Interview
インタビュー

コンプレックスから一転、LAでインフルエンサーになったプラスサイズモデルフォロワー18万人 TikTokでバズった秘訣は継続にあり「自分をコンテンツ化」するためのマインドセット

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コンプレックスを抱えながらも、一歩踏み出し、単身LAでプラスサイズモデルへの道を歩み始めた藤井美穂さん。
ありのままの自分を受け入れたことで共感を呼び、1年半でTikTokのフォロワーが18万人に。コンプレックスと上手に付き合い「自分をコンテンツ化」したマインドセットについても伺いました。

プロフィール

俳優、コメディアン、プラスサイズモデル藤井美穂

「私もSNSで注目を浴びてみたい」そう考える人は多いものの「私なんてスキルがないから…」と二の足を踏む人もいると思います。
今回登場していただく藤井さんは、コネも語学もないまま単身渡米、ゼロからSNSでのセルフブランディングに成功したひとり。そんな藤井さんにこれまでの活躍の経緯と、ブランディングに必要なマインド、アクションするうえで心がけたことを聞きました。

 

黙っていても自分は変わらない!渡米して自分を変える

藤井美穂さん/写真 dalure

演劇の仕事に就くも、自分に自信が持てない

日本にいた頃、大学では舞台やダンスを勉強し、そのまま演劇の仕事に就きました。ただ、その頃の私は、外見のことをあれこれ言われて劣等感だらけ。「自分は何者なんだろう?」と常に考えていたのです。自分は演劇の世界では活躍できないだろうと思い込んでいました。何かに挑戦する前から自分のことを諦めていたんですね。

コンプレックスがあっても人生必ず転機が訪れる

コンプレックスを持ちながらうつうつと過ごす毎日。そこで私の大きな転機となったのが、海外の演出家と一緒に仕事したことです。彼らから仕事観を聞くにつれ、なぜか「海外だったら自分を出せるかもしれない」と感じるようになりました。アメリカには頼れる人は誰もいませんでしたが、それからは寝ても覚めても渡米することばかり考えていました。そんなある日「人生は一度きり、やるだけやってみよう」と決意が固まり、ひとりアメリカへ飛んだのです。

自分の弱みだって立派な武器になる!

自分に合った環境に身を置いて、自分だけの花を咲かせる

写真/Canva

日本からアメリカに移住してしばらくしたころ、あれほど抱えていた外見のコンプレックスがなくなっていることに気づきました。日本では外見的魅力を重要視して人を評価する「ルッキズム」が強い傾向にあります。しかしアメリカでは、大人は他人の外見について何も言わないのが当たり前。自分の外見について人からとやかく言われることがなかったので、気持ちが楽になっていきました。自分に合った環境に身を置いたことで「自分はもっとこうしてみたい」という本音に気づくことができたのです。

「ありのままの自分でいいんだ」という気づきからSNSを活躍の場に

「ありのままでいい」ということを教えてくれたのは「ボディポジティブ」な人たちでした。「ボディポジティブ」とは「自分たちのありのままの姿を受け入れよう」という運動のひとつ。SNS上でボディポジティブをうたう人たちの姿を見て、「自分のような体型の人たちが自信を持って表現していいんだ」と思うようになりました。

SNSでは「コンプレックスを魅力として出せる」と気づき、私はSNSに活動の場を求めたのです。

セルフブランディングで自分が輝く場を作る

写真/Canva

SNSでの発信でフォロワー18万人に

TikTokの投稿では、毎回内容が被らないように意識し、ファンを飽きさせないように工夫をこらしました。歌ったり踊ったりといろんな発信をする中で、あたたかいコメントをもらうこともたくさんありました。コンプレックスを持った私が生き生きと表現することに共感してくださった結果だと思っています。

この「共感」がSNSではカギを握ります。私の場合、「ありのままの自分を出す」ことが多くの方の共感を呼んだのかもしれません。徐々にファンも増え、TikTokのフォロワーは18万人になりました。

自分をコンテンツ化して発信する

「コンプレックスがあるからこそ、普通の人にはない良さを出せる」と気づいた私は、早速さまざまなSNSを始めることにしました。しかし、Instagramでは思うようにフォロワーやリーチが伸びず苦戦する毎日。

