現状のモヤモヤだけが不正解!「人生にモヤモヤ」はもったいない!ゆっくりでも準備を始めれば自ずと結果はついてくる 〈Chapters代表・森本萌乃/第3話〉
ずっとやってみたかったことや、思いついた素敵なアイディアを夢だけで終わらせない心のあり方と、成し遂げるために必要な行動とは?
プロフィール
株式会社MISSION ROMANTIC代表/Chapters書店主人 森本萌乃森本萌乃
本を通じた出会いを提供する、マッチングサービス「Chapters」を立ち上げた、MISSION ROMANTICの代表、森本萌乃さん。
大手広告代理店に入社した後、外資系起業とスタートアップの会社への二度の転職を経験した森本さん。2つめの転職先で働きながら、「『耳をすませば』のようなロマンチックな出会いを提供したい」と、起業に踏み切り、「Chapters bookstore(チャプターズ)」をリリース。
夢をカタチにする方法を伺いながら、その裏側にある日々の苦労、課題を今まさに乗り越えて邁進する姿に触れました。
目次
起業はゆるやかに始めたっていい。
時代の流れなどから見て、今は好きなことを仕事にするために、良い時期だと思いますか?
今ってコロナ禍がどう幕切れするのか、どういう世界になっていくのかの過渡期。いろいろなチャンスがあって、正解がないから新しいことを始めるのもいい時期だと思います。ただ、正解はないと言いつつ、断言したいのは「人生モヤモヤしている」っていうことだけは不正解だってこと!
現状へのモヤモヤだけが不正解!
そう。逆に、今モヤモヤしていなければ、それは自分にとっては正解のひとつ。だから、起業したり、転職したり、やりたいことを探したりしなくても、今の自分の環境を居心地よくする、整えるっていうことに舵を切ればいいと思っています。私が最強だと思うのは、やりがいある仕事が出来ている会社員なので。
現状不満な人に限ってさっさと動けってことですね(笑)。
もちろん、やりはじめたことを持続するためには、お金が絶対に必要です。たとえば月に20万円、自分が生きていくためのお金を確保してからやりたいことやろう、という感じで段階を分けても全然いいと思います。
ご自身も契約終了を突然言い渡されたとはいえ、立ち上げ当初は、週4日働きながらの副業起業でしたもんね。
起業するってなんか、ある日突然放り出されて起業家になる、みたいなイメージがあるかもしれませんが、もうちょっと緩やかにはじめたっていいと思うんです。個人的には、人生を2年スパンくらいで考えてみるくらいでちょうどいいと思います。
ゆっくり進めていけばいいんですね。
現状から抜け出したいと思う気持ちが優ったら、ゆっくりでもいいから新しいステージに行った方がいい。そして、今は不確かだとしても、自分を信じて動いてみる方がいいと思います。動いてみた先で考えた方が、動く前に考えているよりも、前向きな考えがちゃんと出てくると思うんです。
前向きに建設的に考えることは大事ですよね
もちろん、新しいことをはじめるのって、何かしらのリスクは負うことになります。
でも私、そのリスクと引き換えに、人は狂気や覚悟を纏って独特の光を放つと思うんです。
うまく言えないけれど、人はそこに魅力を感じて、集まってくるんじゃないでしょうか。
失敗なんてない。全部経験値になるだけ
事業をはじめる前に「やってみて、ダメだったらどうしよう」「失敗したらどうしよう」と不安になったことはありますか?
全くないですね。ないからやりました。「この世に失敗なんてない」って思って生きてます!
「やらなきゃよかった」とか、「無駄だった」ってことは人生であまりないですね。やらなかった後悔のほうが大きい。
その考えは昔からですか?
何年か前に、後輩が教えてくれたんです。「失敗したら『こうしたらこうなる』っていう経験値が増えるだけ。自分はそういう思いで自分のプロジェクトをやっている」って。あ、私もこういう考え方にしよう!って思いました。
森本さんの中にはうまくいかないことがあっても、「こんなはずじゃなかった」という考え方もなさそうです。
「こんなはずじゃなかった」っていう言葉が出るときって、認めたくないかもしれませんが、絶対に「こんなはずだった」ことなんですよ。だって、すべては自分の選択で起きていることなので、自分のせい。大事なのは今「こんなはずじゃなかった」としても、それを「こうしたかった」っていう正解まで持っていくことだと思います。
始める時の動機が「素敵な自分になりたい」だとどうなる?
好きなことを仕事にしたいけれど踏み出せない人、好きが見つからないという人に伝えたいことはありますか?
好きなことが決まっていたら、もう、絶対にやったほうがいい。好きなことが見つからないという人は、自分が探している「好きなこと」が、他人目線になっていないかを確認してみるといいと思います。
やりたいことを追いかけるのはいいけれど、「素敵な自分」を演出するために動くのは違う?
「素敵な自分に見られたい」という視点からやりたいことを探しても、自分の奥から湧き出てくる純粋なやりたいことにたどり着けないと思うんです。人は誰かのようにはなれず、結局自分にしかなれないから、まずは自分で自分のことを認めてあげた方が絶対にいい。
素敵な自分になるために、素敵に見える仕事や夢を探して追い求めなくていいということですね。
そういう場合は、まず、誰かに褒められることを目指すのではなく、自分で自分を認めることですかね。小さなことでもいいと思う。「私今日3000歩歩いた!エライ!」みたいな。自分が自分を認められるようになると、自分の内側から本当に「これがやりたい」っていうことが湧いてくるのではないでしょうか。
取材/I am 編集部、MARU
文/MARU
写真/田尻陽子
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この記事を書いた人
- 猫を愛する物書き。独立して20年。文章で大事にしているのはリズム感。人生の選択の基準は、楽しいか、面白いかどうか。強み:ノンジャンルで媒体を問わずに書けること、編集もできること。弱み:大雑把で細かい作業が苦手。
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