点から多数のセミナーの講師も担当している。

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