課題解決を仕事仕事を通して「女性が、結婚、出産、育児、介護・・・どんなライフステージにいても、自分の人生を自由に選択できる世の中にしたい」(TOKYOインフルエンサーアカデミー主宰/中島侑子さん)
多様な働き方のリアルを聞きました!「働く意味」や「働く喜び」は人それぞれ。仕事の意味、仕事を通して自分がどうありたいか? 自身の病気を機に生き方と向き合い、社会や自分の中にある“制限”に気づいて課題として捉え、女性が自由に生きる選択肢を増やしたいと一念発起。救急救命医から転身し、インフルエンサーの学校「TOKYOインフルエンサーアカデミー」を主宰するほか、自らがロールモデルとなって“人生を変える”提案をし続ける起業家の中島侑子さんにお話をうかがいました。
プロフィール
TOKYOインフルエンサーアカデミー 主宰中島侑子
Be 仕事とはなんですか? 仕事を通して何を目指しますか?
あなたの仕事は「天職」だと思いますか? その理由は?
天職だと思います。誰かの人生が大きく変わる瞬間に立ちあえる、そしてそのきっかけをお渡しできることに心から喜びを感じます。また、論理的に考え、わかりやすく教えることができるので受講生も結果を出しています。
仕事の困難さが感じられなくなる瞬間は?
受講生の目や顔つきがどんどん変わっていくのを見るときや、「侑子さんのおかげで人生が変わりました!」と言われたときなど。
たとえば、こんな変化が起きています。
①子供が7人いるシングルマザーで、生活保護を受けている状況の中、TOKYOインフルエンサーアカデミーを受講してくださった方。ご自身でエステサロンをされていて、複数のメニューを持たれていたのですが、アカデミー受講を機に1本に絞り込み、1点集中で発信。結果として、全国にファンを持つサロンに成長され、今では年商3000万円を超える経営者となられました。読者モデルやPR案件も多数ご依頼されています。
②ロースイーツのお店をされていた70代の方。受講当時はちょうどコロナ禍真っ只中で、お店は開店できず、廃業寸前の状態でした。アカデミーを受講された際に、オンラインでのロースイーツ教室をご提案したところ、すぐに実現に動かれました。集客はInstagramで行った結果、全世界から生徒さんが集まり、今では月商300万円の人気教室になっています。
あなたの仕事を通じてどのように社会に貢献したいですか?
女性が、結婚、出産、育児、介護・・・どんなライフステージにいても、自由に自分の人生を選択できる世の中にすること。発信力を身につけて、自立し、自分で人生を選択できる女性を増やし、日本を元気にすること。
私がこのミッションを持った大きなきっかけは、自分が妊娠中に緊急手術を受け、働けない期間があったことでした。女性は結婚や出産などライフステージの変化を受けやすく、育児や介護となるとまだ今の日本では、女性がすべきとの風潮が強いと感じています。結果として、働くことを辞めざるを得なくなり、イコール社会の中で自分の役割を見出しづらい、貢献心を満たしづらい状況になる方は多いです。そのような方が、時間や場所を選ばずに自由に社会と繋がれる手段、仕事をする手段が、発信だと考えています。
発信力を身につけることが、どうして自立や自分で人生を選択できることに繋がるのか。たとえば、
●ご自分のサービスや商品がある方は、発信が必須で、発信力の有無により、大きく人生が変わると思います。
●まだサービスや商品がない専業主婦の方などもうちのアカデミーにこられますが、そのような方々の多くは「自分が何をやりたいのか」がわかりません。漠然と今の生活や未来に不安や不満がありますが、「具体的にどう変えたい」「どんな未来にしたい」「こんな夢を叶えたい」まではわからない方がほとんどです。それは、家事・育児に忙殺されて、自分と向き合う時間がとれなかったからです。発信を始めると、「自分と向き合う」ことになります。「何を発信したいのか」「誰に見て欲しいのか」「なぜそうしたいのか」など考えるからです。そうすると、自分のやりたいことがより明確に見えてきます。
●多かれ少なかれ自分の発信を見てくれる方々との繋がりができるので、そこから自信をいただいたり、「自分を必要としてくれている」と思えることで満たされます。ゆくゆくは発信を見た企業からお仕事の依頼をいただいたり、自分のビジネスやサービスが確立したり、さまざまな可能性が広がっていきます。
・・・など。発信することによって結果的に、自立や自分で人生を選択することに繋がっていくのです。
また、私が考える日本が元気である状態は「女性が安心して結婚、出産できる状態」です。あと数十年以内に、恐ろしいほどの人口減少が確定していますが、今の日本は「女性が安心して結婚、出産できる」状態には程遠いので、この流れは加速すると考えています。日本が元気であるためには、女性が自由に輝けることが必須だと思っています。
顧客から感謝される瞬間は?
私の考え方やあり方、行動に触れて影響を受けたり、発信力をつけて人生が劇的に変わったり。TOKYOインフルエンサーアカデミーの仲間と繋がって、「この年齢でこんなに深い絆ができると思わなかった」と感謝されることもあります。
仕事を始めた時の夢は実現しましたか?
女性でも、ママでも、自由に輝ける社会を作る。女性が自分で人生の選択肢を作っていける世の中にする。そのような女性を輩出する。
それが最初から一貫してずっと、私のミッションだと思っています。初期に思い描いた夢は全て実現できており、今はその先の新たな夢や希望を叶えている最中です。
新しい働き方で時間的な余裕はありますか?
