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フリーランス1年生になるための準備と先輩の声「未経験」「スキルなし」のフリーランスが難しい理由と実現させる3つのステップ

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「フリーランスになりたい!」と思っても、「どうやってなるの?」「何から始めたらいいの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では、未経験からフリーランスとして活躍する方法をお伝えします。 フリーランスとはど […]

「フリーランスになりたい!」と思っても、「どうやってなるの?」「何から始めたらいいの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では、未経験からフリーランスとして活躍する方法をお伝えします。

フリーランスとはどのような働き方のこと?

写真/shutterstock

フリーランスの定義

内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省の連名で策定されたガイドラインでは、フリーランスとは『実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、 自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者』と定義されています(「フリーランスとして安心して働ける環境を 整備するためのガイドライン」内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省)。

フリーランスとは、 特定の企業に属さずに働くワークスタイルのことを指し、雇用形態を指すものではありません。「働き方」の呼称になることを覚えておきましょう。

「フリーランス=個人事業主」と想像する方も多いですが、その他にも様々な働き方があります。例えば、本業とは別にフリーランスで個人の仕事を請け負う副業系すきまワーカー、一定の収入源が2つ以上ある複業系パラレルワーカーは、未経験から始めやすいフリーランスの働き方です。

他にも、ブロガー、YoutTuber、投資家、ライター、デザイナーなど、クライアントからの依頼案件や自身のメディアでコンテンツを作ったりする自由業系フリーワーカー、経営企画、営業、人事、コンサル、など会社に頼らないプロフェッショナルな自営業系独立オーナーなどの働き方もあります。後者の2つはより専門的な知識・スキルが求められるでしょう。

会社員、個人事業主との違い

フリーランスは「働き方」の総称であるのが、会社員、個人事業主との決定的な違いです。会社員は、組織の従業員の中で正規雇用で会社に雇われている人のことで、非正規雇用、アルバイト、パートで働いてる人は含まれないことが一般的です。近年はコロナ禍も相まって、フルリモート、フレックスタイムで、場所と時間に縛られず働く会社員も増加しました。また、会社員をしつつ副業で個人の仕事をしている副業系すきまワーカーは、「会社員かつフリーランス」と言えるでしょう。

一方、個人事業主は、株式会社や有限会社などの法人を設立せずに事業を行う人のことで、業種や規模に関わらず個人の事業者を指します。美容師、デザイナー、ヨガインストラクターなど、会社員から独立し、個人事業主になる人も多いです。働き方の自由度が増える一方で、税や社会保険の手続きから納付まで、全て自身で行う必要があります。

未経験やスキルなしだとフリーランスになるのが難しい理由

現在会社員として働いている人でも、将来は違う職種でフリーランスになりたいと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、未経験・スキルなしでフリーランスになるのはあまりオススメできません。いきなりフリーランスになるのが難しい理由を見てみましょう。

理由①案件獲得が難しい

未経験で全く仕事がない訳ではありませんが、実務経験やスキルがないと案件の獲得は難しいです。フリーランスエージェントや、企業がインターネット上で不特定多数に業務を発注するクラウドソーシングでも、実績がないと信用してもらえず案件を取りにくくなってしまいます。フリーランスで案件を獲得する場合、自分の作品・技術を見せるポートフォリオ(作品集)を示すことが重要になってきます。

また、自分で営業したり、人脈を作らないと、未経験での仕事の受注は厳しいです。受注が厳しいと、収入面の不安にも直結してしまいます。

理由②単価が安くなってしまう

スキルがない場合、自分のアピールポイントがどうしても”単価の低さ”になってしまいます。クラウドソーシングなどで未経験可の案件もありますが、単価が低くなっていることが一般的です。しかし成果物にはプロのクオリティが求められるのです。

会社員と同じ業務量・業務時間で働いたとしても、収入が低くなってしまったら、フリーランスとして生計を立てるのは難しいでしょう。単価の高い仕事の獲得を目指していくのが、フリーランスとして稼ぐ方法です。

理由③サポート・協力体制がない

会社員とは違い、一旦業務を受注すると1人でこなすのがフリーランスの基本的な働き方です。教えてくれる先輩も上司もいません。そのため、スキルがないままに案件を受けてしまうと、業務をしていくなかで自分では解決できないことが出てくる可能性があります。

また、フリーランスに発注する案件は、即戦力を求められるものがほとんど。同業者の仲間もおらず、頼れる人脈もないままフリーランスの仕事を受注するのはハードルが高いのです。

未経験・スキルなしからフリーランスを目指す3つのステップ

写真/shutterstock

ステップ①フリーランスの方向性を決める

まずフリーランスになりたいのであれば、どのような職種でどのような働き方をしたいのかを明確にする必要があります。「週3は企業に勤めて週2は個人で受注した仕事で働きたい」「会社員時代より仕事を減らして家族との時間を増やしたい」「場所と時間にとらわれずに働きたい」「会社員のときより稼ぎたい」など、目標にしたいフリーランスの仕事の仕方をはっきりさせましょう。立てた目標によって、フリーランスまでの道のりが異なるからです。

