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第二の人生をはじめたい40代・50代女性が知っておきたい「仕事のこと」「やっておきたいこと」

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40代・50代の女性がこれからの第二の人生、とくに「セカンドキャリア」と呼ばれる 定年後の仕事を充実させるためにはどうしたらいいかを考察します。

40代・50代の女性がこれからの第二の人生、とくに「セカンドキャリア」と呼ばれる 定年後の仕事を充実させるためにはどうしたらいいかを考察します。

40代後半~50代女性の第二の人生 同世代の定年退職後の仕事と生き方

女性にとって40代、50代は 子育てを経験した人にとっては、子育てがひと段落して自身の時間が増えてくる時期。仕事を持っている人は、定年後の仕事について悩み始める時期でもあり、これからの人生を考え始める節目と言えます。

 40代・50代は、自分のために使える自由な時間が増えてくるからこそ、 改めて「自分が成し遂げたいこと」「ライフワークにしたいこと」を見極められる時期です。同世代が「何に悩んでいるか?」を整理し、 その悩みを解消するポイントを事例を踏まえて紹介します。

キャリア意識では「出世や昇進」より、「興味ややりがいを追求できる働き方」を好む

仕事を持っている40代・50代の女性はどのような働き方を望んでいるのでしょうか?  株式会社日本総合研究所の調査、全国の45~59歳の女性を対象とした「女性の定年に関する調査報告―中高年女性のキャリアと私生活に関する意識―」から 同世代がどのような働き方を望んでいるのか探ります。

出世・昇進にはあまり関心がない?
「出世・昇進のために働くことが重要だ」については、「あまりそう思わない」「どちらでもない」「まったくそう思 わない」という回答が約 6 割に上っています。 出世・昇進に対しては関心が低いことが、40代・50代の女性の特徴です。

出世・昇進のために働くことが重要だ
女性の定年に関する調査報告―中高年女性のキャリアと私生活に関する意識―」(株式会社日本総合研究所)より

働きたいという意欲が少ない? 

定年退職後の再就職への希望に関しては、全体では「自分のキャリアが活かせる仕事」で、「同等の労働条件なら働きたい」が 27.6%と最も多い結果となりました。 

定年退職後の再就職への希望(45〜59歳回答)
女性の定年に関する調査報告―中高年女性のキャリアと私生活に関する意識―」(株式会社日本総合研究所)より

また、「自分の能力やスキルを活かすために働くことが重要だ」「興味・好奇心を追求して働くことが重要だ」「喜びや充足感を得るために働くことが重要だ」については、 「強くそう思う」「ややそう思う」という回答が約 5 割を超えています。

能力を活かすために働くことが重要だと考える人
女性の定年に関する調査報告―中高年女性のキャリアと私生活に関する意識―」(株式会社日本総合研究所)より

定年退職後に再就職を希望するのは「自分のキャリアが活かせる仕事」

 職制別では、「自分のキャリアが活かせる仕事で同等の労働条件なら働きたい」と「自分のキャリアが活かせる仕事であれば、労働条件が多少悪くなっても働きたい」という回答が、 専門職では 45.7%と高くなっており、今までのキャリアを活かしたいという傾向が強く見られることからも、40代・50代の女性の多くは「出世や昇進」よりも「自身の興味」や「やりがい」を優先し、第二の人生ではこれに労働条件の維持を前提に職業探しを考える傾向が見られます。

女性は定年退職後の「第二の人生」に何をのぞむ?

同様の調査で、定年後の仕事探しに関する不安について次のように 、「十分な収入が得られない」(44.8%)が最も多く、「健康を維持しながら働けるかわからない」(43.3%)と続いています。 また、現状の仕事に関する不安も多く見られます。

定年退職後の職探しの不安(複数選択)
女性の定年に関する調査報告―中高年女性のキャリアと私生活に関する意識―」(株式会社日本総合研究所)より

「仕事が忙しく、仕事以外の時間が十分に確保できていない」、「自分が担当している仕事は、体力的にきつい」という質問について、 「強くそう思う」「ややそう思う」という回答が約 2 割ありました。

女性の定年に関する調査報告―中高年女性のキャリアと私生活に関する意識―」(株式会社日本総合研究所)より

そのような結果も踏まえてか、 定年退職後に再就職を希望する職種は「一般事務・サポート」が60.6%と最も多く、 次いで「販売・経理事務」(15.1%)、「人事・総務事務」(13.8%)と続き、事務系の仕事が上位 3 位に上っています。 体力や健康面の不安があり、「第二の人生」ではそのような不安が軽減できる事務系の仕事を希望している女性が多く見られました。