初期の頃は昼夜問わずずっと仕事をしていましたが、仕事が軌道に乗ってからは、仕事の時間も場所も全てを自分でコントロールできるようになり、時間的余裕も増えました。
新しい働き方で経済的な変化はありますか?
会社としての収入は大きく増えました。自分の会社からいただいている私個人の報酬は、現役医師時代よりは低いです(個人の報酬も自由に設定可能なので、増やせますが)。
現在、仕事で一番情熱を注いでいることは何ですか?
発信力で人生を変える人を増やすこと、そしてその方々が周りの方々に良い影響を与えられるようになること、その輪が日本中に広がっていくこと。私自身が常に挑戦し続けること。その背中を見せること。
これまでにもアカデミー受講生の方々が、様々な人生の変化を見せてくださいました。ビジネスを加速させる方、ご家族との関係性が良好になる方、見た目が美しくなり自分への自信を取り戻す方など、人生を好転させる変化が多いです。
私自身の挑戦としては、2023年は28時間ライブ中継で68名にインタビューを行ったり、本を2冊出版したり、カンヌ国際映画祭でレッドカーペットを歩いたり、クラウドファンディングをしたりしました。今年は逆に「仕事を少しセーブして家族よりに時間をシフトする」に挑戦していますが(出張を極力減らしています)、クルーズ会社さんと合同で「中島侑子といくオーロラクルーズツアー」をリリースしますし、親子留学をしようとも考えています。
人生と仕事においてやりたくないことは何ですか?
途中で諦めること、他責すること、悪口を言うこと。
あなたの仕事を諦めかけたことはありますか?
ありません。継続を断念するとしたら、それは自身の健康的に仕事が続けられなくなったときでしょうか・・・
あなたの原動力は何ですか?
まだ見たことがない景色を自分に見せてあげたいという想い、好奇心。「女性でも、小さな子供を育てていても、自由に輝くことができるということを自分が身をもって示すんだ!」という想い。
仕事とやりがいの関係についてどう考えていますか?
「好きなことを仕事にしよう」というフレーズが流行っていますが、それは正解であり間違いでもあると思っています。何もない一般人がゼロから「好きを仕事にする」のは奇跡に近く、「できること」を精一杯やっているうちに、求められることがわかり、それを続けていくうちに誰かに感謝され、その人の人生が変わっていき、それが嬉しくて夢中でやっていった結果、それが「好きなこと」になり、最終的に「好きが仕事になる」と考えています。
仕事とお金の関係についてどう考えていますか?
最初からお金を求めるのではなく、結果、お金がついてくるものだと考えています。
仕事と住まい(居住地)の関係についてどう考えていますか?
私自身で言えば、とにかく「自由」でありたいので、場所と時間に縛られない働き方を作りました。現在、長野のすごく田舎に住んでいますが、なんの問題もなく働けています。
今の仕事で得られた最大のものは何ですか?
全ての仕事を自分で作っていく自由と責任。たくさんの方々の人生が変わる瞬間に立ち会える幸せ。時間、場所に縛られない自由。子供たちの行事に全て参加しながらバリバリ働ける働き方。夫が転勤族ですが、どこに引っ越しても働ける働き方。地方創生や国とお仕事ができるスケールの大きさ。本を4冊出版。
忙しい中でも確保している時間は何ですか?
子供と向き合う時間と、大好きな旅行の時間。
子供との時間は、癒しであり幸せであり、私自身の成長にもつながっています。1分1秒でも長く魂を震わせるような時間を過ごしたいと考えていて、旅は行き先にもよりますが、そのような時間を私にくれます。
自分らしく生きて働くために大切なことは何ですか?
他人との比較をやめること、比較をするのであれば「昨日の自分」。事前課題をすること。
実は、私はものすごく比較する方でしたし、今も比較はついついしてしまいます。前より減ったとは思いますが・・・まずは「比較してしまう自分を許す」「比較しちゃうのはしょうがないよね」と思っています。その上で、例えば「羨ましい」ならどの部分を羨ましいと思っているのかなど、比較の感情を深掘りして自分を理解する手段としています。
ITやDX化にどう対応していますか?
対応できているかわかりませんが、講座をZoomで受けられるようにしたり、動画教材で学べるように整えたり、Faebookやスラック、チャットワークなどのプラットフォームを駆使して社内コミュニケーションをはかったり・・・その辺りは取り組んでいます。
AIの進化により、あなたの仕事が残る自信はありますか?
ノウハウそのものはAIでいいと思いますが、「叶えたい夢をご本人の本当の望みをヒアリングしながら一緒に設定する」「強みや差別化を見出してブランディングを決める」など、より個々に寄り添った部分はAIに奪われないと考えています。
あなたにとって、仕事とは何ですか?
人生を豊かにするもの。
仕事をしていなければ出会えない人・場所・経験・感情にたくさん出会いました。また、以前より自由になったので、それも人生が豊かになった一因かと思います。私にとって自由であることは欠かせない大切な要素なので。
私にとっての自由とは何か・・・好きなときに、好きな場所で、好きな人と、好きなことをしたいということは、いつも思っています。「やりたい!」と思ったことにはまっすぐに突き進んでいきたいので、それができないような要因・障害はない状態にしていたいと思っています。