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今年こそはリスキリングにチャレンジしたい! リスキリングの挫折ポイント「時間」と「お金」の乗り越え方とは?

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今話題の「リスキリング」ですが、そのための時間やモチベーションの確保に苦慮している人は多い―そう説くのは(株)プランノーツ代表取締役の高橋宣成(のりあき)さん。どうすればうまくできるのか、秘訣を伺います。

数年前から話題になり、今では誰もが知る言葉に「リスキリング」があります。その意味は、「新しいスキルを学び、新しい業務や職業に就くこと」です。

【写真】デジタルリスキリング入門

リスキリングには自助努力は欠かせませんが、途中で挫折してしまう人が後を絶ちません。そうなってしまう原因として、危機感だけをバネに取り組む、自分の時間が足りない、習慣化できないなど幾つか考えられます。

そうした挫折ポイントを解き明かし、対処法を教えてくれるのは、(株)プランノーツ代表取締役の高橋宣成(のりあき)さん。

時間がない人は「時間の棚卸し」を

例えば、時間が足りないという課題については、次のようにアドバイスします。

「失敗する方々を見ると、「ある程度の空いている時間を見つけて学習しよう」という考え方が多いんです。

次のステップは、自分の時間の使い方を見直すことです。時間を割く必要性がないと実感したものは、すみやかにやめてしまいましょう。

〈やめる・やめない〉の目安となるのは、そのタスクが未来に積み上がる価値を生み出しているかどうかです。未来のお金、時間、信頼などの価値を生み出せそうであれば、それは立派な自己投資となります。そうではなく、せいぜい現状維持にしかならないものは「浪費」と呼んでいます。浪費と判定したら、それはやめられるか、やめられないけれど人に任せられそう、あるいはそれにかける時間が短縮できそうかを検討してください。

そして、どのようなリスキリングであれ、極端に言うと1日5分でもできることあるはずです。それができたら10分に増やすといった感じで、まずそこからチャレンジしてみましょう」

お金をかけたくない人こそ「自己投資」を

高橋さんが指摘するもう1つの意外なポイントは「お金」。リスキリングに関する出費をゼロで済まそうと考えてしまうと、うまくいかないことが多いそうです。これについては、次のように解説します。

プログラミングをはじめとするデジタルスキルの自己学習は、初期段階からかなり大変なのです。そこで、しっかりとできた有料講座を受ける、お金を払ってメンターをつけるといった選択肢を検討してみましょう。それなりのお金はかかってしまいますが、よく考えていただきたいのは、効率の良くない学習にかけた時間をお金に換算したら、お金を出して教えてもらった方がお得ではないですかという視点です。

コストパフォーマンスを計算することを、はしょる人が多いと思います。お金をかけるという選択肢は、ぜひ視野に入れておきましょう」

このように、リスキリングには中途挫折の落とし穴はありますが、予防できる対処法もあります。できるところから、1つずつ取り組んでみてはいかがでしょうか。

高橋宣成(たかはし・のりあき)
株式会社プランノーツ代表取締役/一般社団法人ノンプログラマー協会代表理事。東京工芸大学大学院非常勤講師。1976年5月5日こどもの日に生まれる。「日本の『働く』の価値を上げる」をテーマに、ノンプログラマー向けのデジタルリスキリング支援、越境学習によるDX人材育成、登壇、執筆、メディア運営、コミュニティ運営などの活動を行う。著書に『ExcelVBAを実務で使い倒す技術』『詳解!GoogleAppsScript完全入門』(秀和システム)、『パーフェクトExcelVBA』『Pythonプログラミング完全入門』(小社)などがある。

この記事を書いた人

鈴木 拓也
鈴木 拓也
都内出版社などでの勤務を経て、北海道の老舗翻訳会社で15年間役員を務める。次期社長になるのが嫌だったのと、寒い土地が苦手で、スピンオフしてフリーランスライターに転向。最近は写真撮影に目覚め、そちらの道も模索する日々を送る。

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