女性の定年に関する調査報告―中高年女性のキャリアと私生活に関する意識―」(株式会社日本総合研究所)より

定年後の生き方・働き方に対する声

前述の調査で集められた「働き方に対して社会や政府、企業に対して感じていること」の問いに対する自由意見をいくつかご紹介します。

■収入に関する意見 

定年後も安定した収入が得られるようにして欲しい。

 年金問題等将来が不安なのでその不安を払拭できるシステム作りをしてほしい。

年金も含め、払っただけの見返りが何もなく、ただ未来が不安なだけ。

 ■定年後の転職に関する意見

資格や学歴がないと、経験があっても就職しづらい、給料がかなり下がる。一般的な事務では 勤続年数で稼いでいる様なものなので、転職するとまた一からやり直しな感じになる。

定年後に働ける場が増えてほしい。昔のイメージとしては定年後の働ける場としては清掃や管 理員しかないと思っていたが、そこに至るまでに、もう少しデスクワークできる環境があれば ありがたい。

■定年制度そのものに関する意見

働きたい人には自分のやりたいことで働ける機会を増やしてほしい。

年齢にかかわらず正社員で再就職できるようになってほしい。

寿命が延びているので定年制度を考え直した方がいい。

第二の人生は何歳から? 女性が第二の人生を考えるきっかけ・年代

現在40代・50代の女性の中には結婚や出産を機に、仕事を辞めたり、働き方を変えた人も多いのではないでしょうか。 自身のキャリアを諦めざるを得なかった人、自分の望んだキャリアに進むことができなかった人もいるかもしれません。

しかし、子育てや夫の仕事のサポートも一段落、あるいは自身の仕事も定年間近となった今、あらためて自分の人生を見つめ直し、今後のことを考える機会が訪れます。 「第二の人生」において、仕事で自分の希望を叶えるために何をすべきかについて具体的にご紹介します。

40代50代女性が第二の人生をはじめるにあたりやっておきたいこと

「第二の人生」を考えるにあたって、まずは自己分析を行うことをオススメします。仕事をする上での 自分の強みや、活かせるスキルがわかっていると、新しい職場でのミスマッチを防ぐことができます。 また、自身の好きなことや趣味、続けてきたことを改めて見つめ直すのも良いでしょう。 「誰にでもできること」と自分で思っていても、他者から見たら秀でているポイントかもしれません。 一見難しいことのように見えますが、何気なく自分が過ごしている日常の中に発見があるかもしれません。まずは自分の得意なことを見つけることを意識しましょう。

働き方、仕事に何を望むのか整理する

明確なキャリアのゴールと人生設計も考えることが重要です。「 第二の人生」では「老後の生活を視野にいれる」という生活面の満足度も重要です。 「何歳まで働きたいか」「どんな働き方がしたいか」ということ軸に「なにを成したいか」を整理すると良いでしょう。 

キャリアのことだけでなく、自分の人生全体をイメージすることが重要になってきます。 5年後、10年後にどんな生活を営んでいたいか?、またこれからどのタイミングでどのくらいのお金がかかってくるかなどをイメージし、その点から逆算して働き方を考えることも、人生設計のヒントになるかもしれません。

趣味、知識を深める

趣味・知識を深めていくという選択肢もあります。 これまで携わってきた好きなことや趣味を仕事にする方法はたくさんあります。 現代では「Creema(クリーマ)」をはじめとしたフリマサイトでハンドメイド作品を販売したりと、自分の趣味を収益化している事例は多くあります。また、 中には手料理をネット上にアップし、訪問シェフとしてサービスを行うこともできるマッチングサイト「Cukuma(ククマ)」も。こうしたサービスを活用すれば趣味を深めつつ、その切り口を少し変えるだけで仕事になる可能性があります。

自分磨きをする

最近ではオンラインサービスで文章講座など手軽に受講できる学びの場が広がってきています。 また副業も浸透し始めたことで、「平日に資格の講座に行くのは…」という方でも土日に気軽にスクーリングできるようにもなってきています。 例えば、「文章を書くことが好きだな」とぼんやり感じてはいても、職業にするのは尻込みしてしまう人も多いのではないでしょうか。 そのような場合には、オンライン等の講座に通い、スキルを磨くことがオススメです。 また教育訓練給付制度など、公的な機関でもスクーリングの補助や、無料で講座も受けられる場もありますので参考にしてみてください。

健康習慣を身につける

冒頭でご紹介した調査の中でも、定年後の健康について不安をかかえている人が多くいました。 仮に自己分析やスキル磨きをしたとしても、健康面が損なわれていたら自分の思うように働けない可能性が高くなってしまいます。 すべての根本は体から。 体を動かす機会が少なくなってしまった人もまずはウォーキングやストレッチなど運動習慣をつけることを今のうちからはじめておくといいでしょう。

