Interview
インタビュー

「嫌いになるまでやってみよう」前田旺志郎の仕事論

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大ヒット小説の実写映画化『わたしの幸せな結婚』に出演する前田旺志郎さんに、役者としての挑戦について伺いました。

プロフィール

役者前田旺志郎

2000年12月7日大阪府吹田市出身。子役としてデビュー後、07年より実兄とのお笑いコンビ「まえだまえだ」として活躍。出演作に連続テレビ小説「おちょやん」(20)、「キネマの神様」(21)など。現在放送中の月9ドラマ「女神の教室」(フジテレビ)にメインキャストで出演中。

意識的に仲良くなる

小・中学生の頃から、割と誰とでもコミュニケーションを取ることができていました。仲良くなるためには、まず相手に認識してもらうことが大切。例えば「みんなが苦手」という先生でも、テストで良い点を取ったり、自分で調べれば分かるような内容でも、わざと授業後に質問をしに行ったり。

知ってもらい、話ができるようになると、相手の好みなどを知ることができますよね。得意なことや、テンションを上げることができる話題を相手に振れるようになると、距離が縮まっていく。仕事の現場では、初めましての方も多いので、まずは話をして相手を知るようにしています。

時にはいじったり、いじられたり。同じ目標を持って、ひとつのチームとして動くためには、コミュニケーションをとることが大切だと思っています。

嫌いになるまでやってみる

小学校1年生のときに兄と結成したお笑いコンビ「まえだまえだ」の活動を、高学年になったタイミングで休憩しました。以降は兄も僕も役者の活動に力を入れるようになりました。

高校進学について考えていた中学3年生のとき、「(役者という仕事を)嫌いになるまでやってみよう」と東京の高校に進むことを決め上京しました。

ドラマや映画などの現場は刺激的で、充実した時間を過ごすことが出来ています。中でもお客さんの心が動いている様子を体感できる舞台は、役者をしていて良かったと感じることができた瞬間でした。「笑う門には福来る」という言葉を忘れずに、色々なことにチャレンジしていきたいです。

コンプレックスを打ち明ける

今春卒業する大学では、ゼミで演劇教育をテーマに学びました。役者の現場では、同じ仕事を頑張っている人と出会うことができますが、大学ではひとつ下やひとつ上など、同世代の仲間が、それぞれが大切にしているものに向かって努力していました。

自分を貫ける人の姿には、「負けていられない!」と良い意味で嫉妬もしました。刺激を受けながら、個性を認め合うことで、結びつかなかったかもしれないもの同士を繋げ、新しいものを生み出すこともできました。

僕自身は、3年生のときに仲間と協力して演劇のワークショップを開催しました。協力してくれた同期の女の子は、プロジェクトマネジメントに長けていましたが、僕にはその力がなかった。人同士を結び付ける能力に優れていた彼女は、結びつけるための“モノ”を生み出す力がないことをコンプレックスに感じていました。

ゼミの後の雑談や、飲み会で、お互いの弱みを打ち明けあえたから、形にすることができた。一人ではどうすればよいか分からないと思えることでも、考えを言葉にすることで、ヒントや打開策が見つかることもあると思います。

ⓒ2023 映画『わたしの幸せな結婚』製作委員会

取材・文・写真/翡翠
編集/MARU

©️2023 映画『わたしの幸せな結婚』製作委員会

公開情報


タイトル『わたしの幸せな結婚』
公開:2023年3月17日(金)
出演:目黒蓮(Snow Man) 今田美桜 渡邊圭祐 大西流星(なにわ男子) 前田旺志郎 石橋蓮司 ほか
監督:塚原あゆ子
脚本:菅野友恵
原作:顎木(あぎとぎ)あくみ「わたしの幸せな結婚」(富士見L文庫/KADOKAWA刊)
制作プロダクション:TBS スパークル
製作委員会: KADOKAWA 東宝 TBS ほか
配給:東宝
公式サイト:https://watakon-movie.jp
Twitter:@watakon_movie
Instagram:@watakon_movie

「カットの声がかかるのが不安」だった前田旺志郎のはじめての殺陣への挑戦

この記事を書いた人

翡翠
翡翠執筆・写真
音楽や映画、舞台などを中心にインタビュー取材や、レポート執筆をしています。強み:相手の良いところをみつけることができる。弱み:ネガティブなところ。

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