好きを仕事実践してわかったことは「ずっとチャンス。無理に思えてもチャレンジすることで、新たなオーダーが広がるきっかけに」(和柄手作り服の作り手/神庭希さん)
多様な働き方のリアルを聞きました! 自分らしい働き方や生き方のために何をしたかを棚卸しすることでわかることとは? 「自分の子どもに和柄服を着せたい」と作製していたところ、友人からすすめられてネット販売をスタート。幼少の頃からの“好き”や趣味を生かせる上、双子を含めた3児の子育てをしながらできる現在の仕事につながったという、手作り和柄服の通販店「神の手」の神庭希さんにお話をうかがいました。
プロフィール
和柄手作り服の作り手神庭希
Do 仕事のために何をしましたか?
自分磨きのためにしていることは?
お客様と主にメールといった文章でやりとりをする中で、語彙力をつける必要性があると感じています。意識して、さまざまな言葉に触れるように努力中です。
「あれがチャンスだった!」という転機は?
「ずっとチャンス」とも言えます。物理的に納期に間に合わないものについては断りますが、基本的には断らない姿勢でいます。たとえば、以前50人分のチーム衣装のオーダーを受けたことがありました。1人で作製しているので、一見すると無理にも思えるのですが・・・無事に納品でき、そのことをショップブログで紹介したところ、「チーム衣装も作製してくれるんだ!」と認知してもらえ、そういった大きなオーダーが入るようになりました。
「チャンスを逃した!」と後悔することは?
ありません。物理的に納期に間に合わないものについては断りますが、基本的には断らないようにしているからです。「必死でやるのみ!」と何事にも取り組んでいます。
「やらなきゃよかった!」と思うことは?
これもありません。
成長に欠かせなかった経験は?
コロナ禍の衣装作製オーダーがほぼ皆無といったどん底を経たことによって、「この先、どうなるかはわからないから、今の人生を楽しまないと!」という意識に変わったこと。その意識になったら、現実もいい方向に動き出しました。
失敗談を教えてください。
失敗談については思い浮かばないのですが・・・以前、生地専門店のサンプルミスで、納品後に色間違えが発覚。急きょ、9着も作製し直したことがあります。
自分の仕事だから苦しいことは?
「作製しても、誰も購入してくれなかったらどうしよう」という不安は尽きません。
無力さを感じることはありますか?
自分の無力さを感じることはあります。それはぼやっとしたもので、言葉にはできません。
仕事への責任について教えてください。
仕事は大きくなるから、あわせて責任も大きくなっていきます。また、納期にずっと追われているので、常にプレッシャーも。作製するのも自分なので、体調など崩せないという意識も強くなっていますね。
自分の仕事に不満はありますか?
自分でやっていることだから、不満はありません。
今、直面している壁は?
近年は手作り服、特に着物リメイクの作り手が増えてきている印象があります。飽和状態なので、和柄や着物地が好きなお客様が分散され、固定客がつきにくくなってきたなぁと感じています。何かしらの方法を考えて、アップデートし続けるしかありません。
結果が出せない時、どうしますか?
思うように進まない時も、やるしかない! いったん作製から離れて、映画を見るなど現実逃避をすることも。それによってメンタル状態を保って、そこから必死でやり始めます。
モチベーションを高める方法は?
倦怠期はあります。これも韓国ドラマなどを観て、気分転換。
仕事でストレスを感じるのはどんな時ですか? そのストレス対処法は?
思うように進まない時や、当初想像していたものより、ややこしい内容だった時など。それでも、やるしかない!
将来への不安はありますか?
「作製しても、誰も購入してくれなかったらどうしよう」「売上を維持していけるのだろうか」といった不安は常にあります。これもやるしかない! そう思って、ひたすら作製しています。
仕事の悩みは誰に相談していますか?
夫や友人に相談します。
迷った時の最終決断の方法は?
自分が楽しいかどうか、やってみたいかどうかで決めます。
振り返りの時間を作っていますか?
毎日、振り返るようにしています。晩ごはんを食べてから、ソファに座って、「今日やるべきことはすべて終わった」と満足したり、思うように進まなかった場合は「作業工程をこうしたらよかったのかもしれない」と反省したり。
コミュニケーションで気をつけていることは?
語彙力を高めることです。丁寧な対応をしてくださるお客様が多いので、それにあわせてこちらも丁寧に対応したいと思うから。まだまだ語彙力が足りないと思っています。
やろうと思っていること、思っているが手をつけられていないことはなんですか?
新作作製です。頭にイメージしているものがあるのに、日々に追われてアウトプットできていません。そうしているうち、イメージしていたものと似たアイデアを他の方が実現していて、それを作製できなくなる・・・といったこともありました。