課題解決を仕事独立のリアル。通称・捨てない料理人。「料理を通して社会問題解決の担い手になりたい」と一念発起〈社会派料理コンサルタント・小鉢ひろかさん〉

社会問題を料理で解決する社会派料理コンサルタントとして、商品開発や新規事業立ち上げ、講演などを行なっています。

2歳から料理は「大好き」なことでしたが、生焼けクッキーをバレンタインに渡すほど料理は「得意ではない」ことでした。

2016年、辛い失恋から立ち直りたいと奮起し、フィリピンに2ヶ月滞在しました。心が癒される一方で目の当たりにしたのは、栄養失調や糖尿病、大量廃棄など山積する社会問題でした。最高級の食材で一級品を提供できる料理人を目指していた価値観がガラッと変わり、「食材がどんな状態でも、おいしく料理することで、社会問題解決の担い手になりたい」と決心しました。帰国後、会社員で過ごす中で、ビジネスと両立しにくい社会問題は、会社員の仕事として担当できない現状を経験したため、独立しました。

ビジネスは「“誰かの困った”を素早く解決する」ことが目的なので、大きな社会課題に直面した際に、これは組織にいた方が資産的に解決しやすいだろうなと感じることがあります。

黄色くなった小松菜や売れなくなった古米など、産地や小売、飲食店などが扱いにくく捨てられがちな食材を料理で救える点。

「なんでもできる」より「これが強み」と1本筋を作れず仕事を始めたこと。独立すると平均点で仕事ができても仕事は来ません。「なんでもできる」ならば、驚異のスピードで〜、5社分の仕事を丸っと引き受けられるほど〜など、あなたを選ぶ明確な理由（=強み）を言語化することが、やりたい仕事を引き寄せるために重要だと感じました。

既にやりたいことに近いことをやってらっしゃる方のそばで、アシスタントとして仕事をさせていただく修業期間を設けました。

"1.お名前を正確に覚えられない 2.料理以外に趣味がなく雑談ネタに乏しい 3.メールの文面を作るのが苦手（Chat GPT[AIチャット]のおかげで解決気味）"

よいご提案ができなかった自分自身に。例えば、グリンピースの鞘の食べ方を模索した際、長時間煮込む・全部の薄皮を取り除くなど現実的ではない提案しかできなかったことがあります。ご期待に添えず、課題解決もできずとWで自分に腹が立ちました。

謙虚に、誠実に、自信を持って。

¥25,000。自分を誇らしく思いました。

収入は減りました。反面、経費として使えるお金が増えたので挑戦しやすい環境になりました。

ありがたいことに右肩上がりで売り上げを伸ばせているので、常に翌月が過去最高になれるように精進しています。

貯金の中から30万円と決めて。

あります。コンサルティングという仕事は、納品物が目に見えにくく、成果が後からやってくるので値付けに悩むことがあります。自身が生活で困窮せず、全力でお仕事と向き合える金額で今の価格を決めました。

自分の強みを差別化すること、誰にも負けないニッチトップをとること、自分に自信を持って安売りしないこと。

ご一緒に仕事する人と、対話ではなく会話する時間的余裕が欲しいと感じることがあります。

3年

いまはありませんが、成し遂げたいことのために資本金が必要であればいつでも借入する覚悟はあります。

現在は個人事業主です。今年、自分のブランドを立ち上げるために法人化予定です。