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50代のキャリアチェンジ。転職以外のおすすめは「起業」ではなく「独立」? 中高年専門キャリアアドバイザーに聞く

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50代会社員のセカンドキャリアに注目が集まる今、中高年のキャリアの専門会に具体的なキャリアチェンジの方法を聞いた。

退職した会社と業務委託契約を結ぶ

「人生100年、現役80年」が現実味を帯び、50代のセカンドキャリアに悩む人が増えています。中高年専門のキャリアデザインアドバイザーとして活躍する木村勝さんがすすめるのは「独立」です。ここでいう「独立」とは、「起業」とはちょっと違います。 

早期退職や定年退職といったタイミングを機に会社を辞め、同じ会社で今度は業務委託契約を結んで、仕事を続けるというものなのです。そして、今まで手掛けてきた業務の延長線上の仕事を続けます。

52歳で独立した木村さんも、業務委託で仕事をするのは古巣の会社。週2回はそこで勤務し、ほかの日は大学の講師やアドバイザーとして活動しているそうです。

会社とは別の居場所をつくる

木村さんがそうであるように、退職した会社との業務委託契約のみで終わらないようにすることが肝心。そのためにも、セカンドキャリアを始める前に入念な準備が必要となります。

手始めに、「今の会社とは別の居場所に軸足をちょっと置く」よう、木村さんはアドバイスします。

「居場所」とは、小さなコミュニティ。カルチャースクールやオンラインでの集まりなど、興味のあるコミュニティに参加し、そこの人たちと弱いつながりを作っておくのです。そこから、「セカンドキャリアにつながっていくことはわりあいと多い」そうです。

在職中に月3万円を稼げるか

セカンドキャリアを決心したら、大手転職サイトへの登録も必であると木村さんは説きます。転職するつもりはなくても、自分のスキルは、世の中でニーズがあるかチェックしておくことは大事なのです。

そして、退職の1年前から、勤務先の収益の仕組みやノウハウを、「外部コンサルタントのような視点」で学んでいきます。その心構えで学んだことは、いざ退職して独立した際に、実践的な知識となるからです。

木村さんが、もう1つすすめているのが、月に3万円を在職中に稼ぐ試みです。

これは、お小遣いを得るための副業ではありません。自分の「居場所」をつくり、独立後のノウハウも得るという心づもりで取り組むべきものです。木村さんは、「独立しようと思っても、3万円のビジネスも起ち上げられないなら、独立してやっていけるはずはないのです。少額でも、0から1を生み出す経験を早めにしておくのは、とても重要」と解説しています。

このように、一口に50代のセカンドキャリアと言っても、マインドセットから準備に至るまですべきことはたくさんあります。大小のハードルを、一つ一つ乗り越える意識で取り組んでみましょう。

この記事を書いた人

鈴木 拓也
鈴木 拓也
都内出版社などでの勤務を経て、北海道の老舗翻訳会社で15年間役員を務める。次期社長になるのが嫌だったのと、寒い土地が苦手で、スピンオフしてフリーランスライターに転向。最近は写真撮影に目覚め、そちらの道も模索する日々を送る。

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