フランス人が驚く、日本人が“嫌なこと”に時間を使ってしまう理由

働きすぎの日本人へ。「仕事のための人生」になっていませんか?国際ジャーナリスト、ドラ・トーザン氏が問う「人生残り1年」という視点。今の働き方に違和感を抱く人への心の処方箋。
目次
「いつか」のために、今を犠牲にしていませんか?
「もっと自分らしく働きたい」「好きなことを仕事にしたい」 そう願いながらも、現実は日々の業務に追われ、週末は疲れ果てて寝るだけで終わってしまう。私たちはどこかで、「今は我慢の時だ」「いつか余裕ができたら好きなことをしよう」と、自分の人生を後回しにすることに慣れすぎてはいないだろうか。
日本に長く暮らし、日仏の架け橋として活動するジャーナリストのドラ・トーザン氏。著書『好きなことだけで生きる』の中で、日本人が抱える「キャリアと人生の逆転現象」に🫨という。
「もし人生が残り1年だとしたら、あなたは会いたくない人と会い、やりたくない仕事に時間を使いますか?」
この問いに、ドキっとさせられる人は多いはず。
「我慢」はフランス語に訳せない
フランスには、日本のような「我慢」や「頑張る」という概念が希薄だという。もちろんフランス人も仕事はするが、日本人と比べると「人生を楽しむための手段」と割り切る傾向が強いというのだ。
一方、日本では「石の上にも三年」「若いうちの苦労は買ってでもしろ」といった、苦痛を美徳とするキャリア観が令和の現在でも根強く残っている。その結果、私たちは知らず知らずのうちに、自分の「好き」という感覚を麻痺させ、組織や社会が求める「正しいキャリア」の枠に自分を押し込めてしまう。
ドラ氏は。「嫌なことをやっている時間は、自分の人生を無駄にしているのと同じ。それは自分を愛していない証拠だ」と言う。
キャリアの主導権を「自分」に取り戻す
もしかしたら「好きなことで生きるなんて、一部の才能がある人だけの特権だ」と諦めてしまうかもしれない。しかし、ドラ氏が説く「好きなことだけで生きる」とは、何も明日から突然仕事を辞めて好きなことだけをして遊ぶ、という意味ではない。
好きなことで生きるとは、自分の人生の主導権を自分に取り戻す「決意」のこと。
・「なんとなく」で参加していた飲み会を断る
・ランチの時間だけは、スマホを置いて自分の好きな味に集中する
・「会社から求められる自分」ではなく「自分がどうありたいか」で今日の一歩を決める
こうした小さな「好き」の積み重ねが、結果として自分らしいキャリアを形作っていく。
「わがまま」ではなく「自立」
自分の好きなことを優先するのは、日本では「わがまま」だと捉えられがち。しかし、フランス流の考え方では、それは「自立した一人の人間」として当然の振る舞いとドラ氏は語る。
自分が何に喜びを感じ、何に情熱(パッション)を抱くのか。それを知っている人は、仕事においても独自の輝きを放つ。誰かの代わりではなく、「私だから」という価値が生まれる。
人生の残り時間は有限。「いつか」ではなく「今」この瞬間から、自分を喜ばせる選択を始めてみませんか?
ドラ・トーザン(Dora Tauzin) フランス・パリ生まれ。国際ジャーナリスト、エッセイスト。著書に『好きなことだけで生きる』『フランス人は年をとるほど美しい』(大和書房)など多数。
※本記事は、ドラ・トーザン氏の知見に基づき再構成したものです。
この記事を書いた人

- 編集長
- 猫と食べることが大好き。将来は猫カフェを作りたい(本気)。書籍編集者歴が長い。強み:思い付きで行動できる。勝手に人のプロデュースをしたり、コンサルティングをする癖がある。弱み:数字に弱い。おおざっぱなので細かい作業が苦手。





