「お金が不安で会社を辞められない」 生存最小コストを知って、不安を数値化する

お金が不安で動けない人へ。月々の生活費や失業保険の仕組みなど、不安を「数字」に変えるワークを紹介。「辞める・辞めない」の二択を越えて、今の自分が納得して次へ進むための具体的な判断基準を伝えます。
目次
「勇気」ではなく「情報」が足りないだけ
「辞めたいけれど、お金が心配で辞められない」。そう悩む人の多くは、実は「勇気」がないわけではありません。自分のこれからの生活に「いくら必要なのか」という具体的な「情報」を持っていないだけであることがほとんどです。
「退職学」の研究家・佐野創太氏は、監修した『転職・退職を考えたら知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社)の中で、不安を「漠然とした恐怖」から「扱える条件」に変えることの重要性を説いています。
会社を辞める・辞めないの決断を下す前に必ずやっておきたい、「お金のリアルな整理」と「心の最終確認」とは?
ワーク:不安を数字に変える「生活コストの仕分け」
お金の不安を解消する最短ルートは、通帳を見て「最悪、いくらあれば生きていけるか」を算出することです。以下の3つのステップで整理してみましょう。
ステップ①:今の「生活維持費」を知る
まずは、現在の1ヶ月の支出を書き出します。
・家賃・光熱費・通信費
・食費・日用品
・サブスクリプション・保険料
ここでのポイントは、見栄を張らずに「今のままの生活」を維持するのに必要な額を正直に出すことです。
ステップ②:「生存最小コスト」を出す
次に、「もし収入が途絶えたら、どこまで削れるか」を考えます。
・外食を控える
・サブスクを解約する
・趣味の費用を一時的に止める
「これだけあれば、とりあえず健康に生きていける」という最低ライン(生存最小コスト)を知ると、「意外と数ヶ月は大丈夫だ」という心の余裕が生まれます。
ステップ③:退職金と失業保険を計算に入れる
意外と忘れがちなのが、入ってくるお金です。
自己都合退職の場合、
・失業保険はいつから、いくらもらえるのか
・退職金は出るのか
これらを合算し、「貯金+もらえるお金」を「生存最小コスト」で割ってみてください。それが、あなたが「無収入でも自分らしくいられる期間」です。この数字が明確になるだけで、足元の震えは止まります。
「辞める・辞めない」の最終チェックリスト
お金の整理がついたら、最後に「心」の確認をします。佐野氏は、判断を誤らないためのチェックポイントとして以下を挙げています。
①「今の職場での解決」を一度は試みたか?
例えば、不満の原因が「業務内容」であれば異動願を出す、「給与」であれば交渉してみるなど。一度「打てる手」を打ったという実感があると、辞めた後の後悔が激減します。
②「休職」という選択肢を検討したか?
心身が疲れ切っている時は、正しい判断ができません。まずは「辞める」前に「休む」ことで、判断能力を取り戻す必要があるかもしれません。
③次の場所に「自分を活かせる要素」があるか?
「今の場所から逃げること」だけが目的になると、次の職場でも同じ不満を抱えがちです。自分が大切にしたい「本音(やりたいこと)」が少しでも叶う場所か、という視点を持ちましょう。
【監修者】 佐野創太(さの・そうた)
「退職学(R)」研究家。著書に『転職・退職を考えたら知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社)など。
※本記事は、佐野創太氏の知見に基づき再構成したものです。
関連記事
この記事を書いた人

- 編集長
- 猫と食べることが大好き。将来は猫カフェを作りたい(本気)。書籍編集者歴が長い。強み:思い付きで行動できる。勝手に人のプロデュースをしたり、コンサルティングをする癖がある。弱み:数字に弱い。おおざっぱなので細かい作業が苦手。









