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人生を変えるI amな本ブログで稼げないはウソ。ブログの成功者が教えるWebライティング実践スキル

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人生が変わるI amな本。今回は新井涼太さん(マクリン)と吉岡智将さん(サンツォ)の共著『マクサン式Webライティング実践スキル大全』(大和書房)を紹介。

会社勤めをしながらの副業で、人気が高いのがWebライティング。
高額な機材や特別な資格を必要とせず、参入障壁が低いぶん、収益化が難しい仕事でもあります。

副業として稼げている人は僅かななか、会社員の収入を超える大成功を遂げたのが、新井涼太さん(マクリン)と吉岡智将さん(サンツォ)。

2人が副業ブログを書き始めたのは、「奨学金の返済のため」「借金を抱えていた」と、お金の切実な悩みが出発点でした。そして、たくさん書いて稼ぐという意気込みとは裏腹に、なかなかお金にならなかった点も共通しています。

しかし、めげずに努力を重ね、収入は激増しました。

そんな2人が培ってきたWebライティングのノウハウを詰め込んだのが、共著『マクサン式Webライティング実践スキル大全』(大和書房)です。

400ページ近いボリュームだけあって、Webライターにとって有益な情報が盛りだくさん。ごく一部となりますが、今回はそのエッセンスを紹介しましょう。

ポイント① 結論ファーストは全ての基本

長めの文章を書くときは、「起承転結」という言葉に引っ張られ、一番大事なところは最後に持っていきがち。

ですがブログ記事については、「結論ファーストは全ての基本」なのだそうです。理由は単純明快―「まだ序盤だからといって、答えを出ししぶると、読者は『この記事には知りたい情報が書かれていない』と判断」しかねないからです。

実際、マクリンさんの運営サイトでも、「全体の約5割の読者」が、冒頭を読み終えた時点で離脱するそうです。いまや、7割の人がスマホでウェブ記事を読む時代。読む場所は通勤電車だったり、他に何かをしながらだったりと片手間感覚です。そのため、小説のようにじっくり読むより、欲しい結論を知ることが優先されます。

というわけで、「結論ファースト」。もしも、なかなかそう書けないなら、「文章のゴールを明確に決めていない」からかもしれません。ただ闇雲に書き出すのではなく、まずは「どんなメッセージを伝えたのか?」を考えたうえで、結論を先に書くことを心がけましょう。

ポイント② 6つのステップで想定読者の検索意図を深堀りする

マクリンさんがよく受ける相談に、「記事が検索上位に表示されない」というのがあります。そして、その原因は「検索意図を反映していない」というのが、ほとんどだそうです。

「検索意図」とは、「そのキーワードを検索した目的並びにその背景」のこと。ちょっと難しいと思ったかもしれませんね。基本的にそれは、「行きたい」「買いたい」「課題解決」「知りたい」「比べたい」の5種類に分類されるそうです。例えば、検索ワードが「カフェ」だと「行きたい」、「ゲーミングPC おすすめ」だと「比べたい」が、検索意図となります。つまり、どんな情報を知りたくてそのキーワードで検索したのか? 想定読者の検索意図の深堀りがとても重要になるわけです。

マクリンさんは、詳しい解説を本書で述べていますが、ここでは深堀りのステップ(手順)を引用しておきましょう。

ステップ1:ターゲットとなる検索キーワード(クエリ)を決める

ステップ2:そのクエリで検索結果の1ページ目に表示する他サイトの記事見出しを列挙する

ステップ3:検索意図を深く掘り下げ、関連キーワードと再検索キーワードで補足する

ステップ4:検索意図をふまえた回答を用意する

ステップ5:検索意図とその回答、他サイトの記事見出しも参考にして見出しを作る

ステップ6:記事を書く

また、ブログ運営から日が浅いうちは、競合ひしめく月間検索ボリュームの大きいキーワード(月間1万回以上)を狙うのは得策ではありません。まずは、ロングテールキーワード(月間千回以下)を入れた記事を積み重ねることが、すすめられています。

ポイント③ 収益化しやすいジャンルを探す

記事の中身やキーワードの選定もさることながら、収益化しやすいジャンルを探すことも重要です。

サンツォさんは、収益化しやすいジャンルとして、たとえば次の特徴があると記しています。

・市場規模が大きい

・今後伸びる市場

・ネタが尽きない

・個人メディアでも上位表示される

ですが、本書のコラムでも論じられているように、こうした特徴が当てはまるジャンルは、ライバルも多い「レッドオーシャン」であると、サンツォさんは指摘します。そして、企業のオウンドメディアといった強いライバルとは、「真正面から正攻法で戦っても勝ち目はありませんと」と説きます。

では、どうすればいいのでしょうか? サンツォさんは、個人メディアだからこそ書ける記事に注力するようアドバイスをしています。

たとえば、商品・サービスの比較や、一消費者の目線で書くリアリティのある体験レビュー、デメリットや批判的な意見などのネガティブ訴求などは、個人メディアにしかできない戦い方です。
(本書319Pより)

また、心構えとしては、最初から大きく稼ぐことは目指すのではなく、「月2~3万円を稼げれば、まずは成功」と考える。その逆に、いきなり会社を辞めてWebライティングに集中するのは、大きすぎるリスクだとも。

冒頭でも述べたとおり、本書はかなりのボリュームがありますが、少しずつ実践していくことで、必ず結果につながるはずです。これからWebライティングを始めようと考えている人にも、既に始めていて壁に突き当たってる人にも、おすすめできる1冊です。

マクサン式Webライティング実践スキル大全

著者マクリン(新井涼太) 著
サンツォ(吉岡智将) 著
出版社大和書房
出版年月日2022/04/21
ISBN9784479797630
判型・ページA5・384ページ
定価2,200円(本体2,000円+税)

この記事を書いた人

鈴木 拓也
鈴木 拓也
都内出版社などでの勤務を経て、北海道の老舗翻訳会社で15年間役員を務める。次期社長になるのが嫌だったのと、寒い土地が苦手で、スピンオフしてフリーランスライターに転向。最近は写真撮影に目覚め、そちらの道も模索する日々を送る。

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