そこで私は視点を変えて、TikTokにチャレンジしてみることにしたのです。TikTokは、アルゴリズムが素晴らしく、自分だけのこだわりを、流行とかけ合わせるとバズる仕組みを持っています。それが良かったのかもしれません。

「鬼滅の刃」のオープニングを歌った動画を投稿したことでバズり、自分の歌声を色んな人の動画で使ってもらえたり、バズった自分のコメディ動画にstitchという機能で誰かがコメントや反応をつけて投稿してくれたり、多くの方に「藤井美穂」を知ってもらえて、藤井美穂が自分の手を離れて活躍してくれました。

SNSも一つの方法だけではありません。TwitterがダメならInstagram、それもダメならTikTokと自分の舞台を変えればいいだけ。そこで大切なのは「自分らしさを出すにはどうしたらいいのか?」と日々研究し続けることにあると思います。

SNSを「楽しむ」ことで継続率アップ

写真/Canva

SNSでフォロワーを増やすため、気をつけたのが数多くの投稿をすることでした。「インプットとアウトプットの割合を3:7にする」と決めて、多い時には1日何回も投稿するようにしました。投稿すればするほどアウトプットの角度も高まり、その分注目されるようになります。私はスタンダップも行うので、普段起きているときも「これはネタになる!」と考えながら過ごすようにしています。

アウトプット目的で物事を見るので、毎日が楽しく充実しています。「SNSに投稿したくなる」そんな楽しい気持ちでSNSと付き合うことが継続の秘訣だと思います。

ルーティン化+自分に甘くすること

投稿を長続きさせるコツは、2つあります。

1つはルーティンにすること。日記を書いたり瞑想をルーティンにしたりしている人も多いでしょう。すなわち「自分がやりたい!」と思えるようルーティンづけすればいいのです。

そのためには、もう1つ「自分に甘くする」ことも継続のコツです。例えば3投稿しようと思っていたけど1投稿でも自分を褒める。疲れていたら無理せず明日に回すなど。とにかく自分にやさしく、甘くするのが最大のコツです。

ちなみに、「成功日記」をつけるのも効果的です。小さな成功を書き留めることで、「やらなければならないハードル」が下がっていくからです。できなければ目標を下げて「できる」ことだけやる。そんな小さなアクションがとても大切です。

自分の中に小さなマネージャーを作る

目標を下げても投稿を継続するのが難しいと感じることもあるかもしれません。そんな場合、「自分の中に小さなマネージャーを作る」という方法もあります。

例えば私の場合、舞台にいるときは何でもできる藤井美穂というスーパースターのつもりで表現しています。一方事務的な仕事がとても苦手で、やっていると辛い気持ちになってしまうことも。そんなときは、マネージャーになったつもりで「おっちょこちょいだな、うちの上司はこんなことばかりして」と思いながらやっています。自分を客観視すると、不思議と今までできないと思ったことでもできるようになるのでおすすめです!

結局自分の中にしか答えはない

藤井美穂さん/写真 dalure

「自分で何かやってみたいと思ってはいるけれど、なかなか行動に移せない」と悩んでいる方は多いと思います。

最初の頃、私も自分の能力を信用していませんでした。私を変えてくれたのは、私の能力を買ってくれた親友です。「自分を商品として売る自信が足りない」と気づかせてくれました。自分のいいところを探してやり出したら上手くいくようになったのです。人間は誰でも長所を持っています。私もコンプレックスだと思ったところが武器になり、現在ではインフルエンサーとして活躍できるようになりました。

「短所を長所に変えていける」そんなミラクルパワーを誰でも持っています。結局自分の中にしか答えはないんです。

悩んでいるみなさん。人生1回きり、やらない時間の方がもったいないと思いませんか?

自分にまるごとOKを出す。やりたいことをやっていく。そんな自分になれば、きっと輝ける自分に変われるはずです。今度はみなさんの番です。応援しています。

取材/I am 編集部
文/今崎 人実
写真 dalure

この記事を書いた人

I am 編集部
I am 編集部
「好きや得意」を仕事に――新しい働き方、自分らしい働き方を目指すバブル(の香りを少し知ってる)、ミレニアム、Z世代の女性3人の編集部です。これからは仕事の対価として給与をもらうだけでなく「自分の価値をお金に変える」という、「こんなことがあったらいいな!」を実現するためのナレッジを発信していきます。

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