例えば、週3は企業勤め、週2は個人で受注した仕事で働きたい場合、今の勤務先で週33勤務の可能性があるかどうか見極める必要がありますし、そうなった場合にできる自分の業務、交渉する社内の人間関係なども考えなければなりません。もし現職で難しい場合は、退社した社員が業務委託で働いている事例がある会社に転職したりするのも手です。

一方、場所・時間にとらわれずに働きたい場合は、プログラミング、Webデザイン、ライティングなど、PC一つでできる仕事のスキルを身につける必要があります。準備を始める前に、自分のなりたいフリーランス像をしっかりと描きましょう。

ステップ②働きながらスキルを身につける

なりたいフリーランスの方向性が決まったら、次に必要なのはスキル習得。営業、Webマーケティング、採用コンサル、新規事業立ち上げなど、まずは現職の業務や自分が持っているスキルで個人で仕事が請け負えるものを棚卸しするのがオススメです。

それらを棚卸ししたら、後々フリーランスとなっても続けられるかつ仕事の評価にも繋がるので、現職で結果を残すのが手っ取り早いです。もし現職でのスキル習得が難しい場合、社内の部署・職種異動や転職も視野に入れましょう。

また、プログラミング、Webデザインなどは働きながら学べるスクールもあるので、収入を確保しつつ、フリーランスになる準備としてスキルを身につけましょう。

ステップ③副業でフリーランスの仕事を受注する

スキルが身についたからと言って、いきなりフリーランスになるのは無謀です。まずは副業・複業として仕事を受注してみましょう。フリーランスとして独立したときの実績作りにもなりますし、単価の低い仕事にも挑戦しやすいです。副業で仕事を受注していったら売れっ子になり、会社を退職してフリーランスになったというWebデザイナーの方もいます。まずは副業として徐々に経験を積み、高単価の仕事や難易度の高い案件を受けていくのがよいステップアップでしょう。

未経験・スキルなしでもはじめられるフリーランスの仕事4選

未経験者やスキルのない人がフリーランスになる際は、スキルがなくても受けられる案件の種類や単価を把握しておくことが重要です。ここでは未経験・スキルがなくてもフリーランスで獲得しやすい職業や業務を紹介します。それぞれ仕事内容・収入目安・必要スキルをみていきましょう。

Webライター

ライターは文章力を鍛えれば誰でもなれるので、未経験から始めやすい職種です。

雑誌・新聞などの紙媒体の記事やコラムを執筆するライターよりも、WebサイトやECサイトなどの記事を執筆するWebライターの方が需要が高いでしょう。ライターは未経験でも、SEOやマーケティングなどの知識、もしくはアパレル、音楽など得意な分野があれば比較的高単価で案件を受けられる可能性があります。他のフリーランスライターと差別化できるようになるのがオススメです。

Webライターは未経験でも始めやすい反面、低単価の案件も多いのが現状。収入目安は年収100万〜500万円とかなり幅があります。

〈年収分布〉

400万円未満16.7%
400万円以上〜800万円未満14%
800万円以上6.5%

「フリーランス白書2020」によると、出版・メディア系の年収は、400万円未満が16.7%、400〜800万円は14%、800万円以上は6.5%となっています。実績を積んで単価を上げたり、上のポジションであるWeb編集者になって収入アップを目指せたりもできるでしょう。原稿を仕上げる速度が早ければ、その分自分の単価も上がります。

ライターとして活躍するためには、読み書きが得意であることはもちろん、情報収集が好きなこと、他人にわかりやすく説明できる能力も必要です。

未経験の人がライターの仕事をスタートするのであれば、まずは自分でnoteや記事を書き、ポートフォリオとして掲載するのがよいでしょう。参加した勉強会、イベントの模様や感想をまとめて記事にするのもいい練習になります。

ブロガー・アフィリエイター

ブロガーは自身のブログに専門的な記事を書いて閲覧数を集め、関連商品・サービスの広告を貼ったり、記事に課金したりして収入を得る仕事です。ガジェット、美容、旅、食べ物など自分の好きな分野や趣味の分野で稼げるのが特徴です。

ブロガーと似ていますが、アフィリエイト(成果報酬型広告)に特化して稼ぐ人たちをアフィリエイターと呼びます。アフィリエイトは、企業が自社の商品・サービスの販売を促進するためのインターネット広告の一種です。

ブロガーもアフィリエイターも、Webサイトで新しい記事の執筆やその他マーケティング活動により特徴や魅力を伝え、ユーザーがその商品やサービスを購入することで収入になります。最近はWebサイトにとどまらず、Twitter、Instagram、YouTube、TikTok、note、オンラインサロンなどマーケティングのチャネルが増えてきています。各チャネルでのトレンドを追う力が求められます。

初心者の月収としては、約1万円からのスタートが相場でしょう。ブログや記事の改善を重ね収入アップを目指しましょう。人気ブロガー、アフィリエイターになると、インフルエンサーのように月収数百万円、それ以上になることもあります。

