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モチベーション

バラエティプロデューサーが教える、意外な生産性アップの方法は「歩きながらzoom」

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日々の仕事のストレスを軽減し、モチベーションを高めるコツを、バラエティプロデューサー、文化資源学研究者の角田陽一郎さんに教わります。

プロフィール

バラエティプロデューサー、文化資源学研究者角田陽一郎

(かくた よういちろう)バラエティプロデューサー、文化資源学研究者。1994年にTBSテレビに入社し、プロデューサー、ディレクターとしてなどを制作。2016年にTBS退社後、フリーの番組プロデュースや企業コンサルなどに携わる。

毎日の仕事は、楽しいですか? あるいは、ストレスが多くてしんどいでしょうか? でも、ちょっとした工夫で、そんなストレスも軽くなるものです。バラエティプロデューサー、文化資源学研究者で、『どうしても動き出せない日の モチベーションの見つけ方』(大和書房)の著者でもある角田陽一郎さんが、仕事をちょっと楽しいものへと変えるコツを教えてくれます。

ウォーキングZoomで生産性と知的好奇心を高める

社会人をしながら大学院に通っていますが、オンライン講義を聞いていると眠くなってしまう悩みがありました。

そこで、スマホでZoomをつないで散歩しながら授業を聞くようにしました。これだと眠ってしまうこともないですし、座って聞くより、はるかに講義の内容が頭に入ってくるようになりました。

このメリットにはまって、ゼミや仕事のミーティングでも、歩きながら話すようになりました。おかげで圧倒的に生産性が高まり、知的好奇心も育まれ、創造性も豊かになりました

ただし、なんでもZoomで済ませばいいとわけではありません。気を許すような関係づくりは、オンラインでは作りにくい一面もあります。画面越しでは、相手は喉が渇いているとか、どんなことを考えているかといった空気感が伝わりづらいからです。

実際に会うと、「あ、この人喉渇いてるな」などとわかります。そこから、「喉渇きません? そういえば、この前新しいお茶がサントリーから出ましたよね」などと、新たな雑談を糸口にして、話を拡げたりもできます。

直接会うことを大事にしつつ、歩きながらオンラインミーティングもする。思考のブレイクスルーが体験できて、とってもおすすめです。

流行を考察すると仕事に面白く活かせる

去年大ヒットした『VIVANT』というドラマがあります。人気の秘密は、スケール感や豪華な出演陣もさることながら、先の読めない展開と謎にありました。これが視聴者を引き込み、毎回の放送終了後には、SNS上で「考察」が盛り上がりました。

制作側からすれば、謎かけを生み出すのは容易ではありませんが、「わかりやすさ」でなく「わからなさ」で仕掛けるのは、違うジャンルの仕事でも活かせそうです。

『VIVANT』に限らず、流行っているものには必ずその理由があります。それを分析することで、仕事のヒントが見つかるものです。

逆に、流行っていないものにも理由があります。ある家電量販店で、私は店員にすごくつっけんどんな対応をされた経験があります。その後、店を運営する会社は、別の家電量販店に買収されました。

態度の悪い店員に遭遇したのは、たまたまであったかもしれません。ですが、会社が買収される理由が、こうしたささいなところに表れているのではないかと思います。

流行っていること、流行っていないことの両面で、その理由を考察してみるのは、自分の仕事を面白く活かせるポイントになります。

お金にならない仕事で仕事の幅を広げる

私は30個ぐらいの仕事を同時にやっていて、そのうちお金になるのは10個ぐらいです。残りの20個はお金にはならないのですが、なぜそれをやるかといえば、結果的に全部つながってくるからです。

例えば、YouTubeやVoicyの配信活動。収益が目的ではなく、自分の考えを整理してまとめるという、個人的なねらいがあります。それによって、次に書く本のネタになったりします。

こうしたマルチタスクは、やればやるほどほかの仕事の完成度が高まるというメリットがあります。思考がどんどんつながって、拡がっていくからですね。

また、あるスニーカーメーカーのコンサルをしていて、新商品で有名人とコラボしましょうという話になりました。そこで、その有名人に声をかけるときに、その方のスケジュールを確認します。たまたま観たかった舞台に出演していたら、事務所に連絡すると、舞台に招待してくれることもあったりします。マルチタスクによって、本来の仕事と自分の個人的興味が接続するわけです。

もしスニーカのことだけを考えていたら、そうはなりません。マルチタスクをしたほうが、拡がりは大きく、面白くなります。ぜひ、いろいろなことに首を突っ込んでみてください。

この記事を書いた人

鈴木 拓也
鈴木 拓也
都内出版社などでの勤務を経て、北海道の老舗翻訳会社で15年間役員を務める。次期社長になるのが嫌だったのと、寒い土地が苦手で、スピンオフしてフリーランスライターに転向。最近は写真撮影に目覚め、そちらの道も模索する日々を送る。

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