好きを仕事田舎暮らしをするために地方移住。地域おこし協力隊を経て、住んでいた古民家を宿としてオープン(古民家宿管理人/鈴木孝浩さん)
多様な働き方のリアルを聞きました!どうやって自分の仕事を確立したのか。地方へ移住し、地域おこし協力隊を経て、住んでいた古民家を宿としてオープンした「タカハウス」管理人の鈴木孝浩さんに聞きました。
プロフィール
田舎暮らし体験ができる古民家宿の管理人鈴木孝浩
仕事内容と自分らしいビジネスアイデアの見つけ方
どんな仕事をしていますか?
宿業をしています。最寄りのコンビニが車で30分ほどの田舎の古民家で宿泊許可を取りました。
今の仕事のキャリアは?
今の仕事をはじめて6年目です。9年前に田舎暮らしをするために地方に移住し、地域おこし協力隊になりました。育てた野菜や狩猟で獲った肉を人に振舞えたら楽しいという考えが、募集条件と合致したため、協力隊を選んだ経緯があります。そのときに住んでいた古民家を宿にしました。
なぜ今の仕事を「自分の仕事」にしたのですか?
もともと友人や協力隊のイベント等で新城市に訪れる方を無料で家に泊めていました。宿としてお金を取る形にしてみたところ、引き続き来てくれる方が多かったので、仕事になりました。宿にしたことで、よりさまざまな方に会えることが楽しく、自分の仕事にしました。
今の仕事は好きや得意なことですか?
そうです。友達と遊んでいるような感覚です。
なぜ、今の仕事がビジネスとして成り立つと思ったのですか?
完全予約制の宿にしており、お客さんがいない日は別の仕事をすればよいです。ランニングコストが低いので、成り立たない理由がないです。予約がない日は、ウェブライティングやプログラミング講座のスタッフバイトといった仕事をしていました。
「自分の仕事」としてやっていくと決めてから、やったことはなんですか?
リピートしてもらえる良い体験をして帰ってもらえるような場づくりです。楽しい×交流ができるようなイベントを考えました。具体的には竹から作る流しそうめん、ひょうたんランプづくり、藍染め、バームクーヘンづくりをみんなでわいわいやることで、また集まりたいね、といった場になるよう心がけました。
あなたの「強み」「弱み」は?
強みはイベント企画力と集客力です。弱みは自分を前面に出して宿業をやっている点です。弱みの方は一見すると強みでもあるのですが、僕がいないと宿に来る理由がないので休むことができません。また、宿を任せることや、店舗を拡大することが難しいです。
自分の強みをどう仕事に活かしてますか?
定期的にイベントを企画し、宿に来てもらっています。最近は「土のサウナと露天水風呂体験」「アースバッグ花壇づくり」「水鉄砲合戦」といったイベントを企画しています。
自分の弱みをどう克服していますか?
属人性を少しずつ減らし、貸し切りで使ってもらえるような仕組みを考えています。
ビジネスを立ち上げる時の最大の壁は?
イニシャルコストとランニングコスト。それらを抑えて失敗のリスクを下げます。
ビジネスを立ち上げる前に何を準備した?
宿にする前に人に泊まってもらうことで、宿泊の際の想定ができていました。
ビジネスを立ち上げてぶつかった壁は?
交流が中心の宿だったので、感染症で魅力が減りました。施設や環境の力での魅力を高めるため、リノベーションをおこない、庭でリラックスできる空間づくりに取り掛かりました。それにより自分目当てではなく、宿に泊まってみたい方も増えました。
1人社長ですか? それともチームですか?
1人社長。
仕事に求める優先順位は?
楽しさとストレスの少なさ。
法人化してますか?
していません。
会社員を辞めてから今の仕事をはじめましたか?
会社員を辞め、自転車で世界一周をしたあと、地域おこし協力隊を経て、今の仕事をはじめました。
はじめての仕事はどのように獲得しましたか?
宿をはじめたことをSNSで告知して獲得しました。
最初に自分の力で稼いだお金を得たときの感想は?またその額はいくら?
もともと無料だったので、宿にして有料になっても泊まりに来てくれるんだという驚きとおもしろさを感じました。12,000円です。
価格はどのように決めましたか? 価格設定で悩んだことは?
泊まりに来てくれて嬉しいなと思える価格にしました。
ビジネスが軌道に乗るまでの期間とその間のやりくりは?
構想してから宿泊許可を取るまでに8か月くらいかかりました。起業支援を受けつつやりくりしました。