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資格を仕事月200時間以上の残業で体調を崩し、「手に職をつけたい!」と行動を起こしたことが転機に(個性を伸ばすパーソナルスタイリスト/山下万里香さん)

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多様な働き方のリアルを聞きました!きれいごとじゃない起業のリアル。どんな思いでビジネスを立ち上げたのか? 起業後の気になるお金のリアルについて山下万里香さんに聞きました。

プロフィール

スタイリスト・パーソナルスタイリスト・ストレングスコーチ山下万里香

「ときめきスタイル社」にてスタイリスト修行。個性的で心が惹きつけられるようなコー ディネート技術と感性を身につける。ファッションと心理学を融合したアドバイスをしたいと考え、2003年よりパーソナルスタイリストとして活動。肌や顔や体型など、その人の個性を生かす色や服の形を分析し、ファッションからヘアメイクまでトータルで人の魅力を引き出している。スタイリングのプロ技術と似合わせのプロ技術を合わせ、誰でも自分で自分らしいコーディネートができるようになるレッスンが人気。納得のいく外見になると内面が変化していくことに気づき、心理学を再度学ぶ。2020年よりGallup認定ストレングスコーチとして、人が生まれ持った才能や長所を伸ばすためのコーチングも開始。

どんな仕事をしていますか?

今の仕事はなんですか?

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人のからだの個性を生かすファッションと内面の個性を生かす才能コーチングをしています。外見と内面における大人の自己成長をテーマに「ごきげんスタイル大学」というマンツーマン定額レッスンをしています。

いきなり起業しましたか? 会社員の経験はありますか?

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2年間システム会社の社員として、新薬開発のための臨床試験データを管理して厚生労働省に届け出る資料を作るためのシステムサポートをしていました。

起業することにした経緯を教えてください。

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会社員時代に残業を月200時間以上していたら体調を崩し、手に職をつけたいと感じました。手に職をつけたいと思いつつ、何から手をつけたらいいかがわからなかったので、習い事・資格スクールの情報誌「ケイコとマナブ」を買いました。その中にパーソナルカラー分析を見つけ、そういえば私は色彩に子供の頃から興味があったことや大学生のときの留学先であるアラバマ大学で受講した心理学の講義で、色彩と心理についてレポートを書いたりしたことを思い出し、引き寄せられるような気持ちで体験レッスンに行くことにしました。

体験レッスンはグループ形式で、それぞれの人がどの色を選べば顔色がよく見えるかを見てもらう中で、自分は最近周りの人や自分自身の顔色がどうかなんて見たことがなかったと気づき、人間としてなんて冷たい生き方をしているんだろうと衝撃を受けました。会社員時代は激務すぎて、会社にいる人全員が、体調が悪かったので、自分が体調不良であることにすら気づかない状態でした。また、クレーム処理の役割をしていて仕事をしても感謝されることはなかったので、カラー診断で褒められたり、周りの人の診断を一緒に見ることで感謝されたりすることがとても新鮮に感じられました。

最初はパーソナルカラー診断の依頼があると自宅に招いていましたが、依頼が増えてきて仕事にしたいと思うようになりました。

起業して「きついな…」と思うことはある?

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やりたいこと・必要なこと・やった方がいいことが一気に押し寄せてきたとき、自分一人の手では追いきれなくなって、精神的や肉体的に追い詰められる感じがします。

体力と気力にまかせて自分のキャパを過信してしまうクセがあるとわかったので(ようやく・・・笑)、キャパオーバーしそうな件は前もって信頼できる方に依頼するようになりました。

ストレングスファインダーで、自分の得意なことと不得意なことがわかったというのも大きかったです。全部、できなくてもいいんだ!と。そのおかげで、自分にできないことを「できない」「助けて欲しい」と口に出してお願いできるようになりました。

起業して「よかった!」ことは?

