Interview
インタビュー

「選択肢があったら、いばらの道を選ぶ」松井玲奈の仕事論

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劇団☆新感線の最新舞台『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』が2023年3月10日から開幕します。同劇団への出演の夢が叶ったという松井玲奈さんに、出演への想いや、役者としての仕事論を伺いました。

プロフィール

役者・作家松井玲奈

1991年7月27日、愛知県生まれ。2008年デビュー、グループ卒業後は役者として活躍、執筆活動にも取り組み、小説『カモフラージュ』『累々』、エッセイ『ひみつのたべもの』を刊行。近年の主な出演作に【舞台】『歌妖曲〜中川大志之丞変化〜』(22/倉持裕演出)、『30禁 それは30歳未満お断りの恋。』(CX)など。

役者、作家と活動の幅を広げる松井玲奈さんの前に進む力とは。目標としていた劇団☆新感線の舞台懸ける想いを聞きました。

選択肢がある時は、「いばらの道」を選ぶ

仕事では、これまでに経験したことがない役などに挑戦することも多くあります。選択肢があったときは必ず、大変だなと感じた方を選ぶようにしています。チャレンジすることは、成長にもつながると思いますし、未知の世界に飛び込んで行くことで、向き不向きも分かるようになる。「私はこれが苦手なんだ」と知ることで、次のやり方を考えたり、乗り越える方法を見つけたりできるようになる。それが一番の財産と思います。

変化に順応できるようにピンチは気合いで乗り越える

会場やお客さんの反応など、毎日変化するのが舞台の魅力。同じ場面でも相手のテンションや、自分の切り返しなどで、違うものになる。視野を広く持って、柔軟に対応できる自分でいたいと思っています。ドラマや映画と違い、ずっとお芝居が続いていくので、「ピンチ!」と思う瞬間もあります。昨年出演していた音楽劇『歌妖曲~中川大志之丞変化~』では、電子タバコを吸うシーンがあり、煙がのどに当たってしまいむせそうになってしまって。中川さんのお芝居が続いていましたから、せき込まないようにと自分に言い聞かせて……。ときには、気合いも大事です。

嫉妬心が生まれたら努力あるのみ!

人間なので、ときには嫉妬心が生まれることもあります。嫉妬心って相手への期待などもありますよね。「私はこれだけしてあげたのに、何も返してくれないな。もう、意味分かんない!」って考えたこともありましたが、その気持ちって私の一方的な感情なんじゃないか気付いたんです。誰かのために、自分がしたくてしたことについて、相手に見返りを求めちゃダメなんじゃないかなって。だから対人関係で生まれた嫉妬については、諦めるようになりました。「この舞台に出たい!」など仕事の嫉妬は、そこに立つことができる自分になれるように努力あるのみです。

疲れたときは料理でリセット

大変な現場が続いて、疲れたなと感じたときは自宅のキッチンで「煮物」を作ります。野菜や肉を切って煮込んでお鍋に入れて。煮物は完成まで時間がかかるので、作ることに集中することで、余分なことが身体から抜けて行くんです。最近は「豚と小松菜のミゾレ煮」やトマトの煮込み料理を作りました。おいしいものを食べると幸せな気持ちになって、「また、頑張ろう!」と前向きになることができるんです。

ヘアメイク/白石久美子
スタイリスト/船橋翔大(DRAGON FRUIT)
取材・文・写真/翡翠
編集/MARU

公演情報

2023年劇団☆新感線43周年興行・春公演
Shinkansen faces Shakespeare
『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』
[原作] ウィリアム・シェイクスピア(松岡和子翻訳版「オセロー」ちくま文庫より)
[作] 青木 豪  [演出] いのうえひでのり
[出演] 三宅 健 / 松井玲奈 粟根まこと 寺西拓人 / 高田聖子 他
[上演スケジュール]
東京公演 2023年3月10日(金)~28日(火)(1月29日(日)から一般発売)
大阪公演 2023年4月13日(木)~5月1日(月)(2月26日(日)から一般発売)
[公式サイト]
http://www.vi-shinkansen.co.jp/othello2023
[公式ツイッター]
https://twitter.com/SHINKANSENtopic

松井玲奈「サイコロで1の目が出た裏には6の目」心の底から出たかった舞台で、人間の心の裏表を見せたい

この記事を書いた人

翡翠
翡翠執筆・写真
音楽や映画、舞台などを中心にインタビュー取材や、レポート執筆をしています。強み:相手の良いところをみつけることができる。弱み:ネガティブなところ。

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