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プロに悩み相談本業は会社員ですが副業をしています。単純に税金ってどうなりますか? 確定申告したら税金は取られるのでしょうか?

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プロフィール

公認会計士・税理士椿祐輔

公認会計士・税理士。椿公認会計士事務所(東京都渋谷区)代表。西南学院大学商学部卒業。大手監査法人、事業会社、準大手会計事務所を経て、2012年、椿公認会計士事務所開業。製造業・運送業などの会計監査、富裕層に対するPB業務、相続、事業承継などの経験を生かし、主に、相続・事業承継、開業医向け財務コンサルティング業務などに従事。

【今回の質問】

副業をしている時の税金っていくらかかるの?
本業は年収 500 万円のサラリーマン。副業では年収 100 万円です。この場合税金ってどれくらいかかるんですか?

副業で収入がある場合、確定申告が必要か、追加でどの程度税金が発生するのかは気になるところ。今回は、具体例で試算し、お伝えしていきます。

【確定申告の方法①】 給与500万円、副業100万円の場合は?

今回は、給与500万円、副業で100万円稼いでいる扶養家族のいない会社員が追加でいくらの税金を支払うかについて具体的に試算し、説明していきます。

給与収入:500 万円
副業収入:100 万円
副業経費:50 万円
副業所得(雑所得):50 万円(*1)
*1. 副業収入 100 万円 – 副業経費 50 万円 = 副業所得 50 万円

この場合、勤務先で年末調整をし、所得税約 15 万円、住民税約 25 万円負担しています。ここで、副業所得 50 万円を確定申告することで、所得税を追加で 5 万円、住民税も追加で 5 万円負担することになります。
※この場合、
所得税(10%)⇒50 万円×0.1=5 万円
住民税(10%)⇒50 万円×0.1=5 万円
となります。

【確定申告の方法②】自分はまだ確定申告必要ないかも?

  • 副業がパートまたはアルバイトであって、年間収入が 20 万円以下
  • 副業がパートまたはアルバイト以外であって、年間所得が 20 万円以下
  • 副業がパートまたはアルバイトとそれ以外の複数であって、それぞれの収入と所得の合計が年間 20 万円以下

ここで大切なのは、「収入」と「所得」の区別です。パートやアルバイトの場合、制服や必要な資機材は雇用主である会社側が用意しますから、そこで得られる給料はすべて自分の収入になります。
しかし、それ以外の内職やクラウドソーシングなどの場合、個人事業的な就業形態になりますから、仕事に必要な道具や機材は自分で揃えなくてはなりません。つまり、経費が認められるのです。この場合、売上から経費を差し引いた金額が「所得」となります。
これら、収入と所得の総額が年間 20 万円以下であれば、申告は不要です。通称、「20 万円ルール」と呼ばれています。
逆に言うと、上記以外は確定申告が必要になるといえます。

【確定申告の方法③】そもそも副業って確定申告しないといけないの?

近年では「副業 OK」という会社が増えてきました。そのため、会社勤めのかたわら、副業でプラスアルファの収入を得る方も増えています。

ただし、そこで問題になるのが副業収入の確定申告です。確定申告とは、1 年間の所得を計算して税務署に申告し、納税することをいいます。
日本の税制は、基本的に「申告納税制度」です。税金を納める側である国民が税制を正しく理解し、そのうえで自分の課税所得額を算出し、そこから支払うべき税額を算出して、自己申告のうえで納税する形をとっています。会社員の場合は、その手続きを会社が代行してくれますが、個人事業主は、自分で申告し納税することになります。

【確定申告の方法④】申告しないとどうなるの?

一番、恐ろしいのは申告すべき所得にもかかわらず、申告せずにいて後日、指摘があることです。申告漏れを指摘されると、ペナルティで余計に税金を支払うこととなります。
また、税務調査が入ることもあります。申告すべきか把握し、かかった経費などを適切に処理し、損がないように処理することが大切といえるでしょう。

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