100 Questions
課題解決を仕事

課題解決を仕事医師からの転身! ライフステージの変化などを通して自身が直面した不安を課題と捉え、女性が自由に生きる選択肢を増やしたいと起業(TOKYOインフルエンサーアカデミー主宰/中島侑子さん)

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多様な働き方のリアルを聞きました!どうやって自分の仕事を確立したのか。自身の病気を機に生き方と向き合い、社会や自分の中にある“制限”に気づいて課題として捉え、女性が自由に生きる選択肢を増やしたいと一念発起。救急救命医から転身し、インフルエンサーの学校「TOKYOインフルエンサーアカデミー」を主宰するほか、自らがロールモデルとなって“人生を変える”提案をし続ける起業家の中島侑子さんにお話をうかがいました。

プロフィール

TOKYOインフルエンサーアカデミー 主宰中島侑子

東京都出身、長野県在住。総合フォロワー数302万人超の日本最大級のインフルエンサーの学校「TOKYOインフルエンサーアカデミー」主宰。Jet Star航空のアンバサダー、 外務省の訪日外国人向けプログラムでInstagram講座を担当。最新刊「ビジネスInstagramの黄金律」(日本能率協会マネジメントセンター)は出版初日に増刷がかかり、全国16書店で1位獲得。

仕事内容と自分らしいビジネスアイデアの見つけ方

どんな仕事をしていますか?

インタビュアー顔写真

「発信力で人生を変える」をコンセプトに掲げる、日本最大級のインフルエンサーを育成する学校「TOKYOインフルエンサーアカデミー」を主宰しています。また、外務省の訪日外国人向けSNS講座の担当、全国の地方創生にも携わらせていただいています。発信やInstagramを切り口としていますが、講座の中身はマインドや行動力、あり方、コーチングなど様々な方法を使って、皆様が人生を変えるきっかけをつくっています。

今の仕事のキャリアは?

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産後1ヶ月で起業してから現在7年です。法人化して6年目、TOKYOインフルエンサーアカデミーは設立5年です。

なぜ、今の仕事を「自分の仕事」にしたのですか?

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もともと救急救命医として救急ヘリに乗っていましたが、妊娠6ヶ月の時に卵巣嚢腫で私自身が緊急手術を受け、ドクターストップでしばらく働けなくなりました。それが女性としての生き方、働き方、自分の使命を真剣に考える機会になったのです。

結婚するまでは割と自由に(世界一周に一人で3年も行くくらい)生きてきましたが、「結婚」「出産」することでその自由がなくなりそうで、すごく不安でした。「結婚したら家事は女性がする」「子育ても女性が」「自由に旅行に行けなくなる」など、当時の日本の常識に私自身も縛られていたのが背景にあります。ただ、救急医として忙殺されていたので、不安を抱えながらも真剣にその不安と向き合う時間をとらずにきましたが、手術を受け入院して予期せず、考える時間ができ、不安が一気に襲ってきたのです。

また、手術を受ける前に一度は「最悪死ぬかもしれない」と覚悟をしました。幸い、生きることができたので、「この命を何に使おう」「私の使命はなんだろう」と考えるようになりました。救急医の仕事はとてもやりがいがあり楽しいですが、「私ではなくてもいいのではないか」と思い始めました。私の周りには、当時の私と同じように「女性だから・・・」「結婚したから・・・」「ママだから・・・」と自分に制限をかけて輝きを失いかけている女性がたくさんいましたし、「結婚や出産をしたいけど、怖い」(仕事、自由など様々な面で)と言っている女性がたくさんいたので、「女性でも、ママでも、何歳でも、輝けるよ! 輝いていいんだよ! 人生の可能性は無限大だよ!」ということを伝えたい、私自身がそうなって示したい、それが私の使命なのではないかと考えるようになり、そうなるための手段として起業を決意しました。

その際に掲げたことは「時間、場所から自由になる働き方をつくる」、そして「女性がどんなライフステージにいても、自由に輝ける社会を作りたい」でした。

救急医という職業柄、「自分が動けなくなる=仕事ができない・収入がない」という状況。さらに、起業を決意した当時は出産・育児をもうすぐ迎えようとしている段階だったので、このままでは全ての理想を実現するのは難しいと感じるようになりました。例えば、子供の学校行事には毎回参加したいと思っていますが、勤務医だったらやむ無く断念しなければならない場面も多々あったと思います。そこで「時間、場所から自由になる働き方をつくること」を決意しました。そして、私がそれにチャレンジすることが、同じようにライフステージの変化が多い女性への貢献になるはず。それがしたいと思い、女性の自己実現に貢献するというミッションを掲げたのです。

今の仕事は好きや得意なことですか?

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大学時代から日々感じたことの雑記、世界一周に行っていた際は旅行記など、遡ると20年前からブログで発信をしており、SNS発信自体は好きで得意なことでした。しかし、起業当初はそれを仕事にしようとは考えておらず、自分の強みもわからず、「誰かのお困りごと」もわからず、模索していました。

なぜ、今の仕事がビジネスとして成り立つと思ったのですか?