文章力はもちろん、特定分野の専門性、HTMLやCSS、サーバーなど専門知識がなくてもサイトの作成から記事の投稿や管理ができるWordPressや、Webサイトの制作・運営の知識、WebマーケティングやSEOの知識、ブログバナーなどのデザイン制作のスキルがあるとよいでしょう。

エンジニア

人手不足が進んでいるため、エンジニアもフリーランスとして活躍しやすい職業です。ECサイトやWebサイトの設計・開発を担うWebエンジニア、ソフトウェアを開発したり、ソフトウェアの設計書を作成したりするシステムエンジニア(SE)、Webアプリケーションなどでユーザーが画面越しに触れるフロントエンドの設計や構築を行うフロントエンジニア、アプリ開発を行うアプリケーションエンジニア、AIにおける機械学習の開発・実装といったプログラミングを担当する機械学習エンジニアなど、分野によって様々なエンジニアの職種があります。

エンジニアの職種にも色々ありますが、その中で一番スキル習得のハードルが低いのはWebエンジニアで、下で述べるWebデザイナーと近い職種です。どの職種でも、まずプログラミングのスキルを習得する、次のエンジニアとしての実務経験を積む、そしてその実務経験を元にフリーランスとして受注するのが手堅いステップでしょう。

〈年収分布〉

400万円未満6.2%
400万円以上~800万円未満16.8%
800万円以上29.8%

「フリーランス白書2020」によると、エンジニアで年収400万円未満は6.2%、400〜800万円未満は16.8%。800万円以上は29.8%となっています。800万円以上の回答が最も多かったのがエンジニア・技術開発系の職種でした。ですので、しっかり技術を身につければ、未経験からでも高単価案件や高収入を望めます。

Webデザイナー

 Webデザイナーの仕事内容は、企業や個人などのクライアントから依頼されたWebサイトのデザインを担当・制作すること。クライアントが求めるWebサイトを作るために、美しいデザインと、機能的な構成を提案し、実際にコーディングを行う役割を担っています。

コンテンツ企画提案・実施、進行管理・調整、デザイン作成・編集(Illustrator、Photoshop、Adobe XD)、サイト制作・更新(HTMLやCSSでのコーディング)などが主な業務です。ツールの操作方法はもちろん、デザインセンスやクライアントの要望を汲み取るヒアリング力なども求められます。

〈年収分布〉

400万円未満23.6%
400万円以上〜800万円未満24%
800万円以上12.1%

「フリーランス白書2020」はデザイン関連の仕事の年収を400万円未満は23.6%、400〜800万円未満は24%、800万円以上は12.1%と発表しています。エンジニアより平均年収は下がりますが、スキル習得はエンジニアより簡単でしょう。デザインが好きな人に向いています。

《実録》私たち未経験からはじめました

会社員をしながら副業Webライター! マーケティング×ライティングのフリーランスが目標

この記事を書いている筆者も、普段はWebマーケターの会社員として働きながら、Webライターとして2年半ほど活動している副業系すきまワーカーです。

きっかけは、noteで参加したイベントのレポート記事などを発信していたら周りから依頼を受けるようになったこと。月に1-3本ほど平日の朝と夜や土日に執筆しています。ライティングは、ファッションなどの分野、もしくはSEOライティングやインタビューなど記事の得意なジャンルを決めてからの方が、案件を受注しやすいと感じています。

取材前職の企業がクライアントになったり、本業の経験を活かしWebマーケティングやSNS運用の依頼もいただくようになりました。将来は個人事業主として働くことが目標です。

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糸原絵里香さんは、教えたい人と学びたい人が集まるまなびのコミュニティ「ストアカ」で”1時間5品の野菜たっぷり時短料理”という講座を開設、人気No.1講師に。コロナ禍で時短かつ生配信で教える、という分野がニーズにハマりました。講座はリピーターも多いそう。ユーザーの声に応えることと、SNSのフォロワー数よりも参加者一人ひとりの満足度を上げていくことを大切にしていることが成功の鍵と語ります。

《まとめ》未経験・スキル無しからはじめるフリーランス

案件獲得のハードルや案件が低単価になる点から、未経験からいきなりフリーランスになるのは難しいことがわかりましたでしょうか? まずはなりたいフリーランス像を描き、それに必要なスキルをつけることが必要です。

もしスキルが習得できたのであれば、今の仕事を続けながら副業で実績を積むのが経済面でも精神面でも不安が少なく、安心してフリーランスの世界に飛び込めるでしょう。

現職や今までの経験の中で、フリーランスの案件を受注できるようなスキルを実はすでに持っているかもしれません。今一度、どんな仕事が個人でできるのか整理してみましょう。

文/鳥井美沙

この記事を書いた人

I am 編集部
I am 編集部
「好きや得意」を仕事に――新しい働き方、自分らしい働き方を目指すバブル(の香りを少し知ってる)、ミレニアム、Z世代の女性3人の編集部です。これからは仕事の対価として給与をもらうだけでなく「自分の価値をお金に変える」という、「こんなことがあったらいいな!」を実現するためのナレッジを発信していきます。

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