人付き合いを見つめなおす

一般的に定年後に、新たな業種への転職は障壁が多いと言われています。 しかし、好きなことや趣味を追求していた経験があることで、その障壁を取り除ける可能性があります。 そこで大きなアドバンテージといえるのが「人脈」です。 特に、好きなことや趣味で繋がった方は今後仕事につながっていく可能性があります。 あるいは、同じ志を持った友人と起業を検討してみても良いかもしれません。 地域のコミュニティに加入したり、SNSで趣味の友人を見つけたりするのもオススメと言えるでしょう。

【事例紹介】第二の人生を歩んだ女性たち

ここまで、第二の人生を設計する上で検討すべきポイントをご紹介してきました。 ここからは、実際に事例をご紹介していきつつ、自由で自分らしい生き方、働き方に必要なスキルをお伝えします。 ぜひ参考にしてみてください。

教員歴25年、第二の人生を心理カウンセラーとしてスタート。「仕事の不安定さ」「認知度のなさ」「ウェブ集客の難しさ」から分かった2つのコトは?

教員歴25年、第二の人生を心理カウンセラーとしてすたとした越橋理恵さん

25年の教員生活に終止符を打ち、心理カウンセラーに転身した越橋理恵さん。心理カウンセラーの仕事は不定期の仕事の依頼で安定せず、気力的にきつさを伴うと言います。メンタルのバランスを保つために仕事の枠を広げようとホームページを立ち上げるも集客に苦戦。独立後、試行錯誤を続けています。また、それまで学校以外の社会を見る余裕も興味も持てなかった越橋さんが独立してから大切だと気づき意識していることは、異業種の方の話を聞く時間を取るようにしていること。積極的に自分の世界を広げることが大事だと言います。

フリーランス「60歳の壁」と、年金月5万円でも自分らしく人生を生き抜く「4つの力」〈紫苑さん/インタビュー〉

71歳のフリーランス・紫苑さんが語る「フリーランス60歳の壁」

書籍『71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』の著者で、フリーランスとして活躍する紫苑さんをご紹介します。 紫苑さんは新卒で地方の新聞社に就職し、その後フリーランスの記者になりました。 シングルマザーとして、自分の腕ひとつで働いてきて今が「一番自分らしく、自由でいられる」という紫苑さん。自由に自分らしく生きるスキルは、  

  • 自分の人生をデザインすること 
  • 好きを追求すること
  •  発信を計画的に行うこと
  •  不安をポジティブに受け取る転換力

 が重要だと言います。

投資家・鈴木絵里子の「40 代女性キャリアの未来図」ー個の時代を生き抜く働き方戦略

投資家目線で40代女性のキャリアを考える鈴木恵理子さん

2つ目の事例として、2018 年に書籍『これからは、生き方が働き方になっていく』を執筆し、コロナ禍以前から女性の働き方が大きく変わることを提言していたベンチャー投資家の鈴木絵里子さん。結婚や子育てとの両立など多忙な日々の中で、本当にしたいことから遠ざかり、ジェンダー・ギャップにも直面。希望する生き方や働き方を選択するために試行錯誤を重ねた鈴木さんが挙げる、40代の女性のこれからのキャリアにとって必要なことは次の3点。

  •  自分のできることの棚卸しする 
  • “好き”を仕事にするのも一つだが、趣味として楽しむ、会社員+αで取り組むなど、柔軟で自由な思考を持つ
  • 自分のウェルビーイングを見直す

女性が第二の人生を謳歌するために知っておきたい「仕事」や「備え」のこと まとめ

「第二の人生」において「自分らしさ」を発揮するには相応の計画性や分析が必要になります。 「自己分析」というと少しむずかしい印象になってしまいますが、まずは自分の得意なことや好きなことを見つめ直すことで詳細な自己分析に繋がっていきます。 

自分にとって「どんなことをするのが自分らしいのか」「自分のどこがスキルになるのか」「どんな生き方働き方をしたいか」考えることで、 自分にとって「真の」理想的な人生、あるいは理想的なキャリアを手に入れる第一歩になるのではないでしょうか。

執筆/東条 瑠依

この記事を書いた人

I am 編集部
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「好きや得意」を仕事に――新しい働き方、自分らしい働き方を目指すバブル(の香りを少し知ってる)、ミレニアム、Z世代の女性3人の編集部です。これからは仕事の対価として給与をもらうだけでなく「自分の価値をお金に変える」という、「こんなことがあったらいいな!」を実現するためのナレッジを発信していきます。

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