コミュニケーション

“双子で京大合格”母が試験日にやったこと。京都大学二次試験当日、2年前の受験を振り返る「親の関わり方」

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京都大学の二次試験当日の立て看板

京都大学前期日程が始まる中、双子を現役で京大合格へ導いた母・田部信子さんが、試験当日に実践した「親の関わり方」とカメラマン視点の子育て法を振り返る。

きょう25日、国公立大学の前期日程(二次試験)が始まった。京都大学でも受験生たちが試験会場へと足を運んでいる。雨の中、京大名物の立て看板が学生によって次々と建てられ、キャンパスには試験当日ならではの光景が広がった。

『カメラマン視点で子育てしたら 双子が現役で京大に合格しました』の著者であり、双子の母でもある田部信子さんの、独特の子育てが話題を呼んでいる。双子男子を揃って京都大学に合格させたカメラマン視点の子育てとは?

京都大学の二次試験当日。立て看板が並ぶ。
京都大学のキャンパス周辺には雨の中、ずらりと立て看板が並ぶ。(写真/I am編集部)

京都大学合格への学力とメンタルの作り方とは

京都大学が発表した2026年度一般選抜の出願状況によれば、募集人員2,594人に対して志願者数は8,015人に上り、出願倍率は約3.1倍となりました。

全国的に国公立大学入試は依然として高い競争率を維持しており、京都大学もその例外ではありません。こうした状況下で“合格”を勝ち取るには、学力だけでなくメンタルや環境づくりも重要になります。

「全力で戦ってこい」――試験当日の言葉

田部さんは、2年前のこの日をこう振り返ります。

「受験当日の朝、息子たちにかけた言葉は『全力で戦ってこい』だけでした。それ以上は言いませんでした」

多くの保護者が試験当日には言葉を重ねがちですが、田部さんは言葉を抑えたといいます。近年は「親子での受験」とも言われます。しかし、最後に試験と向き合うのは本人です。だからこそ親は余計なことを言わないほうがよい、というのが田部さんの考えです。

子どもが「自分で決める」ということ

双子の息子は、文系と理系に分かれて京都大学に進学。兄は高校3年の夏に志望校を変更し、自分の意思で受験勉強に向き合いました。弟は行事に全力で取り組みながら、最後に受験モードへ切り替えました。

「どちらも“自分で決めた”という感覚があったことが大きいと思います」

親主導ではなく、子ども自身の判断が進路につながったという点がこのケースの特徴。

カメラマンとしての視点が子育てに生きた理由

田部さんの職業はカメラマン。その視点が子育てにも反映されたといいます。

「カメラは、目の前にあるものしか写しません。被写体を無理に変えることはできないのです」

この仕事の姿勢を子育てに応用し、「まずは観察する」という態度を重視した。できない部分を直そうとするのではなく、今の表情や行動を注意深く見つめる。

「親の不安が、一番のノイズになります」

模試の結果や偏差値に一喜一憂するのではなく、子どもの日々の変化や行動を丁寧に見ることの大切さを語ります。

受験シーズンは親にとっても心が揺れる時期。周囲の情報、SNSの声、進学塾からの提案、偏差値や合格実績――情報が多すぎるあまり、親自身が不安を抱えることが珍しくありません。

「親ができることは限られています。でも、親の態度や視線は必ず子どもに伝わります」

焦った励ましよりも、静かに見守ること。余計な言葉をかけない距離感。それが子どもの自立や意思決定につながる。

「親ができるのは、まず見ること。そして、待つこと。それだけでした」

ファインダーをのぞいて被写体を見て、シャッターを切る。カメラマンは被写体のみかんをりんごに変えることはできない。目の前にあるものを、そのまま受け止める。それが田部さんの子育ての基本姿勢でした。

文/長谷川恵子

この記事を書いた人

長谷川恵子
長谷川恵子編集長
猫と食べることが大好き。将来は猫カフェを作りたい(本気)。書籍編集者歴が長い。強み:思い付きで行動できる。勝手に人のプロデュースをしたり、コンサルティングをする癖がある。弱み:数字に弱い。おおざっぱなので細かい作業が苦手。

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