経験を仕事起業してわかったこと。100回脳内シミュレーションするより、1回やったほうが勉強になる〈プレゼントレーナー・岩下宏一さん〉
多様な働き方のリアルを聞きました!仕事を通した自分と人間関係の再構築。起業してはじめてわかった自分のこと、人間関係の変化について岩下宏一さんに聞きました。
プロフィール
プレゼントレーナー/コンサルタント岩下宏一
起業して気づいたことは?
会社員と起業することのメリット、デメリットは?
結局、振り子だと思うんです。自由に振れるとその分、リスクにも振れる。片側だけ、なんてあり得ない。私見ですが振り幅は会社員よりも起業のほうが大きい。どの幅が心地よいか?という話かな。
起業に欠かせないものとは?
「私は他の人々に生かされているのだ」という意識。「独立」って、人は「独りでは立てない」ことをはっきりと認識し、周りを支え周りに支えられて生きるのだと腹を括ることだと思うんです。
起業して気づいた「自分の強み」は?
本番で一番力が発揮できる。かなり頼りがいのある人格が私に降りてくる。そこについては自分に対して信頼がある。
起業して気づいた「自分の弱み」は?
経理業務をやり続けると頭がおかしくなる。
杞憂に終わった心配事は?
死ななかった。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。
役に立ったスキルは?
いわゆるファシリテーションスキル。厳しい親だったからいつも顔色を見ていた、人事で面接をたくさんやった、演劇では常に「相手を感じる」ことを求められた、そんなところからでしょうか。
今、身につけたいスキルは何?
組織をひっぱるリーダーシップ。いつまでも自分しか稼げないのは不安であるしスケールしていかない。でもスキルの前に腹の括りかもしれない。
起業するまえにやっておけばよかったことは?
100回脳内シミュレーションするより1回やったほうが勉強になる、と実感したので、特にありません。
実は「まさか自分が起業するなんて」思ってなかった?
会社にずっと勤めるイメージは持てていなかったので、アタマの片隅にはありました。俳優で成功していれば起業は必要なかったですが。
起業して変わったことは?
自分を自分で受け入れられるようになったかも。「これは本当の自分ではない」という言い訳ができなくなったから。
起業後の人間関係の変化
起業するのを家族(パートナー)に反対された?
俳優になるときは反対されませんでしたが、今の仕事の時は心身が不調だったこともありかなり心配されました。最初の一言……というかずっと「辞めたい」って言っていた。
家族(パートナー)に迷惑かけたなと思ったことは?
すぐ落ち込むので心配かけていると思います。
一番自分を応援してくれる人は誰?
妻。
「好きなこと」を仕事にしたら、自分が変わった?
オンオフの切り替えがあまりなくなりました。平日でも映画を見るし土日でも働くし。
起業前後で人間関係の悩みは?
今はあまり悩みはありません。お互いが合わないと感じる人とは一緒に仕事をしても良い結果にはならないですから。
会社での人間関係と現在の人間関係の悩みに違いはありますか?
あると思います。所与の関係性をどううまく回していくか、と、そもそもどういう関係を誰と構築していくか、との違い。
クライアントから言われた、忘れられないひと言は?
「今日は目の前で奇跡を見ました」(プレゼン指導で、ある受講者にひとことアドバイスをしたら劇的に変わったのを見た研修担当者から)。その日は家に帰ってベッドで「フヒヒwww」と転げまわってました。
起業したからこそ出会えたものとは?
たくさんいます!仕事の相談をしてくれる方、悩みを聴いてくれる方、心配してくれる方、思ってくれる方。その方々とのご縁はすべて私にとって宝物です。
仕事のやりとりで気を付けていることは?
"相手のメッセージをちゃんと受け止めたということを相手に伝えること。 5W3Hや納期を明らかにすること。"
仕事のパートナーとのトラブル経験は?
研修場所を間違えて全然違う駅に行ってしまったことがありました。そこからの移動は間に合わず……。複数クラスだったので、現地で編成を変えてなんとかカバーしてくださいました。