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お客さまが私の技術や人柄を気に入って、通い続けてくださること。

起業して気づいた「自分の甘さ」は?

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楽観的すぎて、気軽に新しいことにチャレンジしようとするし、お金に関してもどんぶり勘定なこと。

起業する前にどんな準備をした?

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自宅サロンとしてお客さまを迎えていたところから、もう少し起業に関する知識をつけたいと思って、中小企業支援機関である大阪産業創造館の「創業チャレンジゼミ」に通って学びました。

「起業の壁」トップ3を教えてください!

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1位:パーソナルカラー診断がメインだとお客さまのリピートが無い
2位:丁寧なだけの接客では、お客さまに心を許してもらえない
3位:仕事の増やし方がさっぱりわからない

今の仕事で「一番、頭にきたこと」はなに?

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もうすでに何年も仕事をしているのに「あなたの勉強になるから無料で引き受けて」という無茶な依頼を無理に通そうとされたとき。

起業前の自分に言いたいことは?

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屋号とか集客とかそんなことを考える前に、自分の持つ能力をどう使ったらお客さまに目一杯楽しんでもらえるかということに向き合って考えた方がいいよ!と言いたいです。

お金のリアルを教えてください

最初に稼いだ金額はいくらですか?

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はっきり覚えていませんが、最初は¥5,000×3人くらいだったと思います。お金を直接受け取ることが嬉しいやら申し訳ないやら複雑な感情でした。

「思っていたほど稼げなかった」? 「思った以上に稼げた」?

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1年ほどで目標額に到達したのですが、エージェントからの紹介だったので、自分で稼いだというのとは少し違う感覚でした。

過去最高の売り上げは?

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1ヶ月で約400万円というのが過去最高でした。

独立資金はどれくらい貯めた?

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最初は自宅サロンだったことと仕入れなどが無いサービス業なので、全然貯めずに起業しました。

値付け、価格設定の悩みは?

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1ヶ月の運営に必要な金額から自分の日給を計算して、それを基準に価格を考えました。

「コレができたら」もっと稼げる?

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従業員さんに来てもらうこと。

お金より、休みやゆとりが欲しい?

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仕事に集中しすぎて、いつの間にか仕事をやり遂げることが目的にすり替わっている時があって、これでは質の良いサービスは届けられないから休んでインプットをしないとと思う時が多々あります。

軌道に乗るまでの期間は?

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起業して1年後ぐらいに紹介でお仕事をもらえるようになって安定したものの、5年後にエージェントとの契約を終えてひとりになり、そこから2年くらい掛けて軌道に乗せられるようになりました。

パーソナルスタイリストの中でも、スタイリストの師匠を持ち、コーディネートと商品セレクトが特に得意だというのが私の持ち味だと思います。それを一番発揮できるのがショッピング同行なのですが、最初の頃はその価値がいまいち伝わらず、依頼が全然入りませんでした。

その流れを断ち切ってくれたのが、「まりかのリファッション」(スタイリスト常駐のフリマイベント)というオリジナルのフリマイベントを主催したことでした。そのことにより、「服が好きな人やクオリティの高いものを大切に使いたいという価値観を持つ人たちと縁ができた→私がフリマ内でお客さまにお見立てすると、本人も周りもびっくりするくらい似合うと評判に→まりかのアドバイスは役に立つという認知が少しずつ広がる→イベント以外でもショッピング同行の依頼が入る」という循環が生まれ、やがてそんなお客さまの姿を見たご家族やご友人、同僚の方などレッスンを受けたいという方が増えていきました。

お金のトラブル、未払いなどの経験は?

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個人のお客さまでその場では現金がないからと後日振り込むと言ったきり、3ヶ月以上経ってしまったり、企業からの依頼でプロジェクトが頓挫して立ち消えになったまま報酬が入らなかったりしたことがありました。

法人化していますか?

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法人化していません。従業員さんに来てもらうようになったら法人化すると思います。

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