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大人の読書:アドラー心理学カウンセラー岩井俊憲が教える「感情のコントロール方法」

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感情を整えるアドラーの教え

ささいなことが気にならなくなる、アドラー心理学カウンセラー岩井俊憲の『感情を整えるアドラーの教え』(大和書房刊)。

岩井俊憲

プロフィール

アドラー心理学カウンセリング指導者岩井俊憲

有限会社ヒューマン・ギルド 代表取締役、アドラー心理学カウンセリング指導者、中小企業診断士、上級教育カウンセラー。ヒューマン・ギルドでアドラー心理学を主に使ったカウンセリング、心理学の各種講座を行うほか、企業・自治体から招かれ、アドラー心理学をベースとした勇気づけやリーダーシップ、コミュニケーションの研修などを実施。

アドラー心理学カウンセラー・岩井俊憲による「感情のコントロール方法」

30年以上に渡りカウンセリングを行ってきたアドラー心理学カウンセラーの岩井俊憲による、実践しやすい「感情のコントロール方法」の本。

アドラー心理学とは、アルフレッド・アドラーが提唱した心理学です。「人が自らの選択で感情を使う」「感情はコントロールできる」ととらえる思考がベースとなっており、ネガティブ感情の克服に役立つ分野です。

本書は、アドラー心理学をベースに、著者の豊富なカウンセリング体験から、実際にカウンセリングで使っているワーク(例:自分の怒りに気づくワーク)を使いながら、ネガティブ感情の取り扱い方についてわかりやすく解説。

「父親に似ているから自分は怒りっぽい……」「母親が嫉妬深い性格だったから自分も同じようになった」と親からの遺伝や環境のせいで性格は変えられないと思っていませんか? 
アドラーは遺伝の問題はそれほど重要ではなく、重要なのは感情をどう使うかだと言っています。

本書は「怒り」「不安」「嫉妬」「憂うつ」「劣等感」といったネガティブな感情についてそれぞれ章が分かれおり、使い方について説明しています。感情の強弱を上手に使い分ける方法を学ぶことで、感情を自由にコントロールでき、あなた自身の人生も豊かになっていくでしょう。

この本を書いた人

岩井俊憲(いわいとしのり)。アドラー心理学カウンセリング指導者。中小企業診断士。1947年栃木県生まれ。上級教育カウンセラー。1970年早稲田大学卒、外資系企業の管理職を経て、1985年にヒューマン・ギルドを設立し、代表取締役に就任。ヒューマン・ギルドでアドラー心理学を主に使ったカウンセリング、心理学の各種講座を行うほか、企業・自治体から招かれ、アドラー心理学をベースとした勇気づけやリーダーシップ、コミュニケーションの研修などを実施。

こんな人にお勧め

感情的になる人

ささいなことで怒ってしまい悩んでいる人。いつもモヤモヤと心配ばかりして悩んでいる人。SNSで自分より優れている人を見ると嫉妬にかられて悩んでいる人に向けて。

読者の声

本を読んだ人は「感情をむき出しにして扱いにくいと思っていた人との付き合い方のヒントにもなりました」「なぜその感情が出るのか、どのようにその感情と向き合えばいいのか体系的にまとめられていてとてもわかりやすいと思います」「不安・嫉妬・憂うつ・劣等感についても丁寧に縷々解説されている。じっくり自らの感情と照合してみると、何らかの示唆を与えてくれるだろう」など、感情のコントロール方法がわかったと感じたようです。

また「アドラーの教えは、私には『できる』っていう気持ちにさせてくれる。そして、クヨクヨしたり不安感からも解放してくれる」と前向きな気持ちになれると感じた人も。

実際に自分に沸き起こってきた感情への対処法として「相手を許せないという思いは若干相手への恨みに転化しつつあって、そこへの対応策もおもしろく読ませていただいた」という声も。

本の内容

第1章 感情はコントロールできる

 あなたはすでに、感情をコントロールしている
 負の感情は、自ら選んで使っている
 コントロールしやすい感情の種類を知る
 アドラーがコントロールできると考えた「情動」
 「喜び」も、時として負の感情になる
 感情をコントロールする“理性の信号機”
 感情コントロールとは、感情の抑え込みではない
 理性的回路を保つ「自責と他責」のバランス
 感情と向き合うことが、生きる幸せにつながる

第2章 怒りで「本当の気持ち」に気づく

 なぜ、あなたは怒るのか?
 イライラの裏にある4つの目的
 起こった後の「結果」にフォーカスする
 怒りは決して悪い感情ではない
 “怒りグセ”がついてしまうと問題解決できない
 二次感情に隠れた一次感情を汲み取る
 「私メッセージ」で伝える
 自分の怒りをスケーリングする
 怒るのではなく“注意”を与える
 注意を確実に届ける2つの方法
 自分の信念をゆるめる
 「建設的―非建設的」の判断軸で考える
 「許せない!」が「恨み」に転化する
 恨みを継続してしまう3条件
 人に恨みをぶつけても消えない
 自分から恨みへ“卒業宣言”する

第3章 不安が人生の課題を教えてくれる

 あなたをモヤモヤさせる不安の正体
 「不安」と「恐怖」は違う
 「相手役」で不安の質が変わる
 不安と心配の違いは「支配性」
 「あせり」は不安と恐怖の中間にある
 心配が怒りへと転化するとき
 不安は、未来への行動のきっかけ
 まず行動ではなく「準備」を
 優先度思考で考える
 期待できる要素を挙げる
 「しんぱい」の言葉から、一文字を変えてみる
 不安が「あせり」になると、課題が見える
 せっかちと完璧主義が、あせりを生む
 「自分は怠け者」と言う人に、怠け者はいない
 夢が教える現状の課題
 「進んでいる」という小さな実感から始める
 あせりから生まれる力を信じる

第4章 疑惑の点検で嫉妬から自由になる

 三者関係で生まれる「嫉妬」
 嫉妬は「疑惑」から生まれる
 羨望はプラス感情が混ざっている
 嫉妬は、後付けで手に入れた“道具”
 嫉妬心を感じたときの解決3ステップ
 他者から嫉妬されたときの4つの対処法
 嫉妬の「追体験」をやめる

第5章 憂うつで未来への力を蓄える

 人が憂うつになる理由
 自責が憂うつを招く
 あなたの「憂うつレベル」はどれくらい?
 憂うつは次のステップへの充電期間
 大きな目標には「はしご」をかける
 同情する人に、会ってはならない
 思いっきり悲壮感に浸ってみる
 憂うつな気分に陥りそうな時の対処法

第6章 劣等感をパートナーにして成長する

 アドラーが分類した3種類の劣等感
 劣等感こそ、すべての感情の出発点
 何かしらの比較から生まれる劣等感
 劣等感ゆえに、建設的な行動をとる
 他者を巻き込む劣等コンプレックス
 代理で劣等感を感じてしまう人たち
 目標への一番大きな刺激にする
 他者との差別化を「選択」する
 他者や社会への貢献につなげる
 劣等感を味方につけた人たち
 劣等感が、人生最大の友人になる

購入はこちらから

人間関係が楽になるアドラーの教え

著者:岩井俊憲

出版社:大和書房 (2018/10/12)

発売日 :2018/10/12

この記事を書いた人

今崎ひとみ
今崎ひとみIT人文好きライター
うさぎと北欧を愛するライター。元Webデザイナー。インタビュー取材やコラムを執筆。強み:好奇心旺盛なところ。失敗してもへこたれないところ。弱み:事務作業が苦手。確定申告の時期はブルーに。

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