課題解決を仕事副業のきっかけは年収が半減したこと。始めてみて感じたのは「ありがとう」の強い実感(外資系IT企業のデジタルマーケティングMGR・室橋健)
多様な働き方のリアルを聞きました!きれいごとじゃない起業のリアル。どんな思いでビジネスを立ち上げたのか? 起業後の気になるお金のリアルについて室橋健さんに聞きました。
どんな仕事をしていますか?
副業では何をしてる?
ビジネスのデジタル化を通して売上を上げるサポート
本業はどんな仕事をしてる?
米国のIT企業のマーケティングマネージャーとして、将来製品を買ってくれる可能性のある「未来のお客様リスト」を増やすことです。具体的な業務は広告運用、SEO、コンバージョン率最適化、共同マーケティング。
副業をはじめたきっかけは?
2015年に副業をスタートしました。当時は大企業のリクルートから、3人のインドネシア人が運営する小さなベンチャー企業に転職して年収が半分になったため、東京で生活するために副業を行っていました。
副業を始めて良かったと感じていることは?
サポートしたビジネスオーナーの顧客数と売上が増加し、喜んでもらえることです。副業では直接ビジネスオーナーからフィードバックをいただけるので、「ありがとう」の実感がより強いです。
副業を始めて気づいた「自分の甘さ」は?
仕事を引き受けすぎてはならないこと。本業と副業で色々と手を出しすぎてプライベートの時間がなくなりました。睡眠時間が削られ体調を崩してしまったこともあるので健康第一のために今はバランスをとっています。
副業を始めるのに初期投資は?
初期投資はかかりませんでした。
副業を始めるために準備したことは?
基本的にビジネスオーナーから直接お願いされてスタートするため、準備期間はありません。
副業は会社にバレてる?
会社の人事または上司に事前に許可をとって副業を実施しています。
今の仕事でぶつかった壁トップ3は?
1.理不尽な要求を強要するクライアントとの仕事
2.施策を打ったあとに想定していた成果が出ない場合のリカバリー
3.値上げのタイミングと相談
ライフスタイルで大きく変わったことは?
副業のクライアントが東京から全国に分散して様々な業界を学ぶことになりました。2021年2月から12月の約10ヶ月の間、全国のホテルを移動しながら暮らした結果、京都、兵庫、山口など、西日本からの依頼をいただいています。
お金のリアルを教えてください
「思っていたほど稼げなかった」?「思った以上に稼げた」?
副業では大きく稼がないようにしているので、どちらでもないというのが正直な回答です。こちらの提示金額でご承諾いただけるビジネスオーナーとしか業務を行わないことを心がけています。
最初に稼いだ金額はいくらですか?
友人の伝統工芸のオンライン販売のお手伝いをして、月に数万円程いただいていたと記憶しております。
当初の月間の売上目標は?
本業があるので、目標は意図的にたてません。
副業ではお世話になっているクライアントのビジネス成長をサポートすることがゴールであって、お金を稼ぐことがゴールではないため。
売上目標を達成できたのはいつ?
本業にプラスで対価をいただけているという意味でマイナスが無いので、最初からプラスで達成というイメージです。
本業と副業の収益の割合は?
副業の割合は平均して10%〜20%程度です。
副業で得た最高月収はいくらくらい?
約100万円。
売上が上がらない時の対策は?
顧客獲得の施策は一切打ちません。それよりも経験が無い、ストレス負荷が高い新領域状況でも、速やかに勉強して小さな成功を生み出せるプロフェッショナルを目指しています。料理人で言えば、寿司職人ではなく、寿司も握れるけど中華料理で鉄鍋でチャーハンも美味しく作れる、多国籍料理の料理人のイメージ。
僕の話でいえばデジタルマーケティングだけではなく、クリエイティブの作成、プライシングの設定、新しいサービス開発まで幅広い依頼に対応できるGeneralistとしての技を磨いていきたいです。
これができればもっと稼げるのに!と痛感しているスキルは?
本業があるので、副業は稼ぐよりもお世話になっている人が困っている状況を改善したいというスタンスで仕事しています。結果として、継続して何年も仕事をいただいていると思います。
確定申告は自分でしていますか? 税理士をつけていますか?
確定申告は税理士さんにお願いしています。確定申告の業務に時間をかけたくないため。
値付けや報酬価格で悩んだことは?
値付けは常に悩んでいますが、自分しかできない提供価値を高めて毎年値上げする方針で進めています。
僕が報酬価格を決める3つのStepは下記です。
1.メンターや業界の第一人者の時給を確認 (本業・プライベートで仕事を発注)
2.上記時給を参考に、自分の現在提供できるサービスの価値ならいくらか考えてクライアントに提案
3.基本的に値下げを要求されるクライアントとは仕事をしないルールを徹底
参考図書: 「価格上昇」時代のマーケティング なぜ、あの会社は値上げをしても売れ続けるのか