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元々発信することが好きだったので、Instagramが日本に流入してきたときには「発信好きとしては見逃せない!」とInstagramでも発信するようになっていました。最初のほうは世界一周旅行時の写真を投稿し、その後は子連れ旅を発信するように。

子供が0歳からいろんなところに連れて行っていたので、見てくださった方からよく言われていたのは「ママでも、結婚しても、子供が小さくても、こんな生活ができるんだと驚いた」ということ。Instagramで楽しく発信をしている私や、フォロワー数の増加を見て、知人やフォロワーの方から「Instagram、楽しそう! やり方を教えて欲しい!」と言われるようになったのです。

そこで、私の発信ノウハウに興味を持ってくださった方を対象に、トライアルでInstagramの1DAY講座を開催。初回で100%全員に結果がでたので、「このノウハウは私以外の人でも結果がでるノウハウだ」と確信を持ちました。

「自分の仕事」としてやっていくと決めてから、やったことはなんですか?

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1DAY講座を数ヶ月続けましたが、ノウハウをお伝えするだけでは人は行動し続けることが難しく、イコール夢が叶わないと感じたので、4ヶ月しっかりと受講生と向き合い、「行動し続ける」ための環境と仲間を整え、「TOKYOインフルエンサーアカデミー」を作りました。

あなたの「強み」「弱み」は?

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強みは、好奇心が旺盛で行動力があり、達成するまで諦めないところです。弱みは、考える間もなく行動するところ、短期で結果を出したがるところです。

自分の強みをどう仕事に活かしていますか?

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研修医期間を終えた2009~2012年の約3年間、世界一周の旅に出ていました。準備段階からその様子を自ら発信しており、また、基本的に1人で行動し、その場その場での出会いや偶然を大事にしていた結果、発信力やコミュニケーション力、適応力、度胸などが培われました。また、救急医時代に培った忍耐力、判断力、瞬発力、論理的思考力など。そんな様々な強みをフル活用しています。

自分の弱みをどう克服していますか?

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人やお金が大きく関わる判断に関しては、行動する前に考えるように意識しています。また、短期で結果を出したいタイプなのですが、最近は長期目線も意識するように心がけています。

ビジネスを立ち上げる時の最大の壁は?

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起業に関する知識がなく、周囲にも起業されている方がいなかったことです。医学部ではビジネスの勉強はしませんし、皆さんがされているような就活もしません。また、医師で起業している方は少なく、ロールモデルもいませんでした。

そこで、ひたすらに学び、行動することを大切にしてきました。結果がなかなか出ず、自信がなくなり、2ヶ月間発信できなかった時期もありましたが、「ここで諦めたら、女性でもママでも自由に輝けると示せなくなってしまう。ここで諦めてなるものか」と自分を奮い立たせることで、なんとか乗り越えたように思います。

ビジネスを立ち上げる前に何を準備しましたか?

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「起業 方法」とネット検索し、ひたすら記事を読みました。そこで発見した「信州ベンチャーコンテンスト」に事業計画書を書いて応募し、登壇。オーディエンス賞とグランプリをいただきました。また、救急医としてフルタイムで働きながら、臨月で起業塾にも通いました。

ビジネスを立ち上げてぶつかった壁は?

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初めての出産・育児と、初めての起業の時期が完全に重なっていたので、うまくいかないこと、わからないことだらけで、精神的に追い詰められていきました。でも、ここで諦めたら、起業時に思い描いた理想や決意、自分自身の使命が何も実現しないとわかっていたので、「自分にやれることは全てやろう」と発信を続け、徐々に軌道に乗っていきました。

1人社長ですか? それともチームですか?

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社員はいませんが、外部委託の頼もしいスタッフが数名いて、チームで運営しています。

仕事に求める優先順位は?

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やりがい(誰かの人生に良い影響を与えられる仕事かどうか)、自由(時間、場所を選ばない)、収入(「お金」を理由に何かを諦めたくない)

法人化していますか?

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法人化しています。した時の理由は「社長になってみたかったから」です(笑)。「自分が経験したことがないことは全てやってみたい!」というタイプなので。

真面目な理由としては、国や地方自治体とのお仕事を増やしたかったので、法人の方が信頼度が上がると考えました。世界一周をして多くの国に訪れたことで、日本の良さも痛感しました。その結果、「信州ベンチャーコンテンスト」でのアイデア(世界一周の経験と医師であることを掛け合わせたビジネスで提出)もそうでしたが、地方創生に携われたらという思いがあり、そのためには国や地方自治体との関わりが自ずと必要になるだろうと考えていたのです。

会社員を辞めてから今の仕事をはじめましたか?

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非常勤の医師として働きながら起業しました。

はじめての仕事はどのように獲得しましたか?

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初めての仕事は「行動力アップセッション」(Zoomで行う個人セッション)。周りに聞いたところ、私の強みは行動力だと言われたので、それをそのまま商品にしてみました。ブログで希望者を募集し、初めての仕事につながりました。

最初に自分の力で稼いだお金を得た時の感想は? また、その額はいくら?

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低価格でしたが、価格以上にとても嬉しかったです。雇われるわけではなく、自分で稼いだお金だったので。行動力アップセッションは2時間で、1000円をいただきました。

価格はどのように決めましたか? 価格設定で悩んだことは?

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行動力アップセッションは、初めての挑戦だったのと人が集まる自信もなかったので、経験を積むつもりで低価格にしました。

ビジネスが軌道に乗るまでの期間は?

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「軌道に乗る」の定義にもよりますが、初めて1DAY講座を開催し、15名ほど来てくださったのは起業3ヶ月。初めて3ヶ月間の継続講座を5名でスタートしたのは起業5ヶ月。Instagramの1DAYセミナーを開催し始めたのは、起業11ヶ月です。

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