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絶対に失敗するカフェの作り方

絶対に失敗するカフェの作り方小さなカフェを成功させるための必須情報。コーヒーカップは席数×1.5倍? スピーカーの向きはあさっての方向が吉?

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マスター1人で経営する小さなカフェを立ち上げて、長く続けていく方法をお伝えしていくこの連載ですが、驚くほど具体的に、かつ「絶対に失敗する方法」をお伝えしながら、逆張りをすることで成功へと導くメソッドを公開しています。連載の終わりも見えてきた46話は、「カフェを出す人が本当に知りたい細かいこと」についてお伝えします。

珈琲文明店主・赤澤智がお伝えします(写真:珈琲文明提供)

さて、この連載も50話で終わり。あと5話。一切の出し惜しみなく矢継ぎ早にいろいろと情報をブッ込んでいきますね。先に言っておきますが、今回はたぶん5話分くらいの内容のものを1話に凝縮しますので早速参ります。

小さなカフェのコーヒーカップは席数×1.5倍

自分のカフェで出す商品を4つに分けてみる

最初は、「食器の数はどれくらい揃えるべきなのか?」についてです。
まずはメニューの中で多く出る商品別にA~Dの4つに分類してみてください。

  • A「そのお店の看板メニューほぼ全ての人がそれを頼むという商品」
  • B「かなり多くの人が頼むもの、あるいは看板メニューが出た時に多くの人がセットにつけるという商品」
  • C「そんなには出ない商品」
  • D「ほとんど出ない、忘れた頃に出る商品」

ここで、「どれが多く出るかなんて開業前にわからない」と思うかもしれませんが、これは開業前にちゃんとわかるのです。というより、わかるように仕向けるのです。
例えば、Aの商品を圧倒的にアピールし、発信し、店名に組み込むなど、とにかく「このお店はAのお店です」という強いメッセージを打ち出すことが大切です。

メニュー表の筆頭に商品Aを書くことなどは言うまでもありません。

とにかくこの「商品A」の決定さえすればあとはなんとなく見えてきますし、結果的にも予想通りになるものです。

主力商品とそれ以外の食器の数の決め方

実際に私のお店(珈琲文明)を例にメニューを4つに分類してみます。

  • A・・・「コーヒー」(当たりまえですね)
  • B・・・「スイーツ」「カレーパン」「カフェオレ」
  • C・・・「紅茶」「ソフトドリンク」「よもぎ草餅、かりんとう」
  • D・・・「ビール」

といった感じです。

尚、アイスコーヒーに関しては夏場に完全にAになりますから、食器の数はピーク時に合わせるべきなのでAに属します。

さて、大変お待たせしました。

食器の数ですが、ズバリ「A商品(つまり珈琲文明ではコーヒーカップ&ソーサー及びアイスコーヒーのコップ)は席数×1.5倍」の数を用意してください。その後Bは「席数と同数」、Cは「席数の半分」、Dは「席数の4分の1」と減らしていってください。
これで行列のできるカフェになっても事足ります。ぜひご参考になさってください。

小さなカフェでの釣り銭の数は?

次に「レジ内に釣銭用としてどれくらい用意しておくか」に話は移ります。

早速結論です。

五千円札×2枚、千円札×20枚、五百円3枚、百円30枚、十円20枚

※5円1円は珈琲文明の価格構成に無いので不要

千円札の不足は事前に防ぐ

これでだいたいどうにかなりますが、給料日となる日が多い25日や銀行の休前日や休後日である金曜と月曜にはレジ横に「千円札が不足していますのでご協力お願いします」という文言を開店から出しておくとお客様からの1万円札での支払い回避につながります。

キャッシュレスにするタイミングは熟考する

尚、昨今は電子マネー及びキャッシュレスの時代になってきていますが、現時点で珈琲文明は未だに現金オンリーです。

何故か? 個人店というものはこうしたシステム導入に関しては手数料もバカにならないこともあり、世の中の流れに乗るよりも、「究極の後出しじゃんけん」で行くべきだと考えているからです。

もちろん、いつかは当店でも完全キャッシュレス決済となる日は来ると思います。

しかしそれはまだ先。昔ながらの近所の八百屋さんや魚屋さんでもキャッシュレスになったとき、踏み切るべきだと考えています。

またこのキャッシュレス隆盛時代だからこそなのかもしれませんが、お客さんは結構小銭を使いあぐねている感じで以前にも増してきっちり丁度の金額を会計で出してくれる人が多くなりました。

また郵便局が硬貨での支払いはおろか預金でさえも手数料が発生するようになったことにも起因していると思うのですが、お客さんは案外嬉々として小銭を積極的に消費しようとしてくれている傾向が明らかにあります。おかげ様でこちらも銀行に両替に行くことが極端に減りました。

食器の数にせよ釣銭の枚数にせよ勿論これが正解というわけではなく、各店舗の特性上変わっていくとは思いますが、これから開業しようとしている人にとっては「そうであってもまずはある程度の目安がほしい」ものだと思います(かつての私がそうでした)のでいったんは上記の数値を目安としてみてください。

小さなカフェのBGMはインストゥルメンタル一択

どんどん行きます、次に店内で流すBGMの話に進みますね。
BGMは、その名の通り「バックグラウンドミュージック」なわけで、あまり目立ってはいけません。中でもやめたほうがいいのは「歌モノ(特に日本語歌詞)」です。

歌ものと強弱が激しいものは避ける

歌詞があるとどうしても人は言葉というものに神経が行くものなので聴くともなく聴いてしまうことで本来の来店動機(読書したい、調べものしたい、一緒に来た人との会話を楽しみたい、ボーっとしたい等)の弊害となってしまいます。
だからこそ、インストゥルメンタル(歌の無い曲)がベストなのですが、ここでもう1つ重要な話をします。

それは「ダイナミクスレンジが広すぎる楽曲は避ける」です。

わかりづらいでしょうからもちろん説明します。
簡単に言うと1つの楽曲の中で「強弱が激しいもの」は避けるということです。

例えばフルオーケストラのクラシックなどでよくあるのですが、とてつもなく小さい音量(ピアニッシモ)時、或いは単に無音の瞬間があるとその時に会話していた人の言葉が他所に筒抜けになったり緊張感が生まれたりします。一方、突然大音量で盛り上がるとビックリしてやはり落ち着きませんし、突然大きな声で話さなくてはならなくなります。

とにかく緊張感が漂うのでぜひともやめましょう。

小さなカフェのスピーカーは音量より向きが大事

次にスピーカーに関してお伝えしたいことがあります。

機材の良し悪しがもちろんあるので音の良さについてここで述べるつもりはありません。それよりも、意外と重要なのは音を飛ばす「向き」だと言うことです。

大切なのは、店内にいるお客さん(の耳の位置)のどこにも向いてないこと。実は、「あさっての方角」を向いているくらいでちょうどよいのです。

お客さんの耳に直撃するのではなく店内の空気中に漂わせるというイメージです。
スピーカーは「壁掛けタイプ」と天井からの「吊り下げタイプ」がありますが上記の理由からも「吊り下げタイプ」がオススメです。

音楽に関しては私の専門分野(ミュージシャン)ですので、ここでもっともっと細かく深堀した話をしたいところではありますが、グッと堪えて打ち止めとします。

次週はまた別の「知っ得情報」を無理矢理いろいろ押し込めるのでお楽しみに!
今回、ものすごい勢いで駆け抜けました。

珈琲文明店主・赤澤智でした。

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