経験を仕事実践してわかったことは「なるようになるんじゃなくて、主体的にできることをする」（照明デザイナー／魚森理恵さん）

照明コンサルタントの資格を取ったんですが、その勉強がとても楽しかったです。

今ご一緒している方々に出会えたこと自体が、今思えば全てチャンスだったと思います。

思いあたらないです。気がついてないだけかもしれませんが…

権力勾配を利用して人を威圧することで仕事を動かす人がいる場には、行かなきゃよかったなと思います。

①英語圏ではない海外公演で、通訳不在の状態で現場を切り抜けたこと。
②台風が直撃した野外現場の復旧作業で沢山の方に助けていただいたこと。

精神的に頑丈になりました。なるようになるんじゃなくて、主体的にできることをするのだ、と思いました。

大怪我をして入院。人間、日にち薬でしか治らないものがあると知りました。その時にたくさん本を読んだことや、いろんな方とお話ししたことが今に活きています。

特に舞台照明は謎に固着した職業イメージがあるようで、仕事内容を誤解・曲解される事が非常に多いです。

基本的に無力だ、という前提を持つことが大事だと思います。

仕事仲間にアシスタントして頂く時は、仕事上の勾配がどうしても生まれてしまうので、とても責任を感じます。

多くの劇場が1日13時間使用が通常なのですが、12時間が普通だったらいいのにな…と長年こっそり思っています。

子どもが中学生になったら仕事の時間上限の壁が減ると思いますが、家族で過ごす時間は大事なので、もうしばらくは、その壁を乗り越えずにいるかもしれません。

対話を重ねます。立場を踏まえつつも対等に話をしやすくすることです。叶いそうにないことでも、一応言ってみようかな…と思ってもらうようにすること。もし照明系の魔法使いが居たら何を叶えて欲しいですか、と聞くこともあります。

どのデザインでも必ず「やったことがない要素」を含んでいます。それがモチベーションの維持につながっています。

ハラスメント被害の話を聞いたり、見かけた時です。私も過去にそういうことがあって、当時は自分が悪いと思っていたけど必ずしもそうではなかった、私でよければ話を聞きます、と言うようにしています。

体力低下と景気の悪化。まずは健康管理に気をつけます。

自分より若い人に相談することが多いです。自分より若い人と仕事をすることの方が格段に多いからです。

決断のために必要な要素（ex.予算/時間/情報…）が揃っていれば、自ずと取捨選択されるので、ほとんど迷わないです。

仕事を振り返る文章は毎回書いています。仕事のファイルと写真を整理し、精算書類を書き、お礼の文を送り、整理したフォルダを仕事歴のところにしまいます。

キャリアの違いは必ず力の勾配を生みます。勾配のある関係で衝突が起こると、車両と歩行者くらい衝撃に差があるものです。その前提の共有と、お互いの安全の確保。日々のアップデートが必要です。

自宅の倉庫＋実験部屋のセルフリフォーム。