Be Career
キャリア設計

子どもを社長にする「親子副業」をしてみたら、親子の絆だけでなく、息子の自己肯定感も爆上り

ログインすると、この記事をストックできます。

会社を設立して、親子一緒に副業として事業を展開する「親子副業」。『親子副業ー親のセカンドキャリアと子どもの“稼ぐ力”が手に入る』の著者、野田拓也にスタートさせる方法を聞きました。

プロフィール

野田拓也

のだたくや 株式会社バビロニア代表取締役。親子副業プロデューサー。コロナ禍の最中、中学生の息子と一緒に株式会社バビロニアを設立。息子は取締役社長として就任。

今、子供にお金の勉強をさせたいと考える親は多い。家庭教育の一つとして「お金」「仕事」は外せないキーワードといえる。最近ではまとまったお金を子供に託して資産運用をさせるケースも多い。

今回は、親子で共に副業をし、ビジネスアイデアや収益、運営に取り組む「親子副業」について考えてみたい。「親子副業」の名付け親で(株)バビロニアの代表取締役・野田拓也さんに、親子副業の基本を聞きました。

1.子供の自発的な発想を理解する

親子副業とは、親は副業を通じて自身のセカンドキャリアを形成し、子供は学業のかたわらビジネスを経験して生きる力を身につけるという新しい働き方です。

コロナ禍で、私はリモートワーク、当時中学1年の息子は休校で、二人ともずっと家にいるようになったのが、そもそものきっかけでした。

私が金融関連の会社に勤めていたこともありますが、会話を重ねるうちに息子はお金に興味を深め、「俺、友達にお金のことをちゃんと教えたい」と言い出しました。

それに対し、「私が会社を作るから、お前が社長になって、お金のことを同世代に教える事業をしたらいいのでは」と、私は答えました。

こうして、子供向けのお金のオンライン授業を行う会社を立ち上げたのです。

2.収益よりも「経験」を積ませる

収益的には最初は赤字でしたが、幸いにも好評をいただき、授業料を少しずつ上げていって、黒字経営になっています。

もっとも、収益よりも子供に経験を積ませることが大事だと考えています。息子は、周囲とうまく馴染めなくて、友達もなかなか作れずにいました。しかし、社長の肩書を得て、ビジネスを経験していく中で、自己肯定感が上がるなど全般的に生きる力が増していったのです。やがて学級委員に立候補するほどになり、精神的な成長は目を見張るものがありました。

さらには、親である私にも変化が生じました。会社員一筋であったので、会社設立によって新しい世界を知り、学び、成長を感じました。

そして、親子関係も良くなりましたし、子供からすごく尊敬されるようにもなって、正直うれしいですね。

3.社会貢献につなげるという意識を持つ

私が主催した「親子副業アイデアコンテスト」や、著書『親子副業』などをきっかけに、親子副業を始めた家族が増えています。

もし「自分もやってみようか」と思われたら、まず、子供のモチベーションがどこにあるかを把握しましょう。親御さんがその気になっても、子供が乗ってきてくれなかったら前進しません。

そのうえで、親御さんの得意なことや好きなことで、お子さんの嗜好、そして世の中にニーズに合致するものを見極めましょう。それらをうまく組み合わせて、ビジネスの種を考えるのです。その際に重要になってくるのは、社会貢献につなげるという意識です。社会に貢献したら、それが対価となってお金になるプロセスを、子供に見せる意義は大きいです。

親子副業はあくまでも「副業」という位置づけなので、大きな収益を見込むのは難しいでしょう。ですがその代わり、親子の精神的な成長や関係改善など、通常の副業にはない大きなメリットがあります。その観点から、親子副業に取り組んでみましょう。

この記事を書いた人

鈴木 拓也
鈴木 拓也
都内出版社などでの勤務を経て、北海道の老舗翻訳会社で15年間役員を務める。次期社長になるのが嫌だったのと、寒い土地が苦手で、スピンオフしてフリーランスライターに転向。最近は写真撮影に目覚め、そちらの道も模索する日々を送る。

ログインすると、この記事をストックできます。

この記事をシェアする
  • LINEアイコン
  • Twitterアイコン
  • Facebookアイコン